世にも珍しい、電線が主役の絵画展。

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いつぞやの月の出のひとコマ。さて、電線が邪魔と見るか、電線の中に入っているのもまたよしと見るか。

後者の方に強くおすすめしたいのが、『電線絵画展』(〜4/18)。電線(配電線、電信線、鉄道架線含む)や電柱が描き込まれた絵画ばかりを並べる、練馬区立美術館の勇気に拍手です👏

一般に景観のお邪魔虫とされる電線が絵に現れるのは、明治初期。浮世絵系の画家たちが電信技術の物珍しさに飛びつきました。電信柱は背が高く誇らしげで、ハイテク礼賛の気分が伝わってきます。

やがて電気も普及し架線が複雑化してゆくと、画家には描くか省くかの葛藤が生まれます。写実を念頭にすべて描き込むのは骨が折れるし、画面も煩雑になります。「本数を減らす」「電柱は描いて線は省略」「いやいやどちらも無用」など、絵にする風景かくあるべしという画家の哲学が滲み出てきます。

一方で電柱や電線の見た目は無機的ではあるものの、端的に「つながり」の象徴です。山の上の送電塔も、確かな人跡。その先には人間らしい生活、平穏無事な文明世界が存在しています。この愛憎半ばするモチーフが展覧会の軸という点がおもしろい。

個人的には電線の少ないヨーロッパに行って鬼みたいなかたちの送電塔を見かけると、つい撮影してしまいます。

さて、電線・電柱好きといえば、本日劇場版最新作が公開される『エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督も間違いなくそのひとり。10代から続くアニメの結末、、、気になります。
(編集B)

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