【お墓どうする?】天候に左右されない「屋内墓」で快適なお参りを

「親の墓の探しどき」が「自分の墓の考えどき」。“そのとき”まで余裕がある今だからこそ、お墓についてじっくり考えてみませんか?今回は、今増えつつある「屋内墓」について専門家に話を聞いてみました。
教えてくれたのは……

シニア生活文化研究所所長 小谷みどりさん

第一生命経済研究所を経て、’19年から現職。著書に『お墓どうしたら?事典』(つちや書店)、『没イチ パートナーを亡くしてからの生き方』(新潮社)など。

鎌倉新書「いいお墓」担当 藤田吉雄さん

お墓の基礎知識から全国の墓地情報まで提供する、日本最大級のお墓検索サイト「いいお墓」(https://www.e-ohaka.com)担当。

快適な屋内で、一般墓同様のお参りができる

まだあまり多くはないものの、屋内に一般墓が並んだ墓地も登場。

「平屋ではなくビル型がほとんどで、納骨堂と同様、狭い土地に多くのお墓を設けるために考案された都市型墓地ともいえます。そのぶん、便利な場所に位置していることが多く、納骨堂と同様、『天候や季節に影響されない』『バリアフリー化が進んでいる』『セキュリティがしっかりしている』といったメリットがあります」(小谷さん)

屋内墓

「一般墓との違いは、屋外か屋内かということ。墓石にお水をかけたり、お花を供えるなど、一般墓と同じようなお参りができる施設もありますので、納骨堂に抵抗があるというかたにもおすすめです。また、屋内なので、雨風にさらされる心配がなく、お墓の管理も楽。管理者が掃除をしてくれる墓地もあります」(藤田さん)


 ただし、土地がないことから生まれた墓地のため、ひとつの墓が専有できる区画は、一般的には小さめ。大人数で参拝する場合は、多少きゅうくつに感じることもありそう。また、墓石のデザインがあらかじめ決められていて、オリジナリティを出すことができない場合も。費用は、屋外の一般墓よりは安価。

屋内墓

北海道・宮の森 大乗院薬王寺 Ⓒ鎌倉新書

<メリット>

●アクセスがよい場所に立地

●天候や季節に左右されることなく、お参りできる

●バリアフリー化が進んでいる

●セキュリティ面も安心

●一般墓と同じような参拝ができる施設もある

●墓石の手入れが楽

<デメリット>

●自然を感じることはできない

●屋外の一般墓に比べると、区画が小さい場合が多い

●納骨堂に比べると、価格は高めの設定に

●あらかじめ墓石の大きさやデザインが決まっているケースが多く、個性を出せない

<価格帯>

約150~250万円

屋外墓とほぼ同額。ある程度のスペースが必要になるため、納骨堂に比べると高価格に。また、墓石をオリジナルでデザインするかどうかでも変わってくる。

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