色香が増したソン・ソックから目が離せない!新たな一面を覗けるおすすめ作品3選【見ればキレイになる⁉韓流ドラマナビvol.50】

エクラの美容記事でもおなじみのライター・山崎敦子がお届けする韓流ドラマナビ。今回は、その魅力にますます磨きかかり、勢いが止まらない俳優、ソン・ソックの新たな一面を覗けるおすすめ3作をご紹介!

ソン・ソックのキュートな魅力が炸裂の本格ミステリー「ナインパズル」

「ナインパズル」のソン・ソック
「ナインパズル」のソン・ソック © 2025 Disney and its related entities

 今、一番会いたい韓国俳優はどなたです? 私の周りの韓流好きアジュンマ(おばさん)たちは結構な率で「ソン・ソック」と答えるのですが、さて、あなたは? ということで、‘22年の名作「私の解放日誌」のク氏役でアジュンマはもちろん、多くの韓流ファンを虜にしたソン・ソック。現在42歳のこの遅咲きスターについては、vol.24「セクシーさに50代女性が続々と沼落ち。魔性の男!ソン・ソック」にて詳しく語っておりますので、そちらも確認していただければと思うのですが、一重瞼に薄い唇、隠そうとしてもあふれ出てしまう危険な色香は年齢を重ねるごとにますます磨きがかかり、相変わらずの抗いがたい吸引オーラ満々。

「ナインパズル」のソン・ソック
© 2025 Disney and its related entities
 どちらかといえば悪人顔だから、ク氏のようなヤクザ役とか、「犯罪都市2」(邦題は「犯罪都市 THE ROUNDUP」)の敵役とか、「恋愛体質~30歳になれば大丈夫」のモラハラ監督(実はいい奴だったけど)とか、悪役ももちろんハマるのではありますが、知ってました? 彼、実は下戸なんですって。あんなにお酒が似合いそうな強面ビジュアルをしているのに、「私の解放日誌」では部屋中チャミス○(韓国の焼酎)の瓶だらけにしちゃって、毎夜毎夜、美味しそうにお酒を浴びていたのに(彼の最新出演作「ナインパズル」のユン・ジョンビン監督が記者会見で語っていたので間違いありません)。世の酒飲みのアジュンマたち、ソン・ソックと危険な香りを共有しつつ一晩中でも酒を酌み交わしたいと夢見ていたかもしれませんが、もはやそれはあきらめるしかありません。その代わりに、実は危険な香りの影に潜みながら、隠しても隠しきれてなかった彼の育ちのよさを感じさせるキュートな一面といいましょうか、そんな別アングルのソン・ソックと向き合ってみるのはどうでしょう。
「ナインパズル」の主演のソン・ソック(右)とキム・ダミ(左)
「ナインパズル」のソン・ソック(右)とキム・ダミ(左) © 2025 Disney and its related entities
 ということで、今回はそんな彼をたっぷりと堪能できる3作をピックアップ。その第一弾がこちら「ナインパズル」。映画「悪いやつら」「工作 黒金星と呼ばれた男」やドラマ「ナルコの神」などなど、日本でもファンの多いユン・ジョンビン監督が初めて手がける本格ミステリーということで早い時期から注目されていた作品なのですが、その主演を務めるのが「梨泰院クラス」のキム・ダミと、そう、我らがソン・ソックなのですね〜。

ユン・ジョンビン監督の注目作は、ソン・ソック×キム・ダミ主演で話題

 ミステリーの始まりは10年前の殺人事件に遡ります。キム・ダミ演じる当時高校生だったユン・イナが夜、帰宅すると床に奇妙な絵柄が描かれた一枚のパズル。その先には血の海に横たわる叔父(チ・ジニ)の刺殺死体が。第一発見者となったイナですが、死体を発見した後の記憶を失っていることから、容疑者の一人として捜査対象に。しかし、証拠はなく、真犯人も見つからないまま捜査は未解決のまま終了してしまうのです。この事件の捜査に新米刑事として加わっていたのが、そう、ソン・ソック演じるキム・ハンセム。
「ナインパズル」のキム・ダミ
© 2025 Disney and its related entities
 それから10年、彼はいまだにイナを犯人と疑い、人知れず黙々と捜査を続けているのですが、一方、その容疑者でもあるイナはソウル警察庁に所属するプロファイラーになっているんですね。このイナがものすごく優秀でして、事件現場を一目見ただけで犯人の心理と動機をパパッと推測できちゃう、そうつまりは天才。それゆえか、大人になりきれてないというか、少々協調性に欠けるというか、人の迷惑顧みずというか、かなりユニークな存在なのです。
 そんなある日、イナの元に1枚のパズルが送られてきます。そう、10年前と同じ絵柄のピース。そして、起こるわけなのですね、新たな殺人が。殺されたのはバーの女性経営者。一見、イナの叔父とは全く繋がりがないように思える新たな被害者なのですが、果たして……。
「ナインパズル」のキム・ダミ
© 2025 Disney and its related entities
 捜査を担当するのは、もちろんソン・ソック演じるハンセム。彼は重犯罪を担当する強力班チームの敏腕エースなのですが、ハンセムがいまだに犯人として疑っているイナが彼の強力班に異動してくることから、推理劇の幕が切って落とされるという次第。
 被害者は女性経営者だけにとどまらず、連続殺人に発展、そして事件ごとに送られてくる謎のパズル……。誰もが犯人に見え、その謎解きがドラマの見どころではありますが、それ以上に楽しいのがイナとハンセムの関係性。ハンセムは、一度犯人と疑ったら、とことん突き止める几帳面かつ粘り強い刑事なのですね。だから、最初はイナに疑いの目をもち続けるというか、重要参考人としてかなり警戒しているのです。ところが、そんなハンセムの心の内はお構いなく、ズカズカと入り込んでくるイナ。自由奔放というか、思いついたら捜査のセオリーなど関係なく、ぐんぐんと独自で進んでいくイナのペースに、最初は強面で接していたハンセムも、あれよあれよという間に巻き込まれていっちゃうのです。そこが楽しい。
「ナインパズル」のソン・ソック
© 2025 Disney and its related entities
 例えば、ハンセムはトレードマークのようにニット帽をいつも被っているのだけれど、彼なりのこだわりがありそうな、そんなひと昔前のむさい刑事コーデは、今どきファッショニスタ的なイナにダサいと一刀両断されちゃうし。子供の頃からアガサ・クリスティや江戸川乱歩、ヒッチコックなどが大好きだったハンセムは、古いミステリー小説や映画をずらりとコレクションしたり、ヴィンテージ車に愛を注いだりと、実はわかりやす〜い生粋のオタク。凄腕刑事の顔を持つ一方で、小説や映画の謎解きを捜査に絡めてイナに嬉々として話す表情はまるでオンマ(母親)に話を聞いてもらう子供のようだし。
「ナインパズル」のソン・ソック
© 2025 Disney and its related entities
 一方、イナは子供の頃に両親を亡くし、たった一人の親族だった叔父も殺人事件で亡くし、叔父の巨額な遺産を受け継いで裕福なものの、頼りになる大人なくして育ったという経緯が。叔父の死体を発見するというトラウマもあり、記憶が戻らないまま精神科のカウンセリングを今も受けているし、それからずっと不眠症で満足に眠れていないし。そんなイナが、ハンセムの家ではなぜかぐっすり眠れちゃうのですよね。いつしか頼り頼られしながら展開していくそんな二人の関係性とソン・ソックの可愛さにミステリーものなのに癒されることしきり。
「ナインパズル」の主演のソン・ソック(右)とキム・ダミ(左)
© 2025 Disney and its related entities
 あの「D.P. -脱走兵追跡官-」でソン・ソックと共演していたキム・ソンギュンとヒョン・ボンシクが今回も共演しているところも注目ポイント。「D.P.〜」では、ヒョン・ボンシク(隊長)→ソン・ソック(大尉)→キム・ソンギュン(中士)という上下関係でしたが、今回は、キム・ソンギュ(チーム長)→ソン・ソック(敏腕先輩刑事)→ヒョン・ボンシク(マンネ=末っ子刑事、しかもあのビジュアルでなんとMZ世代!)と立場が逆転しているのも面白い。さらに、ユン・ジョンビン監督のコネを総動員したというイ・ソンミン、ファン・ジョンミン、パク・ソンウンなどなど特別出演の豪華さも必見。みんな登場するや否や殺されちゃって、チ・ジニに至っては、ほぼほぼ遺体役(ソン・ソックが出演交渉した模様)。さ、さすがユン監督の人脈。
「ナインパズル」のソン・ソック
© 2025 Disney and its related entities
 ということで、果たして連続殺人の犯人は誰なのか? 今回はあえてノーヒントでご推理いただければと思います。サスペンスドラマ好きなら、意外に早く答えが見つかるやもしれませんから。
■ディズニープラスのスターにて全話独占配信中

こちらも見逃せない! ソン・ソックの傑作選!

「君は天国でも美しい」

「君は天国でも美しい」のキム・ヘジャとソン・ソック
主演のキム・ヘジャ(左)とソン・ソック(右) Netflixシリーズ「君は天国でも美しい」独占配信中
「まぶしくて ー私たちの輝く時間ー」(全12話)というドラマ、覚えてます? 11話の思いもよらない劇的な展開で視聴者を号泣の沼へと誘ったあの名作。この作品の監督キム・ソギュンと脚本家たちが、主演を務めていたキム・ヘジャと再びタッグを組んだのが本作です。でもって、キム監督の作品「私の解放日誌」でブレイクしたという縁もあり、キム・ヘジャ(80歳の老女役)の相手役としてキャスティングされたのがソン・ソックというわけです。
 30代で寝たきりとなった夫ナクジュン(パク・ウン)のため、金貸し仕事で嫌われ者になりながら生きてきたのがキム・ヘジャ演じる主人公のヘスク。そんななか、夫ナクジュンが、身を粉にしながら40年以上も長きにわたって自分に尽くしてきた妻に「今の君が美しい」と言って息を引き取るのです。傷心したヘスクもまた、その1年後、後を追うように天国へ召されるのですが、ここからがこの物語の本番。
「君は天国でも美しい」のソン・ソック
Netflixシリーズ「君は天国でも美しい」独占配信中
 天国では自分で年齢を選んで暮らせるシステムなのですが、夫の最期の言葉を思い出し80歳の今のままの姿を選択したヘスクは嬉々として夫ナクジュンの元へと向かうのですが、そこに現れたのは、30代を選択したナクジュン、そう、つまりはソン・ソックです。
 80代の妻に一瞬怯むも、温かく迎え入れるナクジュン。かくして、見た目年齢40歳以上の歳の差カップルが再び天国で暮らしていくという物語。で、ヘスクは80歳を選んだことでいじけて、すねまくるのですが、そんなヘスクにナクジュンはそれはそれは優しく接するんですね。しかも、年の差もなんのその、違和感なく長年連れ添った夫婦に見えてくる不思議。他ではあまり見かけない甘々なソックについうっとりしちゃうのですが、それだけじゃ物語は終わりません。そこに「まぶしくて〜」でキム・ヘジャと2人1役を演じたハン・ジミンが謎の女(記憶が一切抜けてしまっている)として登場したことから、ミステリー要素がじわじわと加わってくるわけでして。
「君は天国でも美しい」のキム・ヘジャとソン・ソック
Netflixシリーズ「君は天国でも美しい」独占配信中
 途中、ほんわかと泣かせる天国エピソードがいろいろ入ってくるのですが、やはり11話です。「まぶしくて〜」同様、そのカラクリにまたもや号泣の嵐。ハン・ジミンの外はねヘア&超ミニスカ姿がずっと気になっていたのだけれど、なんか納得してしまった。そして、物語の最後の章でソン・ソックが、なんと大号泣するのです。あんな手放しで泣くソックは、ソックペン(ソックのファン)ならずとも見逃せません。
■Netflixシリーズ「君は天国でも美しい」独占配信中

「恋愛の抜けたロマンス」

映画「恋愛の抜けたロマンス」のソン・ソックとチョン・ジョンソ
主演のソン・ソック(左)とチョン・ジョンソ(右) © 2021 CJ ENM Co., Ltd., TWELVE JOURNEY ALL RIGHTS RESERVED
 クセの強い役が多いと思われがちですが、実はソン・ソックって、ニュートラルな感覚を持つフツーの男という役どころも結構、演じているんですよね。ヒーローでもワルでもなく、自然体とでもいいましょうか。例えば、「カジノ」の刑事役とか「サバイバー:60日間の大統領」の行政官役とか。で、私的にはそんなナチュラルなソン・ソックも大好物なのですが、この映画で演じたウリという青年が等身大っぽくて、なかなか良きなのです。
 「ペーパー・ハウス・コリア 統一通貨を奪え」のトーキョー役チョン・ジョンソが演じるジャヨンが主人公。元カレと別れた後もセフレ関係を続けていたジャヨンが、結婚するからもう会わないと告げられるところから物語はスタートします。恋愛は面倒、とはいえ一人は寂しいとばかりに悶々とするジャヨン。だったら、恋愛しない体だけの相手を探せばいいとデートアプリに登録します。
映画「恋愛の抜けたロマンス」のソン・ソックとチョン・ジョンソ
© 2021 CJ ENM Co., Ltd., TWELVE JOURNEY ALL RIGHTS RESERVED
 一方、ソン・ソック演じるウリは仕事も恋愛も受け身のまま、なんだかいつも利用されがちで終わってしまう青年。今回も退社した人の代わりに編集長から成人向けコラムの執筆を強引に引き受けさせられ、仕方なく書くネタを探すためデートアプリに登録。ということで、素性も身分もお互いに隠したまま2人は出会い、“恋愛抜き”のロマンスが始まるという次第。
 人のいいウリは、ジャヨンに隠したままその関係をコラムに書くことに罪悪感を感じ、肝心の行為の部分を一切書かずに原稿を提出するのだけれど、編集長には怒られるもなんとそれが新鮮とばかりに逆にヒット。連載のため、ウリは本当のことが言えないままジャヨンとの関係を続けなければならなくなり……。仕事も恋愛も思い通りにはいかない今どきアラサーの揺れる心と、それとは裏腹になってしまう行動は、おかしくもあり、切なくもあり、アジュンマ世代にもリアルに響くのでありますが、何よりもソン・ソックです。
 なんだろう、等身大(実年齢よりかなり若めの設定ではありますが)を演じるソン・ソックは、ダメダメな部分も純な部分も誠実な部分もいい感じで混在していて、それゆえに隠しても隠しきれていなかった可愛さと色気が、ふとした眼差しや仕草から表れて、より増幅されるというか。手が届きそうで、なんかドギマギしちゃうというか。約1時間半のほっこり温まる大人のラブコメは、疲れた心のリセットドラマとしてもおすすめです。
■U-NEXTにて配信中
山崎敦子

山崎敦子

旅行記事に人物インタビュー、ドラマ紹介、実用記事から、着物ライターとさまざまな分野を渡り歩き、今では美容の記事を書くことも多くなったさすらいのライター。襲いかかるエイジングと闘いながら、ウキウキすること、楽しいことを追い求め続ける日々を送る。今年に入って、インスタ(@harurikuumi)も始動。ドラマシーンのイラスト&勝手な解説を挙げてます。
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