周囲の困った人に振り回されないようにするには?【増えてます「自分は正しい」症候群】

精神科医・片田珠美さんに、「自分は正しい」症候群の人たちに振り回されなくなる方法を教えてもらいました。相手を分析・スルーすること、そして時には、“プチ悪人”になって意地悪な見方をすることも必要です!

教えてくださった先生

精神科医 片田珠美さん

精神科医 片田珠美さん

大阪大学医学部卒業、京都大学大学院人間・環境学博士課程修了。ベストセラーになった『他人を攻撃せずにはいられない人』(PHP新書)や『「自分が正義」の人に振り回されない方法』(大和書房)など著書多数。

まずは、大切な人なのかどうでもいい人かの判断を

「最初に行ってほしいのが、あなたを振り回す相手が大切な人なのか、どうでもいい人なのかを見分けること。被害にあいやすいのは、自己評価が低いがゆえに、無意識のうちに八方美人になっている人。いい人と思われたくて、本来はどうでもいい人にまで気を遣い、要求を受け入れているケースが少なくありません。まずはそこを整理し、大切な存在ではないと判断したら、『あの人はどうでもいい』と口に出したり、紙に書いたりして。そうすると、思考がクリアになり、迷いがなくなると思います」(片田さん)

どうでもいい相手だから、嫌われてもかまわない。そう思えば、相手の主張にNOをいいやすくなるというわけだ。

「本来そういう相手とは距離を置くのが一番ですが、付き合わざるをえないなら、相手の話はスルーしてしまいましょう。表面上は、『すごいですね』といいながら、心の中で『また自慢話か』と毒づいていればいいのです。それができない場合は、相手を分析するという一歩引いた冷静なスタンスをとるように。『自分の能力を認めてほしい自己愛型だから、こう振る舞っているんだな』などと、客観的な視点で、冷静に観察するのです」

被害者がストレスを抱くのは、振り回されているという状況を、怒りや嘆きといった“感情”で受け止めてしまうから。けれど、冷静に分析するというかたちをとれば、感情が過度に揺さぶられずに済む。

「時には、“プチ悪人”になって意地悪な見方をすることも必要です。相手の言葉をうのみにせず、『このアドバイスは、私のためではなく、自分の力を誇示したいからだな』などと、想像してみるのです。当たっているかどうかはわかりませんが、少なくとも、相手の真意を探る練習にはなるはず。特に、信じやすいがゆえに標的にされがちな人には試してほしいですね。こんなふうに、自分の中にある“要因”を取り除くことも重要です」

例えば、“他人を頼りがち”という要因をもつなら、「自分の欲望を知る」トレーニングがおすすめ。レストランで注文する際、「みんなと同じ」ではなく「自分はこれを」と口にするだけでもOK。

「自分の欲望は何かを探り、自分で決める訓練をしないと、つけこまれる一方ですから。第一、自分の希望すら口にできないようでは、反論どころか、意見をいうことすらできませんよ」


自信のなさや恐怖心から相手の言いなりになっている人は、まずは「自分は闘うことから逃げている」と認識を。

「厳しい言い方ですが、相手に従うことで、『自分のせいではない』『ムリにやらされた』と逃げ道をつくっているのです。でもそれは、いつか必ず大きな後悔につながります。そうならないためにも、“楽をしている自分”を自覚し、ここにあげた方法の中で自分ができること、やりやすいことから試して。自分の身を守るのは自分しかいないのですから」

相手に対する“見方”と“対応”を変えて、振り回されない

1.分析するクセをつける

1.分析するクセをつける
相手を振り回す人は、往々にして感情的になりやすい。それを同じく感情で受け止めるから心がざわつくことに。ここは冷静に、分析モードで対応を。

2.相手の話をスルーする

2.相手の話をスルーする
相手の話に、まじめに受け答えをする必要はナシ!「 そうなんですか~」などと相づちを打ちながら聞き流し、心の中で別のことを考えていればOK。

3.プチ悪人になる

3.プチ悪人になる
相手の言葉を真に受けるのは危険。特に、「あなたのため」といった耳ざわりのいい言葉ほど要注意。「裏があるのでは?」と、意地悪な目線で“勘ぐって”。
  • 【アラフィー夫婦の本音】知りたい!人には聞けない”夫婦の実態”

    【アラフィー夫婦の本音】知りたい!人には聞けない”夫婦の実態”

    「愛してる」と伝えてる? お財布や寝室は夫婦で一緒? 生まれ変わっても今の夫と結婚したい……?友人にはあまり突っ込んで聞けない夫婦の実態。でも、知りたい! 私たち夫婦の関係はフツー?超仲よし? アラフィー女性317人に聞いた「今どきアラフィーのカップル事情」を大公開!

What's New

Feature
Ranking
Follow Us