【腕時計が紡ぐ物語】月と太陽が永遠に追いかけっこ「ヴァン クリーフ&アーペル」のレディ ジュール ニュイ ウォッチ

時計は私たちに夢を見せてくれる存在でもある。文字盤を見ることが楽しみになる、ヴァン クリーフ&アーペルの独創的な作品に着目してみよう。機械式時計の複雑機構が詩的な表現と融合し、オンリーワンの物語を展開する。

ヴァン クリーフ&アーペルのレディ ジュール ニュイ ウォッチ

春のパリの宵。街に灯(ともしび)がともるころ、エッフェル塔のかたわらに月が昇る――これから始まる天空のスペクタクルを予感させるこの情景が、ヴァン クリーフ&アーペルの独創的なクリエイションに、どれだけ大きく貢献してきたことだろう。

時計制作においても詩情に満ちた世界観を重んじるメゾンは、パリのアトリエとハイジュエリー工房、スイスのマニュファクチュールを結んで、「ポエティックコンプリケーション(詩的な複雑時計)」を創作している。天文学をテーマにしたのは、’08年に発表された「レディ アーペル ジュール ニュイ ウォッチ」が最初だ。下の写真2枚目の時計は、このコンセプトを再解釈した’24年発表作品2点のうち、33㎜径のモデルにあたる。

このモデルは、月と太陽の追いかけっこというロマンあふれる物語を、24時間で一回転するディスクで可視化した。システムの開発とそれをムーブメントに組み込む作業には、時計師の高い技術が求められる。ダイヤモンドのセッティングをはじめとする装飾分野は、宝飾職人の腕の見せどころ。またギヨシェ彫刻やエナメルといったメティエダール(芸術的な手仕事)を、さらに進化させて用いている。星降る夜を演出する深い青のアベンチュリンガラスを、このコレクションのために開発したというこだわりも見逃せない。詩情が紡ぎ出す「時の表現者」は、宇宙への夢を広げ、いつだって私たちの胸をときめかせてくれるのだ。

【腕時計が紡ぐ物語】月と太陽が永遠に追いかけっこ「ヴァン クリーフ&アーペル」のレディ ジュール ニュイ ウォッチ_1_1
Photo/Getty Images

パリの情景は、この都に根ざしたメゾンの感性を常にインスパイアしてきた。’09年発表の時計「ミッドナイト イン パリ」もそのひとつ。「レディ ジュール ニュイ ウォッチ」と同様「ポエティック アストロノミー」コレクションに属し、当日夜のパリの空に輝く星々を文字盤上で確認できる、という仕組みで話題を呼んだ

月と太陽が永遠に追いかけっこ。自由な発想と高い技術から生まれる無限の夢

月と太陽が永遠に追いかけっこ。 自由な発想と高い技術から生まれる無限の夢

文字盤は24時間で一周する回転ディスクを備え、時計の針が示す時刻に合わせて、ダイヤモンドを敷き詰めた月とイエローゴールドの太陽が、交互に天空に登場。

時計「レディ ジュール ニュイ ウォッチ」(33㎜ /K18WG×D、K18YG、アベンチュリンガラス×Dの文字盤、ギヨシェ彫刻を施したMOP、自動巻きムーブメント、デイ/ナイト モジュール搭載、エナメルデカールを施したサファイアガラスケースバック、自身で交換可能なアリゲーターレザーストラップ)¥14,652,000/ヴァン クリーフ&アーぺル ル デスク(ヴァン クリーフ&アーペル)

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