ジュノ(2PM)除隊後復帰作の大ヒット時代劇『赤い袖先(原題)』【見ればキレイになる⁉韓流ドラマナビvol.19 後半】
エクラの美容記事でもおなじみのライター・山崎敦子がお届けする韓流ドラマナビ。19回目の今回は、ジュノ(2PM)の除隊後復帰作としても大きな話題になった、ロマンス時代劇『赤い袖先(原題)』をご紹介!

史実が題材の時代劇「赤い袖先(原題)」は、宮女であるソン・ドクイム(のちの後宮・宜嬪成氏=ウィビン ソンシ)と、朝鮮王朝第22代王となる正祖(チョンジョ=本名はイ・サン)の切なく狂おしいラブストーリー。
名君イ・サンとドクイムの物語は、朝鮮王朝“世紀のロマンス”とも
前回は、朝鮮王朝第22代王となる正祖について史実を振り返りましたが、今回は、まず、ドラマのヒロインとなるソン・ドクイムについての紹介を。
彼女は、名君・正祖(朝鮮王朝22代王、本名イ・サン)が最も愛した女性といわれている人物(正祖が自ら求めた妻は、王妃、側室含めてもドクイム以外はいなかったとされ、ふたりの物語は朝鮮王朝世紀のロマンスとも称される)。
ドクイムの父が、正祖の母ヘビンの実家の使用人だったことから、その縁で宮女になったらしいのですが、記録には宮女のドクイムが正祖の妹である2人の王女とともに小説を筆写したという記述が残っている模様(つまり、聡明な女性であったという推測も)。で、興味深いのは王である正祖の寵愛を受けながらも、後宮(側室)の申し入れを2度も固辞しているということ(後宮になることは当時では、ある意味、宮女にとっての最高の栄誉でもあったはずなのに)。
そして、宮女身分のまま王子を出産、その2年後に後宮の最高位である嬪(=ビン)の位を与えられる(宜嬪成氏)のですが、王子(文孝世子)がわずか3歳で亡くなると、その後を追うように3人目のアガ(赤ちゃん)を身ごもったまま33歳という若さで死去。正祖は彼女の死を深く激しく悲しんだといわれています。
彼女は、名君・正祖(朝鮮王朝22代王、本名イ・サン)が最も愛した女性といわれている人物(正祖が自ら求めた妻は、王妃、側室含めてもドクイム以外はいなかったとされ、ふたりの物語は朝鮮王朝世紀のロマンスとも称される)。
ドクイムの父が、正祖の母ヘビンの実家の使用人だったことから、その縁で宮女になったらしいのですが、記録には宮女のドクイムが正祖の妹である2人の王女とともに小説を筆写したという記述が残っている模様(つまり、聡明な女性であったという推測も)。で、興味深いのは王である正祖の寵愛を受けながらも、後宮(側室)の申し入れを2度も固辞しているということ(後宮になることは当時では、ある意味、宮女にとっての最高の栄誉でもあったはずなのに)。
そして、宮女身分のまま王子を出産、その2年後に後宮の最高位である嬪(=ビン)の位を与えられる(宜嬪成氏)のですが、王子(文孝世子)がわずか3歳で亡くなると、その後を追うように3人目のアガ(赤ちゃん)を身ごもったまま33歳という若さで死去。正祖は彼女の死を深く激しく悲しんだといわれています。

あれ? ちょっと待ってください。ひょっとして、これって、ネタバレ?
ラストを知りたくなかったというみなさま、申し訳ございません。でも、でも、実はそれこそ、歴史ドラマの醍醐味。わかりきっている歴史のストーリーでも、どこに焦点をあて、どう描いているかをその作品ごとに味わうのが一番の面白さであるのだと思うのですが、どうでしょう。
歴史書に書かれているのは、あくまでも事実のみ(ときには事実も改ざんされている場合も少なくないようではありますが)。そのとき、彼らが、彼女らが、どう思い、どう選択し、そして、その事実に至ったか。その真実は、一切記されていないからです。なぜ、正祖は身分の低い宮女のドクイムを誰よりも愛したのか。なぜ、ドクイムは正祖に求められながら、2度もその申し入れを固辞したのか。
ラストを知りたくなかったというみなさま、申し訳ございません。でも、でも、実はそれこそ、歴史ドラマの醍醐味。わかりきっている歴史のストーリーでも、どこに焦点をあて、どう描いているかをその作品ごとに味わうのが一番の面白さであるのだと思うのですが、どうでしょう。
歴史書に書かれているのは、あくまでも事実のみ(ときには事実も改ざんされている場合も少なくないようではありますが)。そのとき、彼らが、彼女らが、どう思い、どう選択し、そして、その事実に至ったか。その真実は、一切記されていないからです。なぜ、正祖は身分の低い宮女のドクイムを誰よりも愛したのか。なぜ、ドクイムは正祖に求められながら、2度もその申し入れを固辞したのか。
ほら、断然、面白くなってきませんか。この「赤い袖先」が、描き出すのもまさしくそこ。さまざまな、歴史的事実を、このふたりの“思い”に集中させて紡いでいく、その巧みさがメチャクチャお見事。

私の大好きな世子さまものは、どちらかというとフィクションものが多く、その場合、世子=ヒーロー、政敵の重臣たち=悪者という、勧善懲悪的な安定のなかにある切ないハラハラドキドキ、時代エンターテイメント仕立てが中心。それもそれで大好物ではありますが、動かしようのない史実のその真実を解き明かしていくような胸詰まるヒューマンミステリーとしての面白さは歴史ドラマならでは。
そういう意味でも、この作品は私好みど真ん中。余計なものはとっぱらって、歴史的事実を交えながら正祖とドクイムの“心”にぎゅうっとフォーカスするよう紡いで描いた脚本も、時代の美しさを映し出す繊細かつ力強い映像も引き込まれずにはいられません。
そういう意味でも、この作品は私好みど真ん中。余計なものはとっぱらって、歴史的事実を交えながら正祖とドクイムの“心”にぎゅうっとフォーカスするよう紡いで描いた脚本も、時代の美しさを映し出す繊細かつ力強い映像も引き込まれずにはいられません。
除隊後復帰一作目でみせたジュノ(2PM)の圧倒的な存在感!
なかでも、素晴らしいのが主演のふたり。ドクイムを演じたイ・セヨンは子役から活躍している演技派女優。原作(同名小説がドラマの原作)を読んで号泣し、その余韻が何日も続いたというイ・セヨンは、自身が感じたその感動と余韻をそのまま感じてほしいと準備してドクイム役に臨んだとか。正祖への思いと、ひとりの女性としてのあり方と。
これまでにないドクイム像(脚色部分ももちろん多くはありますが、この作品のドクイムは歴史に最も近いキャラクターともいわれている)は、今に生きる私たちにも共感する部分が多く、イ・セヨンの思惑どおり、観終わったあとは、その深い愛のありように胸痛いほどの余韻が続くこと必至。
これまでにないドクイム像(脚色部分ももちろん多くはありますが、この作品のドクイムは歴史に最も近いキャラクターともいわれている)は、今に生きる私たちにも共感する部分が多く、イ・セヨンの思惑どおり、観終わったあとは、その深い愛のありように胸痛いほどの余韻が続くこと必至。

そして、そして、正祖こと主人公イ・サンを演じるのが2PMのジュノ。
エクラ世代には実は2PMペン(ファン)が多いのではないかと思われますが、申し訳ございません、私、ほとんど俳優としてのジュノはノーマークでございました。このジュノのイ・サンが、本当に良きでして。ただひたすら聖君になることだけを支えに、耐え難い過酷な境遇を耐え忍び、そしてさまざまな苦難を乗り越えようともがく人間イ・サン。その凛々しくも痛々しい心のありようを全身で表現したジュノの存在感に脱帽です(そして、今更ながらジュノの過去作を漁るという)。
エクラ世代には実は2PMペン(ファン)が多いのではないかと思われますが、申し訳ございません、私、ほとんど俳優としてのジュノはノーマークでございました。このジュノのイ・サンが、本当に良きでして。ただひたすら聖君になることだけを支えに、耐え難い過酷な境遇を耐え忍び、そしてさまざまな苦難を乗り越えようともがく人間イ・サン。その凛々しくも痛々しい心のありようを全身で表現したジュノの存在感に脱帽です(そして、今更ながらジュノの過去作を漁るという)。
ドラマ序盤は、ドクイムがイ・サンをイ・サンとは知らずに、傍若無人にふるまったり、イ・サンが自分の正体を知らないドクイムに翻弄されるツンデレぶりを見せたりと、典型的な“世子さまもの”として笑える胸キュンシーンも満載で、つかみも完璧。そして、見始めたらもう一気。世紀のロマンスに、どうか、どっぷりと酔いしれて、そして、どうかたっぷりと号泣してくださいませ。ロマンス時代劇の大傑作です。
■CS放送局 KNTVにて『赤い袖先(原題)』日本初放送
【第1・2話先行放送】3月11日(金)後8:00~10:30 ※2話連続放送
※4月本放送スタート
【第1・2話先行放送】3月11日(金)後8:00~10:30 ※2話連続放送
※4月本放送スタート

山崎敦子
旅行記事に人物インタビュー、ドラマ紹介、実用記事から、着物ライターとさまざまな分野を渡り歩き、今では美容の記事を書くことも多くなったさすらいのライター。襲いかかるエイジングと闘いながら、ウキウキすること、楽しいことを追い求め続ける日々を送る。
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