大人のためのソウル旅⑧富岡佳子が旅する、器と暮らしのお店 五選

エクラ世代でソウルを旅する大きな目的のひとつは、器探し。まず探したい白磁も、青みがかった白、温かな白、雪のような白と表情はさまざま。現地でも人気の高いとっておきのお店で、心に響く一品を見つけて。また、ソウルは撮影で訪ねて以来、10年ぶりという富岡さんが、伝統文化を感じるお店にも訪れました。

5.情熱あふれる作家のオンリーショップ『文陶房』

 作家、ムン・ビョンシクさんの陶芸教室を併設するショップは、都心の江南から移住する人の多い郊外の高級住宅地、盆唐にある。以前は陶芸であまりにも有名な利川にあったが、4年ほど前に、顧客の多いこの場所に移転した。
 彼の、繊細でまるで雪のように白い器は、どんな料理にも寄り添う。古書にある伝統的な形や自然の中にある造形から着想されたデザインは、シンプルで凛としていながら、ぬくもりも感じさせるのが魅力。茶碗や急須のほか、蓋つきの器、台つきの器など、盛りつけを考えるのが楽しみになる。
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ごはんを盛る蓋つきの茶碗W42,000。蓋は返すと小皿になる
台つきの急須W250,000
直径16㎝ほどの、菓子を入れてもいい蓋つきの合と呼ばれる器W350,000。使ってももちろん美しいが、そのままオブジェとして飾っても、凛として、まわりの空気を浄化してくれるよう。ベトナムの土でこの白を出している
陶芸作家のムン・ビョンシクさん
自然光あふれるショップ。陶芸教室の生徒は自由に敷地内の工房を使えるようになっていて、熱心な生徒さんは、真夜中もろくろを回しているそう
ビョンシクさんは、米どころでも知られる利川の隣町、驪州の出身。アトリエは今もそこにある。学生のころに映画『ゴースト』を見てろくろを知り、陶芸の魅力にハマったのだという。学校の授業に飽き足らず、さらに夜の技能クラスにも通い、夏休みは現場で見習いとして研鑽を積んだ。
「眠る時間になると、ろくろを回したくて早く朝になってほしいと思った(笑)」という情熱は今も変わらず、多くのファンを惹きつける。ソウル中心部から少し離れるが、足を運ぶ価値のある一軒だ。
京畿道城南市盆唐区雲中路267番キル7-3(경기도 성남시 분당구 운중로 267번 길 7-3)
☎031・709・3312 11:00~18:00 ㊡旧正月、旧盆 ※地下鉄板橋駅からタクシーで10分以内

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