【50代の悩み】心に抱く母娘関係の葛藤 いろいろな形がある「私と母」

重い、恋しい、離れたい…など。eclatでは、専門家がエクラ世代が抱く母娘関係のお悩みに対して、心のもちようをアドバイス。
【50代の悩み】心に抱く母娘関係の葛藤 いろいろな形がある「私と母」_2_1

case2.結婚して実家を離れようやく落ち着いた関係に。でもいざ介護が始まったら…。(Wさん・47歳)

裕福な専業主婦だった母。明るく好奇心旺盛で友人も多く、自由奔放に人生を楽しんでいた。けれど子供時代の私に対しては支配的で母の理想を押しつけてきて……。小学校高学年のときに「もういいなりにはならない!」と固く決意したのを覚えている。今は何かいわれても適当に受け流せるようになりいい関係だが、介護などでまた密接にかかわるのが不安。

専門家からのアドバイス

「今のほどよい距離感を保つために介護サービスなどを調べておきましょう」

 電車で1時間の土地に別居し、孫には過干渉になることなくかわいがってくれる母。今の関係を保てれば自分も優しくいられる、介護もしたいと、Wさんはいう。
「母親からの介入を受け流せるようになったのなら大丈夫。ただ、再び密接にかかわるようになると、コントロールされることに慣れている娘は母親のペースに巻き込まれがちなので注意して。介護にどっぷりつからず適度な距離感が保てるように、今から地域の介護サービスを調べておきましょう」(信田さん)
 ただ、いざ介護となると、老いた母のこれまでとは違う面を見て混乱する人も。
「介護が必要になるということは、自由奔放で強かった母親が弱くなるということ。こんなとき、理想を押しつけられてきた娘は、"これまでさんざん勝手してきたのに、なんで忘れるわけ?"と腹が立つ。こんな気持ちを抱えていては自分がソン。老いのプロセスだと割り切って、目の前にいる今の母親と新たな関係を結ぶように心がけて」(香山さん)
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