新たな発想が生まれる空間 中山まりこさんの人生最高に「好き」な家 五選

2017年7月9日
好きなもの、好きなことがどんどんはっきりしてくるエクラ世代は、インテリアをもう一度考える絶好のチャンス。eclat8月号では、中山まりこさんの好きなものだけにフォーカスした空間づくりをご紹介。

ブランドや"○○風" にとらわれず好きなものだけにフォーカス。新たな発想が生まれる空間に

「○○風」とスタイルを決めず、アレンジしながら自分らしく

 ブティックやカフェが並ぶにぎやかな通りから少し入った住宅街に立つマンション。室内に入ると窓から緑と空が望め、静かで開放的な景色に、都心にいることを忘れるほど。「ここからの眺めにひと目惚れしました」と話すのは、ファッションブランド「マディソンブルー」のデザイナー、中山まりこさん。戸建からマンションに住み替えたのは3年前。これまでの子供中心の生活から、夫婦ふたりの暮らしにシフトさせ、これからの人生を豊かに、快適に過ごしたいと考えた。「息子が友だちを連れてきて思いきり騒げる一軒家は、子育てにもほどよく、汚れても壊されても気にならない家具選びが基準でした。息子が家を出たのをきっかけに、これからは大人の生活を楽しみたいと、住まいをリセットすることにしました」
 築20年を経た外国人仕様のマンションはクラシカルな趣が漂い、仕上げの素材も上質。広々としたクローズドキッチンは「来客の際も、キッチンで集うことができ、リビングにいてもキッチンの気配を感じることなくくつろげるのがいい」と気に入ったポイントのひとつだった。そこで、4LDKの間取りはそのまま、必要な家具をプラスしてカスタマイズすることに。リビングのオープンシェルフをはじめ、テレビボードやダイニングのサイドボードなど、収納を兼ねた家具をアクセントに、自分たちの暮らしにふさわしい住まいに仕上げた。
 壁一面のオープンシェルフをメインに、布張りのソファやパーソナルチェアが心地よさを醸し出すリビングが住まいの中心。
「スタイルにとらわれないのが信条。全身をブランドで固めるのではなく、カジュアルなアイテムやヴィンテージを加えて着こなすファッションと同様、インテリアもアレンジを楽しみながら自分らしく仕上げたい」
 そう話すようにイタリアのハイブランド「ミノッティ」のソファに、大理石が美しい「フレックスフォルム」のテーブルを合わせて、ダイニングテーブルとチェアは’50年代のイタリアの会議用家具をセレクト。住みながら気に入るものを探し求め、1年がかりでコーディネートを完成させた。住まいを彩るのが敬愛するフォトグラファーの作品。本棚にも若いころから大切にしている’80年代のファッション雑誌や、影響を受けてきたシャネルの写真集を並べるなど、そこかしこにインスピレーションの源がちりばめられている。
「ブランドを始めたのも、これまでの思いを形にした結果。同じ時期に住まいをリセットしたことで、より自分の好きなものにフォーカスでき、イメージがクリアになった気がします」
 多忙を極める日々で、ひとり静かにデザインを考えるのは自宅リビング。朝起きてシャワーを浴びて、テラスで鳥の声を聞きながら。静かな夜にお気に入りの写真集を開きながら。好きなものだけに囲まれた空間で、新たな発想が生まれる。

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ダイニングの正面に、大好きな写真家ブルース・ウェーバーのポスターを飾って。テーブルと椅子はイタリアのヴィンテージ
壁一面のオープンシェルフはオリジナル家具を手がける「柿八」にオーダー。ミノッティのソファやロイズ・アンティークスのヴィンテージのフロアスタンドが見事に調和する。
本棚の前にデスクを置いて、イメージソースとなる写真集や雑誌を広げるコーナーに。
エントランスには写真家、リチャード・アヴェドンの作品を飾って。
眼下に緑が広がるテラスは、朝にシャワーを浴びた
あと、くつろぐ場所。ご主人のロングボードがさりげなくアクセントに

教えてくれたのは

「マディソンブルー」デザイナー中山まりこさん
’80年代よりスタイリストとして活動。NYに渡り、雑誌のコーディネーターとしても活躍したのち、’14年に「マディソンブルー」を立ち上げる。7月6日には表参道に新店舗がグランドオープン予定。

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