遺言書の作成、遺産分割について相談できるプロって?【「お金の整理のプロ」の探し方】

大きなお金が動くだけでなく、家族の絆にも深~く関係する「相続」。相続のエキスパート、一橋香織さんが、大損&“争族”を避けるために活用したいプロをご紹介!
教えてくれたのは…
相続コンサルタント 一橋香織さん

相続コンサルタント 一橋香織さん

笑顔相続コンサルティング代表取締役、全国相続診断士会会長。これまで3000件以上の相続・お金の悩みを解決し、講演やメディアでも活躍。著書に『終活・相続の便利帳』ほか。

上手にプロを活用し、家族が笑顔になる相続を

「相続の手続きは自分でもできますが、不安ならプロに依頼を。誤った手続きをしてしまうと大損害につながるおそれがありますから」と、相続に詳しい一橋さん。

相続にはさまざまな分野があり、弁護士や税理士など、適したプロも異なる。

「弁護士は、税金以外の相続全般に携わることができますが、費用がかかるのでピンポイントで依頼するのが賢明。もし、何をどんなプロにお願いすべきかわからなければ、まずは、相続全般の相談にのってくれる相続診断士に相談しては?」

相続診断士は、相続関連で最も普及している民間資格。家族の抱える問題点を明確にし、関係者全員が笑顔で相続できるようサポートするプロで、必要に応じて弁護士や税理士を手配するコーディネーター的役割も果たす。

「相続は法律や税金だけでなく、家族の絆にかかわるもの。節税はできても家族が不仲になってしまったら、故人は浮かばれません。“争族”を避けるためにも、プロは、知識や経験に加え、家族の思いを大切にしてくれるかを重視して選んで」

ケース別、頼れる「お金の整理のプロ」はこんな人!

相続

【case1】遺言書を作成したい

依頼できるプロ>>弁護士、司法書士、相続診断士など

不備があると無効になるって本当?

「遺言書で一般的なのは、自分で書く『自筆証書遺言』(財産目録はパソコン作成も可)と公証人が作成する『公正証書遺言』。書き方にはルールがあり、不備があれば無効になってしまいます。もしも雛形を参考に自分で自筆証書遺言を作成するなら、細心の注意を払ってください。また、自分たち家族に適した雛形を参考にすることも重要です」と、一橋さんは指摘する。

例えば、雛形どおりに、遺言の内容を実行に移す遺言執行者の欄に「長男」などと相続人を記載してしまったら。煩雑な作業で手に負えなくなり、結局は専門家に依頼することになるなど、二度手間に。また、財産の書き方があいまいだったり、「相続させる」と「遺贈する」といった言葉の使い方により、遺産を受け取った人にかかる税金の額が変わるケースもあるとか。

「費用はかかりますが、弁護士や司法書士、相続診断士など、専門知識をもつ人に相談するのが安心です」

遺言書を作成したい

【case2】遺言に沿って手続きしたい

依頼できるプロ>>弁護士、相続診断士など

何をすればいいかわからなくて不安

遺言の内容をスムーズに実現するのに有効なのが、遺言執行者の存在。

「必ず必要というわけではありませんが、手続きが滞りそうとか、相続人同士で意見が対立しそうなら、遺言執行者を立てたほうがよいかもしれません」


遺言執行者が担う具体的な業務は、相続人全員にかわって行う財産の名義変更や金融資産の解約手続きなど。ただし、遺言に関して相続人の間でもめた場合、仲裁や意見の調整などは行わない。


「未成年者と破産者以外は誰でもなれるので、相続人の中から選ぶこともできますが、中立性を考えると、弁護士や相続診断士など、信頼できる第三者を選ぶのがおすすめです。遺言書に遺言執行者の記載がない場合は、家庭裁判所に申し立てをして指定してもらうことになるため、あらかじめ遺言書に記しておくことを推奨します」

年金について知りたい

【case3】もめずに遺産分割したい

依頼できるプロ>>弁護士、司法書士、行政書士、相続診断士など

“争族”を避ける秘訣は?

遺言がなく、複数の相続人がいる場合、誰がどの遺産を受け継ぐかを話し合い、全員が同意する必要がある。

「遺産をもれなく調べられ、相続人たちでの話し合いがスムーズにまとまるなら、プロの出番はないかもしれません。けれど、問題が生じそうなら、相続診断士のようなコーディネーターに相談してみては? 遺産内容に基づき、必要な専門家を手配すると同時に、相続人それぞれの思いを聞き、気持ちに寄り添ってくれます。ただし、協議がまとまらず裁判になってしまうと、弁護士に依頼することになります」


なお、実際に相続する際は、内容を記載した遺産分割協議書が求められる。その作成のみ、行政書士や司法書士などのプロに依頼することも可能。

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