知っておくだけで倍楽しめる!ハン・ソヒ主演の復讐劇『マイネーム:偽りと復讐』のセリフを紐解く【見ればキレイになる!?韓流ドラマナビVol.18番外編】

エクラの美容記事でもおなじみのライター・山崎敦子がお届けする韓流ドラマナビ。今回は、女優ハン・ソヒ主演の復讐劇を描いた『マイネーム:偽りと復讐』のこのセリフに注目!
「マイネーム」ハン・ソヒ、アン・ボヒョン
主演ジウ役のハン・ソヒ(左)と、バディを組む同僚刑事ピルド役のアン・ボヒョン(右)
 人気配信中の韓国ノワール作品、ハン・ソヒ主演の『マイネーム:偽りと復讐』の気になるセリフは、こちら!
ジウ【저 괜찮아요(チョ ケンチャナヨ)】「私は平気です」
ピルド【너 안 괜찮아(ノ アン ケンチャナ】「お前は平気じゃない」
 今回のセリフに使われている韓国語「괜찮아요(ケンチャナヨ)」。今さら説明しなくても、もう、みなさん知っていますよね。「알았어(アラッソ)」「わかった」や「미안해(ミアネ)」「ごめん」と同じように、韓流ドラマの会話でかなり頻出する単語なので、覚えようと思わなくても自然に覚えちゃう韓国語の代表格。
「マイネーム」ハン・ソヒ
 原型は「괜찮다(ケンチャンタ)」という形容詞で、ご存知の通り「大丈夫」という意味ですが、それだけでなく、「構わない」「良い」などといった意味でも使われて、例えば「お腹空いているでしょう。ご飯食べる?」なんていう誘いも「ケンチャナヨ」を使えばやんわりとお断りできるし、「こんなものしかないけど」と言われたときなんかも、「それでいいです」という意味を込めて「ケンチャナヨ」と使える、ソフトな物言いが好きな日本人にとっても、かなり便利な言葉。
 今回のセリフに出てくる「괜찮아요(ケンチャナヨ)」は、そのNetflixの字幕通り、「大丈夫、平気」という意味で使われていますよね。

 ドラマに登場するのは第6話。物語がそろそろ佳境に差し掛かる頃です。最初の「ケンチャナヨ」は、ジウのセリフで、「저(チョ)」は「私」という一人称を表す単語ですが、目上の人などに使う、ちょっと丁寧な言い方(カジュアルな言い方だったら「나(ナ)」)。それと連動して「괜찮아(ケンチャナ)」にも「です」「ます」の意味となる「요(ヨ)」がついています。
「マイネーム」アン・ボヒョン
 で、対する次のピルドのセリフですが、最初の「너(ノ)」は「あなた」という二人称を表す単語ですが、どちらかというと「お前」的ニュアンスがある、かなり砕けた言い方で、せいぜい使えるのは同い年まで。それを受けるように「ケンチャナ」は「です」「ます」の「ヨ」がつかずにパンマル(タメ口)使いになっています。2人の関係性がこの言葉からも伺えるというわけですね。
 実は、この会話。ジウが初めて人を撃った日、心配したピルドが彼女の部屋を訪ねていってかわされたもの。「何か楽しみはないのか」「息抜きするのはどんなときだ」と、多分動揺激しいであろうジウを気遣うピルド。その彼に対して「억찌로 그럴 필요 없습니다(オッチロ クロル ピリョ オプスムニダ)」「お気遣いなく(直訳は、無理にそんなことをする必要はありません)」というジウ。
「マイネーム」ハン・ソヒ
 今回取り上げたジウの「저 괜찮아요(チョ ケンチャナヨ)」は、このセリフに続いて言われた言葉なのです。つまり「私は平気なので大丈夫ですよ」と相手を安心させる「ケンチャナヨ」というよりは、「そんな心配は結構です」と、相手の気遣いをやんわりと断るニュアンスが大きいのがわかりますね。ちょっと他人行儀な感じ。

 そして、ピルドの「ケンチャナ」には、それを否定する「안(アン)」がついています。
「お前は大丈夫なんかじゃないんだよ」 

 孤独を孤独とも感じずに、ただひたすら復讐だけに向かっていたジウの心に、人の気配が入り込んだ瞬間。それが吉と出るか凶と出るかは、見てのお楽しみ。「ケンチャナ」の言葉とともに、じっくりと味わってくださいませ。

■Netflixシリーズ『マイネーム: 偽りと復讐』独占配信中
山崎敦子

山崎敦子

旅行記事に人物インタビュー、ドラマ紹介、実用記事から、着物ライターとさまざまな分野を渡り歩き、今では美容の記事を書くことも多くなったさすらいのライター。襲いかかるエイジングと闘いながら、ウキウキすること、楽しいことを追い求め続ける日々を送る。

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