過度な監視には注意!離れて暮らす親の「見守り方」【実家のデジタル化】

離れていると、親の「もしものとき」が心配……。だからといって見守り家電を使った24時間の監視は親にとっても負担に。離れて暮らす高齢の親の「見守り」について、専門家に話を聞いてみました。
教えてくれた人
小菅秀樹さん

小菅秀樹さん

「LIFULL 介護」編集長。介護施設検索サイト「LIFULL 介護」を運営し、介護・老後の不安に寄り添う情報収集、コンテンツ制作を行っている。

見守りに24時間監視はNG。親の尊厳は大切に守って

「親と遠距離で暮らしていると、要介護の段階でなくても、家の中でどう過ごしているか、様子が気になりますよね」と小菅さん。転倒していないか、火の元は無事か、詐欺にあっていないかなど、親のことは心配になるもの。


かといって、あまりしつこく注意を促したり、実家に24時間監視カメラを設置したりと、露骨すぎる行動をとるのは、親のプライドを傷つける可能性もあるので注意が必要という。

「以前は、見守り用の家電というと室内カメラを設置して、常時、子供がデバイスで動画を確認するスタイルが主流でした。確かに子供からすると安心ですが、実際は、親世代に『監視されている』という拒否反応が強く出て、使用を控える家庭も多かったんです」

実家のデジタル化

確かに、本来はくつろげるはずのわが家で一挙一動を録画されるのは、心地よいものではないはず。たとえそれが家族にだけ通知されるにしても、快く感じる人は少ないだろう。


「常に監視されている緊張感から、親がリビングに行かなくなったという事例もあります。また子世代にとっても24時間動画をチェックするのは、正直負担ですよね。便利なものでも『誰のために、なんのために使うのか』を冷静に考えてから導入したほうがいいかもしれません」

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