芸術の秋を感ずる「紀尾井町 福田屋」

古き良き日本文化に触れてまいました。
えつのひとコマトーク
えつのひとコマトーク
こんにちは、Etsuです。

神々しい光を浴びたお顔から失礼致します。

皆さまはどんな秋を過ごされていらっしゃいますか?
早いもので10月も最終日、寒暖差のある日々の中で幾つの秋を見つけられたのでしょうか。

草木たちはあたり前のように毎年花を咲かせ、今時期は窓を開ければほんわかと金木犀(きんもくせい)の香りが鼻腔を刺激し深呼吸してリフレッシュ、さまざまな外的刺激からも癒されているのですね。

芸術の秋プラスαな場所に艶やかな先輩方とご訪問してまいりました。では歴史を含めて進めてまいりたいと思います。
お世話になります。
お世話になります。
こちらには再来店、門をくぐれば打ち水がなされお香(こう)薫(かおる)清々しい空気からお出迎えの気持ちが伝わってまいります。今も昔も変わらない風情漂う打ち水、幼少期実家では夏場の暑さをしのぐ意味合いもあったのでしょうか、祖母・父母が地面に撒いている姿を目にしてまいりました。現在では問題視されている地球の温暖化・ヒートアイランド現象による暑さをしのぐ作業としても有効的ですが、お清め・おもてなしの心伝わる階段を上がりながら玄関へ「ごめんくださいませ」、いつもの中居さんがご案内してくださります。
上を見上げれば
上を見上げれば
赤・個人的にパッと目を惹きます。京都ゑびす神社の「人気大よせ」人形が沢山吊るされていて、商売繁盛を願う京都ならではの縁起物とのこと。
玄関にて
玄関にて
玄関正面にはでーんと「関」の衝立(ついたて)、大徳寺大亀和尚作とのこと。由緒正しき場所としての風格を感じます。
中居さんにご案内していただきお二階へ。
窓から覗く蒼
窓から覗く蒼
行灯(あんどん)が普及したのは江戸時代との事、灯されている行灯を眺めるとほんわか温かい気遣いを感じます。
幼少期に学びとった料理・食に対する心、書道家・陶芸家・料理人さまざまな顔を併せ持つ北大路魯山人、美味しんぼに登場する海原雄山のモデルとなり美食家として有名ですがマルチな才能を開花された芸術家なんです!ね。

行灯・大壺も魯山人さんの作品とのこと、ビビビッとしびれる感覚です。
信楽焼大壺
信楽焼大壺
福田屋さんの歴史に少々触れてみたいと思います。
初代福田マチさんが虎ノ門にてお料理をお出しする旅館を開業する際に、当時すでに名を馳せていた北大路魯山人にお手紙を書いて送ったとのこと。内容は「私は料理旅館をやりたい 、どうすればいいか指導してほしい」と。すると直々に「僕の器を使えばいい」とお返事をいただいたそうです。

魯山人さんの美学を心から慕い想いを文に乗せ行動に移したマチさん、それを引き受けられた魯山人さんとの引き寄せの法則・魯山人さんにとってマチさんは料理で言うなればスパイスの様な足し算的存在だったのではと想像してしまいます。内装・料理・中居さんの教育まで指導なされ、それから現在に至るまで魯山人の訓(おし)えが礎になっているとのこと。空襲で全焼され現紀尾井町に移転、今なお魂が宿る。
室内 さくら(SAKURA)
室内 さくら(SAKURA)
では芸術に触れながらスタートして行きましょう。

ゆったりとした客室は掘り炬燵、正面奥に飾らせている軸と飾り物、生花から四季の移り変わり・季節の表現は見事です。
床の間
床の間
上着はお預かりではなく、床の間に。

この流儀は福田屋オリジナルとのこと、貴重品等は身の回りへの配慮を感じます。
ジャケットのたたみ方もディスプレイされている様な美しさ…

と申します事で今回のお洋服のご紹介をされていただきます!
ファッションコーディネート
ファッションコーディネート
上着として羽織るジャケットはセットアップのもの。
思い出の卒業式に着用したお品、ベーシックなお色味と少々パンチの効いたデザインに魅せられて購入。袖口をクルリンとまくり辛口に、着丈はやや短めなのでインナーとの組み合わせも楽しめる毎年現役でタフなジャケット「CHANEL(シャネル)」長い目で見てもサステナブルな洋服。

中に身につけたワンピースは「SHIPS(シップス)」娘の顔を浮かべながらの試着、たまには貸してね!この様な貸し借りもワクワクの日常。

〆のお足元はビジュー輝く「Manolo Blahnik (マノロ・ブラニク)」
先付
先付
いよいよ食でございます。

一品目、深まる秋を想像させられる割山椒(わりざんしょ)
目は舌よりも先行するからと食器の大切さを伝えられた陶芸家でもある魯山人さま、器は料理の着物…なんて素敵な表現なのでしょうか、夏着物から袷(あわせ)に衣替えされた中居さんが運ばれる器は魯山人作

空かせたお腹に相応しい先付、ねっとりとした胡桃豆腐の中に隠されているのはホタテ・雲丹・生落花生・アボカド・山葵「海のもの、地のもの」見事なハーモニーに胃袋もこれからの展開にルンルンです。
お椀
お椀
お椀の土瓶蒸し、フワーンと香る秋の訪れと鱧を登場させ夏の面影を料理にて表現されています。

クセのないすだちで素材の味を消さない変化球もいただきます。
造り
造り
お造りにまいりましょう!

金目鯛を昆布〆にしてねっとりとした中にもコリっとした素材感、皮目を炙っているので旨みも倍増です。
器
食べ終わった後の器を拝見します。

魯山人の皿の中でも有名な染付福字皿、何千枚と制作されたらしいのですがどれひとつとして「福」の字体のお皿なし!唯一無二の福を呼ぶお皿、欠けてしまった皿は金継ぎ(修復技法)され大切に使用されているとのこと

建物もそうですが、壊れたら新しくではなく蘇させる価値観に共感致します。
焼物
焼物
皮目の包丁捌きが美しく、食せば上品な白味の肉質がお口の中に広がります。菊に見立てたカボスとまん丸の染おろし、丸十茶巾(さつま芋)が大カマスの塩焼きとの相乗効果
炊合せ
炊合せ
胡麻餡(ごまあん)が敷いてあり、煮た鮑・巻海老・南瓜・茄子・とよみつひめ…ご存知でしたか⁈私はお恥ずかしながら初耳でして豊(とよ)蜜(みつ)…豊潤で蜜のように甘い※あくまでも自己解釈 いちじくなんですね、知ることの喜びを感じてしまいます。

なんとも芸術です、お料理も奥深いですね。
御飯
御飯
ニコニコ笑顔でいらして下さった料理長 松下俊一氏

お人柄の良さとお料理に真摯に向き合う姿は隠せません。女子同士ですもの、話に花が咲きます。その会話を遮らない間合いとお料理を最高に美味しい状態でお出しするタイミングが絶妙で料理長の力量を心で感じます。

ズッシリと重量感のあるお釜の中身、ワクワクしますね。
料理長
料理長
干瓢(かんぴょう)としいたけ、上に散らされたお粉(でんぶ)はヒラメ、見事な職人芸です。

こちらを料理長が愛おしそうに盛り付けられるお姿を拝見し、次回はどんなメニューで驚かせてくださるのか今から脳裏をよぎります。
紀尾井町 福田屋
紀尾井町 福田屋
静かで落ち着いた場所でいただく芸術と食、エクラ世代にしっくりとくる場所をご紹介させていただきました。

番外編 

バカラ EYE(アイ)
バカラ EYE(アイ)
2022.10.31本日はハロウィンですね!

「トリックかトリートか(Trick or treat)」お菓子をくれないと悪戯するよ〜と唱えられたら怖いですね!お渡ししない訳には行きませんよね‼︎そんな一コマもお子さまには楽しくも嬉しい瞬間です。

我が家でも行事にあやかりましてハロウィン風味に花材を選んでみました。
ファッションと一緒なんですね効かせの○○、ビビットなカラーがアクセントとなり空間を新鮮に活かしてくれます。

生花から學んだほのぼの美学でした、以上です!
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Etsu

Etsu

東京都在住。射手座、好きには熱く永久持続型(A型)。おしゃれ+食、旅+ゴルフetc.の関係(プラスα)を希望。日々、ワクワク学習中です!

Instagram:coco_etsuco

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