きょうだいと「親の介護・相続」でモメないために心がけることとは?

誰もがいつか直面する親の介護と相続。きょうだいで力を合わせて乗り越えたいところだが、実は長年別々に暮らすうちに、価値観や立場が変わり、そのことに気づかないでいるとトラブルも頻発しがちに。どうすれば回避できる?
教えてくださったのは
介護者メンタルケア協会代表 橋中今日子さん

介護者メンタルケア協会代表 橋中今日子さん

理学療法士・リハビリの専門家として病院に勤務。自身も介護経験があり、心理カウンセラーとして介護にかかわる人を心身両面からサポート。著書に『がんばらない介護』など。
相続実務士 曽根恵子さん

相続実務士 曽根恵子さん

株式会社夢相続代表。感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続”を提案、サポート。アプリ「家族をつなぐ介護ノート」も提供。『相続はふつうの家族が一番もめる』など著書多数。

きょうだいでも、数十年たてば他人同然

血のつながったきょうだいも、数十年後には立場も違えば、価値観も変わっているもの。親と不仲だったきょうだいもいるわけで、介護や相続をきっかけに、長年の不満が爆発して、あげくの果てに絶縁ということも十分ありうる。

理学療法士やリハビリの専門家として病院で働くかたわら、認知症の祖母、重度身体障害の母、知的障害の弟を介護してきた橋中今日子さん。その経験をブログで発表していたときに、介護に悩む人の相談を受けるようになった。特にきょうだいに関する悩みは多い。
「きょうだい間のコミュニケーション不足が大きいですね。みんな得手不得手があるので、お互いが得意なことやできることがなんなのかを考えたうえで、カバーし合えるようになれるといいのですが」

橋中さん自身、介護にかかわろうとしない姉に強いストレスを感じていた時期もあったが、今では協力し合えるようになったという。
「一度に解決したくなるものですが、介護もコミュニケーションも思いどおりにはならず、失敗しつつも時間をかけるしかないんです」
親の介護・相続で重要なのはきょうだい間の「良好なコミュニケーション」と「情報共有」
約1万5千件の相続関係の相談に乗ってきた相続実務士の曽根恵子さんは、きょうだい間の争いをいやというほど見てきた。
「きょうだいは少ないほうがもめます。ふたりだと間に入る人がおらず、一歩も引かない人が多いです。相続がきっかけで、きょうだい格差や僻みなどが噴出し、歯止めがきかなくなりがち。仲よさそうに見えても、実は腹に抱えるものがあるもので、本音をぶつけすぎて『お姉ちゃんにそう思われているとは思わなかった!』などと、ショックを受ける人もいます」

親の死をきっかけにきょうだいが絶縁してしまっては、親は死んでも死にきれないはず。

橋中さん、曽根さんが特に重要視するのは、「良好なコミュニケーション」と「情報共有」だ。相手を尊重しつつ、冷静になって自分の立場や考えを伝え、隠し事は絶対にしないこと。

介護で過度の負担を背負ったり、相続で割の合わない思いをしないためにも、知識を身につけ、今からできることをやっていこう。
▼こちらもおすすめ!
  • 【アラフィー妻の悩み】夫の「がんこオヤジ化」何とかしたい!

    あれ……?こんな人だったっけ? 自分の非を認めない、人の話を聞かず意固地になる、いちいち批判的……若いころと比べて夫が「がんこオヤジ化してきた!」というアラフィー世代の悲鳴があちこちから! パートナーの困った変化に対しての考え方と対処法を、専門家が切れ味鋭く指南!

  • 相続、介護、免許返納etc…50代から考える「親との関係」

    親が70代、80代になり、まだまだ元気でいるものの、会うたびに少しずつ衰えを実感している人も多いのでは? 長年介護問題と向き合ってきた専門家が親が元気なうちにできることや、知っておきたい情報についてお答えします。

  • 「親の“負”動産」どうする?相続した実家が買い手も借り手もつかず...。早めの対策を!

    「ひとり親が住むには広すぎる家を処分したいけれど売れない」「相続した実家が買い手も借り手もつかず、空き家状態に」「親が所有するリゾートマンションの固定資産税や管理費を年間何十万円も払い続けている」。アラフィー世代を悩ませる親の家、それはもう“資産価値ある不動産”ではなく、お荷物にしかならない負の資産=“負動産”!すでに負動産を抱えている人も、予備軍に戦々恐々としている人も、現代不動産事情を知り、早めに対策を講じるべし!

What's New

Feature
Ranking
Instagram