50代の「思い込みスキンケア」にプロがもの申す! 五選

若いときに知ったスキンケアの知識に縛られがちなエクラ世代は「昔の常識」のままで損してる! 常識と思っていたことも今は昔。浦島太郎状態になっていたことが、肌の老化を加速させていた!?
お答えいただいたみなさま
皮膚科医 工藤清加先生
わかばクリニック院長。アラフィー女性の患者も多く、ていねいなスキンケア指導が評判。スキンケアブランド、フラセラを手がける。

ビューティサイエンティスト 岡部美代治さん
大手化粧品メーカーでヒット商品を多く手がけた経験を生かし、美容コンサルタントとして活動。多くの女性に正しい美容情報を啓蒙。

美容ジャーナリスト 小田ユイコさん
エクラほか女性誌、webで美容企画を担当。美容記者歴25年の経験と知識を生かし、ベストなコスメ&使い方をレクチャー。
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1.クリームやオイルは冬に使うもの!
過酷な夏こそ「油の盾」がマスト。クリームは夏でも必須です!

「アラフィーになったら、水分補給と油分補給のプライオリティはまったく同格になります。夏は紫外線や暑さによる疲れから、肌のバリア機能がうまく働かず、外部環境の刺激を受けやすくなります。クリームやオイルによる「油の盾」が、どうしても必要です。油分を毛嫌いしていたら、夏枯れまっしぐら。ベタつく季節に油分なんて、と思うかもしれませんが、今どきのクリームやオイルは驚くほど肌なじみがよく、ベタつきません。夏向けのライトなクリームや、みずみずしいジェルクリームなどを利用するのも手」(小田さん)

「本来皮脂分泌の盛んな夏でも、エアコンの効いた部屋で過ごすことが多ければもれなく皮脂不足に陥ります。若いとき脂性肌だった人でもです。すべてのアラフィー女性にとって、夏でもクリームによる油分の補給は必須。クリームが必要ないほどオイリーな人はアラフィー女性100人のうちひとりいるかいないかです。どちらかといえばオイリーな肌の人も、Tゾーンを除く部分にクリームを。より乾燥しやすい肌の人はオイルをプラスしましょう」(工藤先生)

良質な油が、肌の透明感を引き出す
天然由来成分98%の美白美容オイル。さらりとした使い心地でスッとなじみ、油分のギラつきナシ。内側から点灯したように明るい肌に。ル ブラン ユイル 50㎖ ¥13,000/シャネル
2.高価なコスメは若いころに使って効果を
実感できず、私の肌にはいいもの=ムダとだ思う
今使えば効果を感じられるはず。今こそ、高価なコスメの使い時!

「若いころ、外資系ゴージャスコスメの洗礼を受けたのでは? 当時は、欧米人のためにつくられたものがそのまま輸入されていて、繊細な日本人の肌には合わないこともしばしば。今は外資系も日本人の肌を徹底的に研究。多くのメーカーが使い心地の点でも、効果の点でも、目と肌の肥えた日本人に愛されることを基準にしています。国産にも優れたエイジングケアを引っさげた、高価なコスメが目白押し。肌を若々しく保てるコスメがこれだけ存在しているのに、使わないなんてもったいない!」(工藤先生)

「エクラ世代は20代、30代のころに高価な美容液やクリームの第1次ブームがありました。そのころ、清水の舞台から飛び降りるつもりで買ったけれど、あまり効果がなかったという記憶が残っていて、いいものが合わないと思い込んでいるのでしょう。そのころは若くて肌に力があったから高価なエイジングケアコスメの効果がわからなかっただけ。今はコスメの技術も格段に進歩して、さらにエイジングケア効果がアップ。衰えの気になる今こそ、高価なコスメを使わないと!」(岡部さん)

裏切らない透明感と毛穴ケア効果
肌を深層から磨き上げたような明るさへ。毛穴を引き締めツヤ肌に。プレステージ ホワイト ラ クレーム ルミエール 50㎖ ¥38,000/パルファン・クリスチャン・ディオール
3.化粧水は100回パッティングが理想?
10秒「長押し」するほうが効果的。押さえるようになじませるのが正解!

「肌のことを考えたら、特別必要はありません。大事なのは、化粧水をキメの隅々までみっちりと満たすこと。そのためには手かコットンを使って、ジワーッと「長押し」するほうが有効です。もしひと手間かけたいのであれば、コットンにたっぷりとってコットンパックをするのがいいでしょう。角層の隅々まで潤いが行き渡って、肌がいきいきとしますよ」(小田さん)

「パッティングは、肌に適度な刺激を与えて毛穴を引き締め、目立たなくするのが目的。それにしても100回は必要ありませんね(笑)。パッティングするなら軽いタッチで、せいぜい10回ほどでいいでしょう。パンパン音が鳴るほど刺激を与えてはダメです。化粧水の本来の目的である保湿のためなら、手のひら全体で押さえるようになじませるのが一番。ぐいぐい強く引っぱるとたるみの原因になるので、あくまでも優しく押さえるのがポイントです」(工藤先生)

スッとなじんでキメふっくら
細胞ひとつひとつが潤いを抱え込んで離さなくなる化粧水。手で押さえるだけでスッとなじみ、キメの隅々まで均一に潤いが広がる。エスト ザ ローション 140㎖ ¥6,000/エスト
4.たるみが気になるので、肌をぐいーっと
引き上げながらなじませている
赤くなるほどやるのは逆効果! 圧→ゆるませを繰り返して。
「適度な引き上げならマッサージ効果が加わり、血流とリンパの流れを促して、コスメの成分との相乗効果が上がります。ただし残念ながら、リフトアップ効果は一時的で、すぐにもとの位置に戻ってしまいます。それでも、「持ち上げた」という満足感を得ることは大事。ぐいーっと引き上げすぎると真皮にダメージを与えるという人もいますが、肌はそれほど柔じゃないです。コスメをなじませる際引き上げる程度ならダメージにはなりません。ただし! 肌表面はデリケート。摩擦しすぎればダメージを与えます。赤くなるほど引き上げを繰り返すのはやめましょう」(岡部さん)

「斜め上へとなじませるのはよいのですが、強い圧をかけながら引っぱると摩擦刺激が加わります。それをステップごとに繰り返していたら、肌に負担。若いときは敏感肌じゃなかったのに、年齢を重ねるほどに肌が敏感になるのは、お手入れ時の摩擦刺激がひとつの原因です。くれぐれもやりすぎに注意して。ただ、肌に適度な圧をかけるのは顔筋のマッサージにもなり、血流促進にもなるので、上手にやれば美肌効果がアップ。引っぱり上げるのでなく、圧をかけてはゆるませ、少し位置をずらして圧をかけてはゆるませ、を繰り返すのがおすすめ。コスメがしっかりなじむとともに、顔が軽くなったような爽快感があり、血色もよくなります」(小田さん)

ただなじませるだけで引き上げ効果が
目じり、口角を引き上げ、すっきりとしたフェイスラインに整える美容液。クレ・ド・ポー ボーテ セラムラフェルミサンS 40g(医薬部外品)¥30,000/資生堂インターナショナル
5.目まわりの衰えが気になるので、すべての
アイテムは目まわりからつけるようにしている
専用のアイクリームが効果高め。ただ、ピーリング成分に要注意!

「しっかり保湿はできるかもしれませんが、なじませる際何度も指が往復することになり、色素沈着の原因にもなる摩擦刺激が心配…。それに目まわりの皮膚は薄いですから、たくさんつけても浸透せず、成分が届かないまま上滑りするだけになりがち。朝なら、アイメイクがくずれる原因になることも。目まわりの保湿は、肌に優しい導入美容液と、アイクリームくらいでOK。アイクリームは目もとのデリケートな皮膚をよく研究してつくられていて、しわだけでなくくまやたるみもケアし、効果も出やすいので、エクラ世代は必携です。アイクリームは下まぶただけでなく、まばたきで下垂が激しい上まぶたにもつけ忘れないようにしてくださいね」(小田さん)

「目まわりをなんとかしたいという心がけはいいですね。ただし、目もとは皮膚がとりわけ薄く、敏感で刺激を受けやすいので、なんでもつけていいというわけではありません。特にグリコール酸やサリチル酸などのピーリング成分が入ったものは、目まわりに使うのはタブーです。また、目まわりの衰えが特に気になる原因のひとつとして、アイメイクのクレンジングの仕方に問題があるのかも。アイメイクは、専用のアイメイクリムーバーで優しく落とすことが必須。洗顔では、顔全体になじませた泡が、洗い流すときにサラッと目もとを通過するくらいが理想的。しっかり泡で洗いすぎると、潤いを奪い、乾きやすくなってエイジングが加速してしまいます」(工藤先生)

スッとなじんでアイクリームをサポート
希少なオリーブバージンオイルを美容液に細かく分散。アイクリームの効果を引き出す。オリーブバージンオイル クリスタル スキン エッセンス 50㎖ ¥3,000/DHC

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