母には自分のために生きてほしい!アラフィー娘のお悩みに専門家が回答

ずっと家族のために頑張ってきた母。残りの人生は自分のために生きてほしいと願うアラフィー娘も少なくはない。しかし、何度言っても自分のことは二の次で家族のことばかり優先する母にイライラしてしまうことも。そんなときはどうしたらいい?母娘関係に詳しい専門家が答える。
教えてくれたのは…
人工知能研究者 黒川伊保子さん

人工知能研究者 黒川伊保子さん

感性リサーチ代表。脳科学を生かしたコミュニケーションを提唱。『母のトリセツ』をはじめ、大ヒットになった“トリセツ”シリーズなど著書多数。
メンタルケア・コンサルタント 大美賀直子さん

メンタルケア・コンサルタント 大美賀直子さん

公認心理師などの資格をもち、セミナー、カウンセリングで活躍。『長女はなぜ「母の呪文」を消せないのか』ほか著書多数。「All Aboutストレス」ガイド。

【お悩み】自分の人生のために生きられない母が心配です。

・ずっと家族のためとか、親戚のために生きてきたので、自分のために生きようという意識がない。娘としては、残り少ない人生を自分のために生きてほしい、充実した時間を過ごしてほしいと思う。(49歳・フリーランス)

・外に出るのが大好きだった母が、年齢とともに落ち込むことが増えて外出しなくなった。最近は「もういいや」が口ぐせ。以前の明るい母に戻ってほしい。(54歳・主婦)

自分の人生のために 生きられない母が心配です。

子供が喜ぶ顔が最高の贅沢、そう思う母親もいるのです

ショッピングを楽しんだり、おいしいものを食べたり、趣味に興じたり。人生を楽しく豊かに過ごすには、多くのエネルギーと体力を必要とします。高齢期を迎えて気力や体力が衰えつつある70~80代の母親には、自分が贅沢をして遊ぶより、娘が喜んでいる姿を見るほうが元気が出るし、うれしいし……という人が少なくありません。「子供のためにがんばることは、ハイブランドのファッションを手にするのと同じくらいの快感がある」、こんなふうに考えてみては。母の気持ちを素直に受け取り、感謝の気持ちを伝えてください。

それが母の生きる道。彼女が 幸せなら何もいわず見守って

それが母の生きる道。彼女が幸せなら何もいわず見守って

何事も家族が優先、家族のために生きてきた母親世代と、平成を謳歌し、自分らしく生きることを望むアラフィー。異なる価値観の母親に、娘が「自分らしく生きて」と望む、それでお母さんは幸せになれるでしょうか。「他人の気持ちと過去は変えられない」といいますが、「家族のため」は母の趣味であり、生きる道であり、たとえ娘であっても変えられるものではありません。感謝の気持ちで母の厚意を受け取りましょう。今後、母の考え方が変わって、「自分のために」生きることを望むようになったら、そのときこそあなたの出番。母を応援し、サポートしてあげて。

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