「お客さまに教えていただきながら一段ずつ歳を重ねてきました。今は、目新しいことよりいい素材で一番おいしいと思える当たり前の料理を大事にしたい」。9月は重陽(ちょうよう)の節句の趣向で、かぶは菊の細工を施し、シンプルに菊花を散らしたあんと共に供される。八寸は風情に富み、『清課堂』であつらえた虫かごを取り上げると、ふきよせに見立てた数々の料理が姿を見せる。すぐれた食材、料理人の技と感性、器の力が成す円熟の料理。いつの季節に訪れても、この店ならではのもてなしがあり、幸せな時間が流れる。
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絶対行くべき名店だけを厳選 京都の最高ディナー 五選 part1
eclat10月号では、エクラ京都班が10年の取材をもとに厳選した京都に行ったら“絶対行くべき名店”をご紹介。