【一人暮らしの親のケア】「介護準備」の今だからこそ、親子で“シニアプラン”の設計を

ひとり暮らしの親に必要なケアをその道のプロが指南! 親が元気な今だからこそ“シニアプラン”の話し合いをするべき。終活ではなく、あくまで「介護準備」とすると、親も子も取り組みやすい。
専門家がアドバイス!
特定社会保険労務士 池田直子さん

特定社会保険労務士 池田直子さん

いけだ なおこ●あおぞらコンサルティング所長。仕事と介護の両立および企業向け介護支援セミナーを実施。『図解とイラストでよくわかる 離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本』(KADOKAWA)監修。

親が元気な今だからこそ“シニアプラン”の話し合いを

親が“介護未満”の今だからこそ確認しておきたい&できることがある。介護セミナーを多数実施する池田さんが提案するシニアプランとは!?

親が元気な今だからこそ "シニアプラン"の 話し合いを

終活ではなく「介護準備」なら親子ともに取り組みやすい

「親が元気だと、『介護や終末期の話はまだ早い』と、先送りしがち。けれど、親が微妙な年齢になると、切り出しにくくなります。“その時”に慌てないよう、親も子も、からりと明るく話せるうちに、相談しておくのが得策です」と、池田さん。

最低限押さえておきたいのは、介護に際して連絡をとりたい親族や友人・知人、保険証や通帳の保管場所といった基本情報、生活費の収入・支出、介護と終末医療に対する希望。「自分ひとりが親から聞いただけという状況は、避けたほうが無難。特に終末医療に関することは、自分以外のきょうだいが知らなかったばかりに、トラブルになったというケースが少なくありません。ベストなのは、きょうだい全員がそろったところで、親から話を聞いて、内容を記録しておくことです」

それには、エンディングノートが有効そうだけど、親に死を意識させるようで、子供から、「そろそろ書いて」とはいい出しづらい。

「私がセミナーなどで活用しているのは、シニアプランシートです。介護準備のためのものという位置づけなので、ハードルが低いのではないかと思います。実際、このシートを使って、義理の親からスムーズに、介護やお金など必要な情報を入手できたかたもいらっしゃるんですよ」

シニアプランシートには、下記に掲載した項目のほか、生活費・資金プラン、資産状況、伝えておきたいことなどで構成されている。親が即答できないものは、いったん飛ばしても構わないし、一度で完成できなければ、二度、三度に分けて取り組んでもOK。親があらかじめ記入したものを、あとできょうだいで確認するなど、それぞれの事情に合わせ、やりやすい方法で活用を。

「親の希望や状況が変わったら、そのつど書き直し、記入した日時を入れておきましょう。いつでも書き直せると思えば、親も気楽に取り組めると思います。最低でも年に1回、お正月やお盆など、家族が集まったときに、見直してほしいですね。このシートが、これからのことについて、親子で話し合ういいきっかけになればうれしいです」

シニアプランシートに記入することから始めよう!

基本情報
きょうだい・親戚の名前、連絡先
近所の知人・友人の名前、連絡先
かかりつけの病院の名前、連絡先
【保管状況】
健康保険証の携行状況(外出時携行or家に保管orそのほか)
健康保険証の保管場所
介護保険証の保管場所
通帳・キャッシュカードの保管場所
年金証書・民間保険証書などの保管場所

終末医療の希望
●病名・余命の告知
□告知をしてほしい
□告知をしてほしくない
□そのほか(              )

●尊厳死
□希望し、宣言書を書いてある
□希望し、まだ、宣言書を書いていない
□希望しない

●緩和ケア
□希望する
□希望しない

●延命治療
□希望する
□希望しない

●臓器移植
□希望する
□希望しない

介護の希望
●介護を頼みたい人
なし
あり⇒名前(        )
□本人の了承を得ている
□本人の了承はまだ得ていない
□そのほか(         )

●介護を始めてほしい時期
□元気なうちに自分で決める
□判断力がなくなってきたとき
□一人暮らしになったとき
□ひとりで暮らせなくなったとき

●介護を受けたい場所
□自宅
□希望なし
□そのほか

 □介護保険の施設
 □民間有料老人ホーム
 □サービスつき高齢者向け住宅
 □どこでもよい
 □そのほか(     )

●介護にかかるお金のかけ方
□できるかぎり優雅に暮らしたい
□資産の範囲でお金をかける
□毎月の年金でまかなえる程度
□あまりお金をかけない

●介護にかかるお金の準備
□自分で準備していない
□自分で準備している

 □現預金(およそ     円)
 □保険(        円)
 □そのほか(       円)

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