「私にとって彼女の存在は、もう言葉にできないです。そうだなあ、柔らかい光のような強さをもっている人ですね。私は感情を割とすぐにバーッと出してしまうんですが、さゆみちゃん(明日海さんの愛称)は自分の中でじっくり整理してから出すことができる人。ふたりともまじめなところは似ています。でもまじめの方向性は違っていて。お互い、へえ、そこ気にするんだということが多かったですね」
6月号では明日海さんが、“望海が向上心を刺激してくれていた”と。
「逆ですね(笑)。さゆみちゃんがいてくれたからがんばれたということばかり。私がとんでもない方向にいってしまいそうなときも、そっちじゃないよと何度引っぱり戻してもらったか」
そしてしみじみと明日海さんへの感謝を口にする。
「さゆみちゃんのトップお披露目のとき、本来なら私が同じ花組の同期として支えなきゃいけない立場なのに、私自身の組替えがショックで。まわりのみんなが私を励ますためにディズニーランド行きを企画してくれたのですが、そこにさゆみちゃんも来てくれたんです。絶対にそれどころじゃなかったはずなのに。悪いことしたなあ。でも本当にうれしかった」
お堅いサラと、結婚願望が強いアデレイド。なかなかに対照的な女性の役でふたりがからむなんて、今から楽しみすぎる。
「彼女はどんな役でも作品を理解して、役をしっかりと自分の中に落とし込んで、そして結果を出してくる。その熱量や責任感がすごい。ふだん飾らない人だからこそ、作り上げていく過程には並々ならぬ努力があるんだろうな。一度その過程をこっそりのぞいてみたいくらいです。そしてこんなにすごいのに、さゆみちゃん自身は全然変わらない。それがまた素敵なんです」