しぼみ、ゆるみ、くすみ肌を最速で立て直す!齋藤 薫が責任編集「エンパワメント・クリーム」でお疲れ肌に活力を!

ようやく暑さもやわらいだ今、肌の夏疲れはピークに。エクラ世代に選んでほしいのは、縦横無尽に肌の活力を呼び覚ますクリーム。心まで満たす、その奥深い魅力を美容ジャーナリストの齋藤薫さんが解き明かす。
美容ジャーナリスト 齋藤 薫さん

美容ジャーナリスト 齋藤 薫さん

さいとう かおる●長年、ビューティの動向を見つめ続ける美容ジャーナリズムの第一人者。確かな審美眼としなやかな視点、豊かな感性を持ちあわせ、美しい人の魅力からコスメの本質まで比類なき言葉で紡ぎ出す。

「今、あえて言いたい。あなたはクリームを誤解していないか?」

この50年で最も進化した化粧品は何か?と言うなら、おそらくはクリーム。にもかかわらず、40代50代のクリームの使用率は50%ちょっと……意外にも低めである。おそらくは、クリームに対して多くの人が、未だに昔のままのイメージを持ち続けているからなのだろう。だから改めて言いたい、あなたはクリームを誤解していると。

結論から言って、今のクリームは濃厚なコクがあっても、重くない、ベタつかない、軽やかに伸びて、みずみずしい。言うならば、優れた化粧品の証である素晴らしい矛盾がそこにある。しっとりなのにさっぱりといった……。それこそが進化の証なのだ。逆に言うなら、乳化技術を劇的に進化させた結果、感触の悪い、重く伸びないクリームなどもうありえない時代なのである。

「現代の高級クリームは、なぜいっそリーズナブルなのか?」
そしてもう一つ、とても重要なのは、クリームはもはや油の蓋ではないということ。むしろ美白も美肌もリフトもといった全方位の効果を届ける高効果・高機能の象徴的な存在となっている。あるいは美容液よりももっと。なぜなら、多くのブランドが最高価格をつけるクリームには、持てる能力、持てる財産の全てを凝縮させるモノづくりが一般的だから。結果としてブランドの威信をかけた高級クリームたちは、暗黙のうちに実力を競いあうことになり、だから現代の高級クリームはいっそリーズナブル、むしろ“買い”なのである。

それどころかここ数年、目覚ましい先進性を見せるエイジングケアがクリームにこそ全てを託すケースが増え、しぼみ、ゆるみ、くすみと言った未解決問題に対し、これまでにない圧倒的なパワーで肌全体を底上げする全方位へのエンパワメントクリームが急速に増えている。そういう意味で今年は驚くほどの豊作。

ましてやエンパワメントクリームは、成分リストでは説明できない不思議な効果を備えている。特に高級クリームは高級であるが故の秘めたる力があると信じていい。昔のように「ただ高いものほど効く」という単純な図式ではないのだ。今や1000円台のクリームだって立派に役割を果たしてくれる時代。だからこそ、なぜ高級なのか?という理由を、日々使うたびに明快にしてくれるほど、瞬発力や継続効果を高めているのである。感触も香りも仕上がりも結果も、極上のその上を行くクリームが、今や主流。あとはピンとくる一品を感受性豊かに選ぶだけ。今、クリームは、決して裏切らないから。

齋藤薫が選ぶ最新エンパワメント・クリーム、10の精鋭

クリーム豊作の今季、エクラ読者が手にすべき逸品を齋藤さんが厳選。テクスチャー、肌実感、テクノロジー、そして誕生ヒストリーを踏まえ、なぜ推すのかを記した言葉が、あなたにとっての名品との出会いへと導く。

「SK-Ⅱ」&「クレ・ド・ポー ボーテ」の最新エンパワメント・クリーム

(上)SK-Ⅱ スキンパワー リニュー クリーム

“ハリの頂点、上向き、ふっくら……美容の言霊で魅了するスキンパワー”
過去に記録的なコスメ賞受賞に輝いた赤い覇者”とも言えるスキンパワー、久々のリニューアルだけにコスメ界が浮き足立ったほどだが、事実、ハリ研究40年のSK-IIだけに、新しいハリ作りのキーワードには言霊さえ感じられ、まさに私たち大人の心に刺さりまくる。ハリの頂点が、ふっくら上向きに? そもそも顔下半分のたるみは顔上半分から始まっていることを証明。そう聞いただけでもう手に取りたくなるこの高揚感こそ、クリーム美容の醍醐味と言えるだろう。ましてやピテラ™という国宝級成分が濃厚配合のクリームとなれば、もはや説明はいらない。

独自の発酵成分ピテラ™が“ハリの頂点”を引き上げる効果も備えていることから、クマル酸やシャクヤクエキスとともに配合。ベタつきなく浸透し、肌奥から持ち上がるようなハリをもたらす。
50g ¥18,700(編集部調べ)

(下)クレ・ド・ポー ボーテ クレームプロテクトゥリス R(ジュール)

“内から輝く肌がいかに尊いか?実現がいかに高度か?を思い知らせる”
スキンケアとして初めて本気で内側から光を放つ“発光肌”に挑んだクレ・ド・ポー ボーテの進化は、肌が輝くことの素晴らしさとともに、その実現がどんなに難易度の高いことかをまざまざと示してきた。日本のエイジングケアをずっと牽引してきたシリーズは、ともかく肌を預けておけば、今考えうる最先端の効果を獲得できるという意味で、世界にこれほど信頼度の高いラインナップはないのではないか。中でも昼と夜の2つのクリームは大人の肌生理にスキなく濃密に取り組む超傑作。朝クリームがもたらすいきなりのハリツヤ実感はもう感動レベル。

避けたい刺激だけをブロックするという肌の知性を高めるアプローチに加え、肌の24時間リズムに着目。日中の肌の活動をサポートして、ハリと弾力を守りぬき、活力があふれ出す肌に。
SPF25・PA+++ 50g ¥16,500

「エピステーム」、「ポーラ」の最新エンパワメント・クリーム

(上)ロート製薬 エピステーム ステムサイエンスリフトクリームc

“効かなければ意味がない! 製薬会社のプライドをかけて引き上げに執念”
リフトアップにこだわるならエピステーム……通の間でそう認識されているのも、製薬会社のプライドとして目に見える効果”へのこだわりが半端ではないから。特に、引き上げることに執念さえ感じさせるリフトクリームは、これまでもドラスティックな進化を見せてきた。前作では「頰落ち」に取り組み、ボリューム低下へのリフトに挑んだが、新作はまた驚きの劇的進化。血管減少とハリ不足の関係を解明して、いわゆるゴースト毛細血管に取り組むようなアプローチを完成させている。まったり濃厚なコクで、半顔つけたら半顔あがるような感覚が凄い。

加齢によるボリュームダウンと密度の低下には、肌の全層に働きかける必要がある。そこで再生医療の知見から血管再生に着目した複合成分を開発し、もっちり弾む肌へと導くべく、シリーズ最高濃度で配合。
45g ¥37,400

(下)ポーラ B.A クリーム

“肌が自ら全身全霊で生み出す“全域ハリ”人間の潜在能力をとことん信じるB.A”
進化のたびにドキッとさせられるポーラB.Aの斬新な提案も、7代目にしてついに「時間は存在しない。ただあなたの無限の可能性が存在する」と明言。誕生以来、単に有効成分を与えることより、常に人間の潜在能力を目覚めさせることに注力してきたB.Aのこのメッセージは、あまりに重い。妖しいまでの洗練美を見せるボトルで登場したクリームは、まるで高級バターのように濃厚なまま肌でとろける驚異のコクまろで肌と一体となり、全身全霊で“全域ハリ”を生み出していく。老化と抗うのをやめた時、全顔から溢れるハリのダイナミズムに感動するはず。

歴代B.Aの珠玉の成分に加え、ハリや弾力を生み出す細胞に新たな力を授ける独自の複合成分を配合。さらに塗るだけで押し返すような自己再生ベールを形成し、つるんとなめらかな立体肌を即、実現。
30g ¥38,500

エイジングケアに「メナード」、「カネボウ」の最新エンパワメント・クリームを

(上)メナード エンベリエ ナイトクリーム

“不老長寿を叶える幻のキノコ〝霊芝〟を科学し、研究しつくした伝説的ロングセラー”
誕生から40年の元祖高級クリームにして、中国で幻のキノコと珍重されてきた霊芝クリームとしてあまりに有名な名品中の名品。インバウンド需要が盛んになる遥か昔から、中国の富裕層が大量購入しているとか。それも霊芝は決して腐らないことから、不老長寿の鍵にして滋養強壮、抗ガン剤への期待もあるほど特別なもの。メナードはその底知れない効果に魅せられ自家栽培を始め、研究に研究を重ねてきた。霊芝専用のデリバリーカプセルまで開発。このクリーム自体が底知れないエイジングケア効果を持つのだ。1度は使うべき伝説的な存在である。

古くから神秘の力をもつと崇められる霊芝を40年にわたり研究。その成果を惜しみなく注ぎ込み、赤霊芝、黒霊芝、それぞれから見出された個性豊かなエキスをマッチング。肌が明るさとハリで満ちる。35g ¥38,500

(下)カネボウインターナショナルDiv. カネボウ クリーム イン ナイトⅡ

“「大人の肌よ!TAISHIを抱け?」一晩中、潤いの保育器〝胎脂クリーム〟に抱かれよう”
「美よりも希望を!」と訴えて今や飛ぶ鳥を落とす勢いの“黒KANEBO”。中でも支持を決定的なものにしたのが、デイとナイトの2つのクリームだった。それも進化版はクリームの常識を超え、母親の胎内から外界へ出るまで、赤ちゃんを乾燥や刺激から守る「胎脂」そのものへと生まれ変わったのだ。特にクリーム イン ナイトⅡは、潤いの保育器のように一晩中疲れた肌を慈しんで育てるような手厚い膜となったが、それは人類がついに手に入れたもう1枚の皮膚膜。胎脂美容はクリーム形状だからこそ生まれた訳で、これもクリーム革命と言えるはずだ。

胎脂擬似機能成分を配合し、水分が蒸発しやすい睡眠中の肌をしなやかな膜でシールド。肌の中では、シワ改善&美白ケアを遂行。翌朝は、驚くほどもっちりと柔らかく跳ね返す肌に。
50g(医薬部外品)¥13,750

「ザ・ギンザ」、「ゲラン」の最新エンパワメント・クリーム

(上)ザ・ギンザ エンパワライザー n

“理屈を超えて、霊的な力さえ感じる異次元の超高級クリームだけに許される奇跡”
「3万円を超えたら超高級クリーム」と言われる世界で、常に異次元の最高価格13万円超えを実現しつつ、幾度も進化を繰り返すロングセラーを誇るのは、もはや奇跡と言うべきだろう。肌の生まれ変わりに濃厚に立ち会う58種もの厳選成分配合も、マイクロレベルの均一な乳化粒子で次元が違うカシミヤ級のなめらかさを叶えた点でも、クリームとしての最高峰を具現化したのは紛れもない事実。でも、このレベルになるともう理屈ではない、もっと神秘的な、言うならば霊的な力がお手入れのたびに感じられるよう。それこそが超高級クリームの醍醐味なのである。

タイムレスな美しさをかなえるために、肌の再生にかかわる長寿遺伝子や環境刺激シグナルを特定。潤いを閉じ込めるだけではなく、奥深くまで成分を届け、悩みから解放された無垢肌へ刷新。
40g(医薬部外品)¥132,000

(下)ゲラン オーキデ アンペリアル ザ ロンジェビティ クリーム

“コスメ史を変えた超高級クリーム。オーキデの蘭パワーがついに最後の砦を征服”
そもそもが超高級クリームという概念を世界に知らしめたレジェンドこそ、このゲランのオーキデ。翌朝の透明肌に驚くという高級クリームだけの手応えを教えたのもこの逸品だった。地球最古の花とも言われる蘭に究極の答えを求めて飽くなき研究を続ける姿勢は素晴らしい。肌細胞の長寿を追求するオーキデ第6世代は全方位エイジングケアの鍵、ミトコンドリアの活性! ゲランが誇る蘭パワーの膨大な引き出しから、ミトコンドリアに働く青い蘭の恵みを、息を呑むほど洗練された感触に乗せて届ける、これ以上ラグジュアリーなエイジングケアってあるだろうか。

ゲランが誇る肌細胞の長寿研究から進化。新たなターゲットを見出し、肌が生まれ変わるために必要な細胞同士の連携やエネルギー産生を向上。老化要因に包括的に働きかけることで、加齢悩みを全網羅。
50㎖ ¥70,400

「パルファム ジバンシイ」、「パルファン・クリスチャン・ディオール」の最新エンパワメント・クリーム

(上)パルファム ジバンシイ〔LVMHフレグランスブランズ〕 ソワン ノワール バーム ニュイ

“毎夜ドキドキ、遺伝子と夜の肌生理が共鳴。有り難き黒い藻のパワーはあまりに神秘的”
「黒いものは地球上で最も尊い栄養」とも言われるだけに、進化のたびに"漆黒の藻"バイタルアルゲの有り難さが倍々に増していく。加齢で劣化する時計遺伝子対応のブラックサップがオーバーナイトで届き、16時間も乾かないラッピングテクスチャーは睡眠中のみならず1日の大半を美肌育成に費やせるすごい仕組みができあがった。何より神秘的な生態を持つバイタルアルゲは夜になるとリセットサイクルが発動、夜の肌の生理とシンクロする不思議な合致が、黒いクリームの神秘性をさらに強烈なものにする。毎晩ドキドキするドラマチックなナイトケアだ。

漆黒の藻から生まれたシリーズ共通成分とともに、過酷な深海で命をつなぐ微生物由来の成分も配合。手厚く包み込むようなテクスチャーで睡眠中の肌に寄り添い続け、毎朝、しなやかなハリを更新する。
50㎖ ¥57,200

(下)パルファン・クリスチャン・ディオール ディオール カプチュール クレーム

“細胞呼吸こそが実は肌の命を左右する。たったの7日間で、枯れた肌も脅威の蘇り!”
美容液で数々の伝説を作ってきたカプチュールの圧倒的な優位性をそっくり注ぎ込んだクリームがついに登場。ハッキリ言って肌の命に等しい細胞呼吸は、早くも20歳から著しく低下、まさに息切れ状態をもたらすという発見から、幹細胞の接着力を強化。全方位に働きかけるとはこのこと。細胞再生はもちろんコラーゲン生成まで行う。枯れた肌を蘇らせる手応えは7日間で肌のふっくら感を2倍にするほどの、最速かつ最強のゴールを用意してくれた。それこそ深呼吸をするようなクリームのお手入れの悦楽は、心身をともに生き返らせてくれるはず。

なめらかなハリ肌へのカギを握る肌細胞の酸素運搬に着目した独自のアプローチを搭載。塗った瞬間にシェーピング効果をもたらす成分やヒアルロン酸デュオも配合し、続けるほどに活力あふれる肌へ。
50㎖ ¥17,270

齋藤薫流・クリームの塗り方新リチュアル

どう塗るかでクリームの魅力はいっそう花開くもの。長年にわたり取材を重ね、知識と経験を蓄えてきたからこそたどりついた、肌に響かせ、クリームの力をエンパワメントさせるメソッドとは?

クリームが進化した分だ塗り方、使い方も更新させたい

クリームが、実は劇的に進化していると言ったが、だからこそクリームの塗り方も自ずと変わってきていると言っていい。例えば、今どきのクリームは極めて伸びがいいから、5点置きはいらない。そして浸透も驚くほど良くなっているからわざわざ浸透を高める行為は要らない。奥に押し込まなくても、自ら浸透していく。そしてもはや油の蓋ではないからこそ、クリームの持てる力を最大限に肌の中に送り込んであげるお手入れ法が必要になってきているのだ。高級クリームほど、実はケチらずに、でもその分100%そっくり効かせてあげる工夫が欲しい。それこそ、クリームを塗る前にパッティングで皮膚温を高め、“自ら効く肌”を作っておくような。クリーム塗りの新しい心得である。

《1》両頰と額。この3点置きこそクリームを効率よくのばす秘策

《1》両頰と額。この3点置きこそクリームを効率よくのばす秘策

面積の広いパーツ、頰と額だけに置き、顔全体へと塗り広げる。鼻の先やあごにも置く5点置きよりも、乾燥しやすい頰にはたっぷりと、ベタつきやすいTゾーンには軽やかに塗布できる。

《2》手のひらではなく指の腹で。塗り漏れなく行き渡らせる

《2》手のひらではなく指の腹で。塗り漏れなく行き渡らせる

手のひらを含む手全体ではなく、人さし指から小指までの4本の指の腹に広げ、肌に優しく置いていく。特にきちんと塗りたいまぶたは第2関節から指先まで使って、優しくプレス塗りを。

《3》パッティングマッサージはクリームを塗る前にぜひ

《3》パッティングマッサージはクリームを塗る前にぜひ

先にパッティングすることで皮膚温を高め、続くクリームを受け入れやすく。クリームを塗ったあとは、3本指でより軽やかにたたくピアノマッサージを。 さらになじませ、細胞を目覚めさせる。

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