「おいしいものは、体にいい」

エクラの連載、そして10月号で特集されていた有元葉子さん。料理をすることそのものの、生き生きとした楽しさを感じ取ってほしい、と書かれています。
料理研究家・有元葉子さん。私も長年のファンです。
18年前、田園調布のお教室に一度だけ伺ったことがあります。
瀟洒な一軒家でいずれ教室を、という雑誌の記事を読み、すぐ問い合わせたのがきっかけ。
公に生徒を募集される前だったため、運よく参加させて頂くことができました。
コンサートチケット並の倍率だと知ったのは、後になってからです。
デモンストレーション形式で、生徒は25人くらいだったかな。
アシスタントの方もたくさんいらして、これから楽しいことが始まる予感に満ちていました。

ちょっとおこがましいのですが、生で見た有元先生はとても色っぽい方でした。
想像していたよりも小柄だけれど、迸るオーラがハンパじゃなかった。
豚肉とナンプラーの煮込み
メイン料理に紹介されたのは「豚肉とゆで卵のナンプラー煮込み」
実は「有元葉子の料理教室」という本に載っていて、何度も繰り返し作っていたメニューでした。
豚ロースの塊とゆで卵を、ナンプラーや醤油、ニンニクなどで煮込んだ料理。
当時、まだベトナム料理は今ほどポピュラーではなく、ナンプラーを買うのも初めて。
でも異国を感じさせる奥行きのある風味は、今や大好きな味になりました。

本とは少し違い、調味料を予め豚肉に絡ませておくと味がなじむと仰って、以来、その方法で。
身近な材料で、シンプルな作り方。
でもただ簡単なわけではなく、そこに美味しくなるちゃんとした理由があります。
そして紡ぎ出される文章は、背筋がスッと伸びるような、諭されるような…
エクラ10月号の特集もうなずくことばかりでした。

手元にある本で一番古いのは、集英社LEEの特別増刊、92年発売!
他も96年初版や2002年など、年季の入った本がたくさん。
でも今も決して変わらない美味しさがそこにあります。

「普段の食事を大切に」
自分が料理をする日常を、改めて想います。
有元葉子の料理本
yako

yako

大阪府在住。夫と娘の3人家族。おしゃれ、台所仕事、本 etc好きなものを自分の言葉で綴ります。

Instagram:yako_sugar

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