からだの“変わりどき”が“調べどき”! アラフィーが受けておきたい“その先”の健康診断

更年期を迎えるアラフィー世代は、体の大きな変わり目。そこで、アラフィーが健康診断にプラスして受けておきたい最新の検査と、受け方を専門家がアドバイス。
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ほかにもあります! リスクを知り、将来に備えたい

こんなことが気になったら受けたい検査

原因がよくわからない不調がある、将来の病気のリスクを知っておきたい、自分の現在の老化度を知りたいなどという場合に、以下のような検査を受けるのも選択肢のひとつ。将来の病気予防や老化対策に役立てて。受けられる機関はネットなどで検索を。
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そろそろ更年期かも…

✓女性ホルモン検査

更年期障害のような症状が出たときは婦人科で女性ホルモン検査を。血液検査で、エストラジオール(エストロゲン)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、プロラクチンの数値を測定。エストラジオールの値が低下していて、FSHやLHの値は上昇し、ほかの病気がない場合が更年期障害の診断の目安に。不調の原因が更年期だとわかることでホルモン補充療法や漢方など適切な治療を受けられる。更年期を疑って検査を受ける場合、保険適用。
親が骨折で寝たきり。もしかして自分も?

✓骨粗しょう症検査

閉経後になりやすい骨粗しょう症を診断する指標のひとつが骨密度検査。検査法には数種類あり、骨に2種類のX線を当て、通過できなかったX線の量から骨密度を測るDXA法や、かかとやすねの骨に超音波を当てて測る超音波法、X線で手のひらとアルミニウム板を撮影し、画像の濃淡を比べて骨密度を測るMD法などがある。骨密度以外の検査では骨代謝マーカー検査も。採血や採尿で検査し、骨代謝マーカーが高い人は骨密度の低下速度が速く、骨折の危険性が高いと診断される。骨粗しょう症検査は閉経後は年1回受けるのが理想的。症状があって検査を受ける場合は保険適用。検査は内科、外科、整形外科、婦人科などで。
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高血圧で脳の病気が心配

✓脳ドック

頭部MRI・MRA、頸部MRAなどの画像を撮影し、脳出血の原因となる脳動脈瘤や、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳腫瘍などがないかを調べる検査。自覚症状のない異常個所を早期発見できる。家族にくも膜下出血や脳卒中などの病歴がある人や、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満の人などにおすすめ。脳神経外科などで検査可能。「MCS東京銀座クリニック」(https://medicalcheckstudio.jp)の場合は30分以内で検査が受けられ、1回¥17,500(※自費診療)。検査結果はPCやスマホで見ることができる。
糖質のとりすぎで老化がすすんでいるかも?

✓AGEs検査

AGEsとは、糖質や揚げ物などのとりすぎ、喫煙、飲酒などにより体に蓄積される最終糖化産物で、老化をすすめ、病気の原因にもなるとされる。このAGEsの蓄積量を調べる検査。「AGE Reader」という測定器に腕をのせて測定し、糖化年齢を出す。受けられる機関は「シロノクリニック」の長寿外来ドック(P.209)や、美容クリニックやアンチエイジングクリニックなど。また血液検査で測定する方法もあり、より精度が高い。この検査は「KRD Nihombashi」でのみ受けられる。
ストレスが多く、活性酸素のダメージが気になる

✓酸化ストレス検査

偏った食事やストレス、喫煙、紫外線などさまざまな原因で体内に活性酸素が増えると老化がすすみ、病気の原因にもなるが、活性酸素によるダメージの度合いを調べられるのがこの検査。血液検査で活性酸素による細胞や組織のさびつき具合や、活性酸素を打ち消す力がどれくらいか、体内の炎症の状態などを調べ、酸化ストレスと抗酸化力のバランスを提示。美容クリニックやアンチエイジングクリニックの一部で実施。
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肌荒れが気になる。何が原因!?

✓有害金属・ミネラル検査

「オリゴスキャン」という測定器で手のひらの4カ所をスキャンし、体内のミネラル20元素と有害金属14元素を測定。ミネラルは体内の酵素反応に不可欠で、不足すると不調の原因に。測定解析レポートにはミネラル&有害金属計34元素の蓄積状況が表示される。一部の美容・アンチエイジングクリニックなどで受けられ、検査でミネラルが不足していた場合、また、水銀やヒ素など健康を阻害する金属が高値の場合などに、サプリを処方してくれるところも。
最近、いつも胃の調子が悪い…

✓ピロリ菌検査

胃の調子がいつも悪いという場合、受けてみるとよいのがピロリ菌検査。ピロリ菌は胃がんや慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因にもなることがわかっている。検査は消化器科などで受けることができ、呼気から検査する方法と、採血や採尿で検査する方法、検便で調べる方法、内視鏡で胃の粘膜や組織の一部をとって検査する方法がある。ピロリ菌が確認された場合、抗生物質を服用して除菌する。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性胃炎の場合、保険適用。
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頭痛や慢性疲労など原因不明の不調がある

✓遅延型フードアレルギー検査

相性の悪い食べ物が原因で、気づかないうちにゆっくり進行するのが遅延型アレルギー。慢性的に体の奥深いところで炎症を引き起こし、老化をすすめたり、頭痛や慢性疲労、関節炎、心臓病、うつ、不眠、腸炎などの病気の隠れた原因になっていることがある。この検査では遅延型アレルギーを引き起こす食べ物を血液検査で調べる。その食品を数カ月控えることで症状が改善する場合がある。受けられる機関は検索を。「松倉クリニック」(https://www.matsukura-clinic.com)では¥56,160(税込)。
外食が続いていて栄養バランスが気になる

✓分子整合栄養学検査

分子整合栄養学は、血液検査で60項目以上を調べ、不足している栄養素や代謝の状況などを解析し、結果に応じてサプリメントで栄養素を補って病気や不調の予防、改善につなげる栄養療法。老化予防の目的で受ける人も多い。受けられる機関は検索を。「松倉クリニック」(https://www.matsukura-clinic.com)の場合、分子整合栄養学をベースに独自の分析や検査項目を加えた「松倉式メディカル栄養療法」検査を行う。検査費は¥21,600(税込)。
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家系に脳梗塞になった人が多いので不安

✓LOX-index検査

脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクを予測する最新の検査。血液検査で動脈硬化を引き起こす原因物質“変性LDL”と“LOX-1”の量を調べる。LOX-index値が高い人は脳梗塞・心筋梗塞の発症率が高くなることがわかっている。画像検査の場合、動脈硬化が進行しないと脳梗塞を見つけられないが、この検査では動脈硬化が進行する前段階で脳梗塞のリスクを調べられる。家族に脳梗塞や心筋梗塞になった人がいる人などにおすすめ。費用は¥12,000程度。実施している医療機関はネットなどで検索を。
最近、もの忘れがひどい。まさかもう認知症!?

✓認知機能チェック

“最近、もの忘れがひどい”という場合には認知機能チェックを。パソコン画面で出される認知機能にかかわる問題に答えていく方法で、記憶や判断、計算、理解、学習、思考、言語などを含む脳の機能に障害があるかどうかを調べる。ほかに、血液検査で3つのタンパク質を調べて認知症の前段階のMC(I 軽度認知障害)のリスクを判定する「MCIスクリーニング検査」という検査もある。実施機関は検索を。
教えてくれたのは…
女性医療ジャーナリスト
増田美加さん

NPO法人「女性医療ネットワーク」理事。エビデンスに基づく健康情報や医療情報を発信。女性誌でヘルスケアや女性医療に関する連載も多数。
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