そんな柴田さんが作るサラダの大きな特徴が、彩り豊かで飾り切りが美しいひと皿であること。
「娘が幼稚園から高校までずっとお弁当で、かわいい飾り切りをよくしていたので、ふだんの料理に飾り切りを取り入れるのは習慣のようなもの。夫婦ふたりの生活になった今でも、主人が喜んでくれるので続けています」
毎日食べるサラダだからこそ、彩りや飾り切りで見た目の変化を大事にしているそう。飽きない工夫はほかにも。
「季節のものを取り入れると、自然にバリエーションが豊かになります。例えば冬は根菜類を蒸した温野菜サラダにしたり、1月から4月までしか出回らない晩白柚の季節には、晩白柚の皮を器にしたサラダをよく作ります。果肉もサラダに加えるので、さっぱりしてとても食べやすいです。バラの季節には、赤と緑のポキサラダを中心に、トマトの皮をバラのようにアレンジ。りんごの皮むきの要領でくるくると長くトマトの皮をむいてまとめるだけなのですが、お皿の上にもバラが咲いたみたいだと会話が盛り上がりました」
また、ひと皿に数多くの季節野菜を取り入れるよう心がけているそう。最低でも4~5種類、たいていは10種類以上の季節の野菜をふんだんに使ってサラダを作る。
「ご近所に地元の農家さんの直売所があり、そこで無農薬の朝どり野菜をほぼ毎日買っています。紫水菜や紅芯大根といったちょっと珍しい野菜も多く、サラダ用に数種類の野菜を組み合わせたサラダセットが150円ほどとコスパも抜群。とても新鮮なので煮たり焼いたりする気になれず、野菜によって軽くゆでたりピクルスにしたりと下ごしらえだけして、サラダにしていただきます。夫婦2人分なので残ってしまいますが、翌朝スムージーにして飲むのでむだになりません」
さまざまな種類の野菜を組み合わせることで味に広がりができ、岩塩やオリーブオイルだけで十分においしくいただけるし、飽きもこないという。
さらに家庭菜園でも、プチトマトや大葉、ラディッシュ、ブルーベリーやハーブを育てて、日々のサラダに役立てている。
「娘が幼いころに始めた家庭菜園ですが、今では主人が夢中。わが家のサラダは夫婦の共同作業の成果のようなものかもしれません。これからも続けていきたいです」