甘美で気だるいムードただよう作品が集結!夏にまつわるクラシック3【夏の大人のクラシック】

「夏の課題図書」ではないけれど、時間にゆとりのあるときは、クラシック音楽も聴き込んでみたいもの。“夏に似合う作品”を指揮者の茂木大輔さんに教えてもらいました。
甘美で気だるいムードただよう作品が集結!夏にまつわるクラシック3【夏の大人のクラシック】_1_1

「夏」にまつわる楽曲

1.ドビュッシー『牧神の午後のための前奏曲』

ジャン・マルティノン/フランス国立放送o 1973年

2.バーバー『サマー・ミュージック』

ペンタドルwq 2009年

3.ベルリオーズ『夏の夜』

スーザン・グラハム(ms)、ジョン・ネルソン/ロイヤル・オペラ・ハウスo 1996年

『牧神の午後~』はマラルメの詩に霊感を得た曲で、甘やかでファンタジックな音楽にうっとりする。フルートがなんとも気だるい。バーバーの珍しい木管五重奏『サマー・ミュージック』は、初め物憂く、のちに楽しげ。管楽器の持ち味を知るのに最適。オーケストラをバックにソリストが歌う『夏の夜』は、ベルリオーズにしては情念控えめで聴きやすい名作。タイトルに「夏」が入るものの、実はT.ゴーティエ作の原詩には夏への言及はない。恋と死のテーマ、音楽性が夏向きなのかも。

夏の気だるさも壮大な自然も表現できる、多彩な音の芸術

「夏がテーマの曲もありますし、夏らしい山や海をイメージさせる作品も多いですね」と語る指揮者の茂木大輔さん。

おもしろいことに、“夏にまつわる作品”はどれも甘美で気だるいムード。
「ヨーロッパの人々は、夏にしっかり休みます。暑い時間帯にはシエスタ。そのまどろむ感じを管楽器で感覚的に表現したのが、『牧神の午後〜』。これは夏の昼下がりにまどろむ半獣神がニンフの姿を見て欲情するも逃げられ、夢のあわいを漂うというマラルメの詩に着想を得た作品です。この音楽には演奏している側も陶酔してしまうほどの官能性があります」 

確かに、たゆたうような音が夢幻的。
「米国の作曲家、バーバーの『サマー・ミュージック』のホルンの旋律にも、物憂げなところがあります。ベルリオーズの『夏の夜』は幻想的で、女性にも聴きやすいと思いますよ」

教えてくれたのは…

指揮者 茂木大輔さん

’59年、東京都生まれ。国立音楽大学卒業、ミュンヘン国立音楽大学大学院修了(オーボエ専攻)。シュトゥットガルト・フィルを経て’90年よりNHK交響楽団首席オーボエ奏者を務め、ソリストとしても活躍。’96年から指揮活動も開始し、「生で聴くのだめカンタービレの音楽会」など、クラシック音楽の魅力を幅広く伝えている。

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