体の不調、ひいては健康寿命を縮めることにも… 「座りすぎ」対策法【50代のお悩み】

電車で席が空いていると数分でも座ってしまう、立ち話が始まるとすぐ座る場所を探す……それって私?と思った方は要注意。「eclat(エクラ)」6月号では、生活習慣病の発症にもつながる「座りすぎ」問題について専門家の先生に伺いました。

運動の前に行うべきは、まず「座りすぎ」の対策

 ここまでで、「私はわりとジムに行ってるから大丈夫」と思ったかた、残念。岡先生によれば、安心してはいけないとのこと。
「最初にも触れましたが、アクティブな活動と、座りすぎの問題は切り離してとらえてください。積極的に運動をしていても、習慣化した座りすぎによる健康リスクを相殺できるわけではない。まずは、長時間の座位行動をやめること。適度にブレイクを入れるようにしてください」
 ちゃんとした運動でなくて、ブレイク程度でいいもの?「座りすぎの解消にはその程度でOK。左上のグラフのように、食後血糖値を下げるなどの効果は、ブレイク時の運動強度によって大きな差は生じません。座り続けるのをやめて、立って少し動く。まずはそれだけ。座りすぎを解消したうえで、運動を取り入れられれば最高です」
 まず、“座りすぎず”、ありきだと。「はい。かつては立って行う低強度の活動がもっと身近にありました。しかし、今は家電や照明の操作は手元のリモコン、電話を別の部屋までとりにいくことはなく、連絡も携帯電話やメールですみます。ふき掃除もできるロボットが登場する時代なので、立って動く機会を意識的につくる必要があります。そのひと手間を習慣化していただければ、座りすぎの問題は解消可能。それによって、かえって集中力が高まり、作業効率が上がるメリットも期待できますよ」

平日の座りすぎが週末のジム通いを相殺!?

誰しも「運動しなくちゃ」という意識はあるはず。でも、多忙のあまり、週末に集中して運動し、平日はだらりという人もけっこう多いのでは?アメリカでは、運動もするけれどそれ以外はほとんど座っている人を「アクティブカウチポテト」と呼ぶのだそう。「このタイプの人を追跡調査した研究で、座りすぎによるマイナスは運動によって相殺できないことが明らかになっています。運動効果を得るには、座りすぎ解消が必須です」。
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日中は座りっぱなしのデスクワーク→疲れて帰宅→疲れているからだらりと座る、という悪循環が、一番怖い状態
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週末にジムで汗を流すのは、もはや一般化した生活スタイル。しかし、この運動が座りすぎをチャラにしてくれるわけではない

実は、立って動くだけでも健康への影響は大!

座りすぎによる健康リスクを減らすには、まず立って活動する時間をはさむこと。「それだけでも食後血糖値低下への影響は大。さらに中性脂肪を減らすには運動を」。

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A:一日7時間ずっと座る
B:2時間座ったあとの5時間は、20分ごとに2分ずつ立って、ゆっくり歩くなどの低強度活動でブレイクを入れる
C:Bのブレイクを通常歩行以上の速度で歩くなどの中高強度活動にする

BとCで糖尿病にかかわる数値の改善に、大きな差はなし!
(Dunstann et al. Diabetes Care, 2012より)

結論!

健康寿命を延ばすには?

1. 座りすぎない生活を送る
→社会生活はどうしても座位が基本。こまめに姿勢を変える意識をもって。

2.今より10分程度、歩いたり体を動かす時間を増やす
→1を心がけたうえで、適切な運動量を確保。通勤に取り入れるなど、継続できる工夫を。

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