【ソン・ジュンギさんスペシャルインタビュー】 楽しかった現場は“あの頃”を色鮮やかに思い出させてくれる

ほかの人よりも遅く平凡な人生をスタートした主人公が、初恋の人との再会によって自身の時を刻み始めるロマンスドラマ『マイ・ユース(My Youth)』。主人公ソンウ・ヘを演じる、ソン・ジュンギさんに、本作の見どころや作品への思いを語ってもらった。

台本を読み、最初にわき上がった感情は“切なさ”と“胸の痛み”と“ときめき”

Webエクラ ソン・ジュンギ インタビュー

“ロマンスのソン・ジュンギ”が帰ってきた。全身に甘く切ないオーラを漂わせて。

最近のソン・ジュンギさんの出演作と言えば、見事なアクションを披露した『ヴィンチェンツォ』や、別人に憑依してスケールの大きなパワーゲームを繰り広げた『財閥家の末息子~Reborn Rich~』など、異色かつ個性的なものが多かったが、9年ぶりにロマンスドラマ『マイ・ユース(My Youth)』に着地。本作は、互いに初恋相手だったソンウ・ヘ(ソン・ジュンギ)とソン・ジェヨン(チョン・ウヒ)が再会、自身の心の傷を癒しながら、恋と人生を前に進めるという大人のロマンスストーリーだ。

「とても強烈な作品が続いていたので、そこまで強くない、激しくないもので、人間味あふれる落ち着いた作品をやりたいと思っていたときにオファーをいただいたんです。台本を最初に読んでわき上がった感情は、“切なさ”“胸の痛み”“ときめき”。誰しもが持っている、かつての記憶を呼び覚ましてくれるような作品だと思い、出演を決めました」(ソン・ジュンギさん、以下同)


匂い立つような“青春”を表現するため、役作りには余念なし。

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「僕が演じるソンウ・ヘは内面の傷がとても大きく、そして多い人。いろんな裏切りも経験し、大人になってもそれを引きずっていて、なんだか子供のまま、とどまっている部分のある、胸が痛むようなキャラクターです。まわりから見ると、“かわいそう”とか“寂しそう”と思われがちですが、僕は逆にそう見られないようにすることが重要だと思って演じました。彼にまつわる悲しい物語が本格的に描かれたとき、視聴者が大きな共感を寄せてくれると思ったので」

ソンウ・ヘの子供時代の記憶はほぼ、ネガティブなものだ。そんな彼の初恋の相手であり、人生に差し込んだ一筋の光が、ソン・ジェヨンだった。

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「彼の青春時代の中で、唯一ときめきを感じる、なんだか胸がきゅっとする思い出は、ジェヨンという女の子のこと。彼女を思い出したときだけに感じる、胸がすっきりとする感情を、僕も台本を読んだときに感じた気がします。


ジェヨンはソンウ・ヘにとって“一筋の光”とおっしゃいましたが、もう少し具体的に言うなら“救世主”。ソンウ・ヘは子供の頃に人から受けた傷というものが多く、その傷の多くは大人から受けたものなので、誰も信じられず、人間的な成長ができなかった。ある意味、足りないところが多くて、社会的な人物になれなかったと思うんですよね。ところが、再会後のジェヨンは、ソンウ・ヘにその手を差し出してくれた。普通、誰かが目の前で倒れていれば、手を差し出すのは当然ですが、彼の場合、誰も手を出してくれませんでした。だからこそ、自分に手を差し伸べてくれたジェヨンは、彼にとって初恋であり、光であり、暗い場所に閉じこもっている自分を、まばゆい外の世界に連れ出してくれる救世主のように感じているに違いありません」

ソンウ・ヘの一挙一動に“飾られていない感じ”を出したかった

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救世主を求めてしまうほど、苦しい青春時代を送ったソンウ・ヘは、フローリストに。彼の草花を扱う手はやさしく、慈しみにあふれている。

「フローリストという職業自体、ソンウ・ヘが持つストーリーと大きなつながりがあるわけではないのですが、彼のように悲しみを背負っている人が、木やお花に囲まれて生活している設定というものが、もの悲しさをより深めたり、観る者の胸を打ったりするところがあった。とてもよかったんじゃないかなと思います」

無造作なヘアスタイルに、ラフな作業着。“抜き”の美学というのだろうか。ソンウ・ヘの日常着は、まるでソン・ジュンギの“休日スタイル””を垣間見ているようで素敵だ。

「“無造作”とおっしゃっていただいた髪型ですが、パーマをかけているのもセットがラクだからです(笑)。“髪は乾かすだけ”。その飾られていない感じ、ナチュラルな雰囲気を出したくて。同じように、シャツやパンツといった衣装も工夫を重ねました。ソンウ・ヘの衣装、実は東京で買ったんですよ。去年、東京を訪れた際、スタイリストと一緒に何日もかけていろんなショップを回り、苦労して探しました。とくに作品ポスターでも着ている作業服は、青山の路地裏で見つけたもの。このように使うことができて本当にうれしいです」

Webエクラ ソン・ジュンギ インタビュー

本作は、現在と過去をビデオテープのように再生や巻き戻しをくり返しながら前に進む人々の物語。もし本作にサブタイトルをつけるなら?

「『マイ・ユース~あの頃の僕ら』かな。ソンウ・ヘとソン・ジェヨンは、“あの頃”とか“あのとき”というセリフが多いんです。“あの頃”を振り返って考えながら、現在の状況や気持ちを表現するので。 実は先日、テレビで『ヴィンチェンツォ』の再放送を観る機会があったんですが、ある場面を観ていると、その撮影時にスタッフとどんな雑談をしたのか、共演の俳優とどうじゃれあったのか、シーンを撮った後に何を食べたのかという、当時の記憶が一瞬にしてよみがえったんです。楽しかった現場というものは、“あの頃”を色鮮やかに思い出させてくれますね。本作で、現在と“あの頃”を行き来する主人公たちが描くときめきと癒しの感情は、きっと視聴者の皆様にも感じてもらえるはず」

ソン・ジュンギ

ソン・ジュンギ

そん じゅんぎ●’85年、9月19日生まれ。’08年、映画『霜花店 運命、その愛』で映画デビュー。その後、ドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』(’10年)『優しい男』(’12年)、映画『私のオオカミ少年』(’12年)で、一気にスターダムを駆け上がる。兵役復帰作のドラマ『太陽の末裔〜Love Under The Sun〜』(’16年)ではKBS演技大賞大賞を受賞。その後も、ドラマ『ヴィンチェンツォ』(’21年)、『財閥家の末息子~Reborn Rich~』(’24年)など、多数の作品を大ヒットに導く。

『マイ・ユース(My Youth)』

韓国ドラマ マイユース ポスター
フローリスト兼小説家のソンウ・ヘ(ソン・ジュンギ)。人気子役俳優だった彼は、ある出来事をきっかけに芸能界を去っていた。つらい青春時代を過ごしたヘは、15年の時を経て、初恋の人であるソン・ジェヨン(チョン・ウヒ)と再会する。だが、その再会はジェヨンの仕事の昇進のためだった。それでもへはジェヨンに協力するが……。今、2人の運命の歯車が回り始める。

FODにて国内独占配信中(毎週金曜日に最新話配信、全12話)

※配信日時は予告なく変更となる場合があります。

出演:ソン・ジュンギ、チョン・ウヒほか

公式サイト

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