ゆるくてカワイイ日本美術が、集結!

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三井記念美術館で、『日本の素朴絵 -ゆるい、かわいい、たのしい美術-』が開催中です。

発売中のエクラ8月号でも少しばかり紹介していますが、会場では、虚心坦懐にご覧になることをおすすめします。すると、「ちょっと欲しいかも?」と感じるものにいくつか出会えるはず。なんとも微笑ましいとか、これなら家にあっても浮かないとか、手が震えることなく扱えそうだとか、とにかく親しみが湧く感じ。

「素朴さ」の理由は、"庶民の、庶民による、庶民のための"アートだから、ということになりますが、日本人が「素朴」「無垢」「手つかず」に価値を見出すところもあろうかと思います。仏像がそのいい例で、ある日突然、すべての像が制作当初の姿に変貌したら、多くの人は受け入れられないでしょう。古びて、材の質感が出ている方がかえって魅力的に見えるもの。メイクもナチュラル志向なら、お庭も西洋に比べて自然さを装いますし、建材においても素木を好み、シンプルな線描、無彩色の絵には事欠きません。

こう書いてきますと、「そうそう、鳥獣戯画(甲巻)なんかもね!」と思われるかもしれません。しかし、あの作品は紙に墨のみという技法こそ素朴ですが、絵は極めて達者で「ゆるさ」は皆無。今回の展覧会は、かわいさ以前に、造形上の「ゆるさ」に着目しているところがキモなのです。

前置きが長くなりました。個人的に欲しくなったのは、2枚目の『獅子・狛犬』(和歌山・河根丹生神社蔵)✨ ちょっとリサ・ラーソン入ってますね。ぜひブックエンドになってほしい。

3枚目は小ぶりな神像で、島根県の日御碕神社の宮司家に伝わったものだとか。神様なのにお顔がなんともユーモラス。

そして、写真4枚目の『十王図屏風』(日本民藝館蔵)も秀逸。地獄の描写がまるで怖くない😂 何やらバーコード頭風の半獣身の変なイキモノもいるし、焼き台の上の男女の焼かれ方は清々しいほど(男性はヘッドスライディング状態)。江戸時代の人も、さすがに怯えはしなかったんじゃなかろうか。

気になるのは、画面の小ささです。大津絵よりも一回り小さく、人を集めて説明する「絵解き用」という感じがしません。臨終の床に立てて、「地獄に堕ちたところでまァこんなモンだから心配いらねえよ」と死にゆく人を和ませるための秘密兵器だったりして…。そういう用途で、私は欲しいです。

さて、欲が湧いたまま会場を出るとグッズを物色したくなるのですが、この手の作品は製品化の過程で「本来の持ち味」が整理されてしまうので、グッズ化の道は思いのほか険しい。さすがに大充実とは参りませんでした。

上々だったのは写真1枚目で敷いている南天棒の『雲水托鉢図』の手ぬぐいです。他には、図録の編集が楽しげで、読み物としておすすめできます。個人的には、海洋堂さんの手腕で『つきしま絵巻』の建物(写真5枚目)が絶妙に立体化されることを願っておったのですが…、まだ当分は願う日々が続く模様。でも、300人に1人くらいは欲しい人がいるはず。
(編集B)

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