韓国ドラマをどっぷり堪能したいなら、人気脚本家キム・ウニに注目!【見ればキレイになる⁉韓流ドラマナビvol.36】
エクラの美容記事でもおなじみのライター・山崎敦子がお届けする韓流ドラマナビ。今回は、「サイン」「シグナル」「キングダム」など、ヒット作を次々に生み出す人気脚本家キム・ウニの魅力に迫ります!
韓国ドラマのヒットメーカー、脚本家キム・ウニの話題の最新作「悪鬼」

どんなに猟奇的であろうと絶対に見逃したくない!描かれるのは、骨太な人間ドラマ。
死者の叫び、猟奇的な殺人、そして、人に取り憑くキシン(幽霊)や悪鬼……。実を申せば、刺激的なスリラーや、おどろおどろしいオカルトは、それほど得意ではないのです。例えば、夏の夜。一人しんしんとTVを見ていると予告なしに突然挿入される怪奇映画のCM。あれ、なんとかならないのでしょうか。一瞬にして心拍数が激上がりし、心臓に疾患でもあったらそのままあの世行き……なんてことも私にとっては笑いごとではないわけで。これは、絶対に何者かによる“未必の故意”に違いない……と常日頃睨んでいる次第なのです。そんな私なのでありますが、それがたとえどんなに猟奇的であろうと、身の毛もよだつ禍々しいものであろうと、絶対に見逃したくないのが、脚本家キム・ウニの作品。
例えば、2016年に韓国で放送されたドラマ「シグナル」。長期未解決の事件を、現在の刑事と過去の刑事が“無線”という一つのアイテムを介して繋がり、その真相を追っていく時空超えのミステリーサスペンスなのですが、過去の事件は目を覆いたくなるほど凄惨かつ残酷極まりないものが多かったりするわけです。韓国ドラマゆえに、そのどれもがリアルで生々しい描写で描かれているのですが、ギャッと飛び退くことも、思わず目をつぶってしまうこともなぜかほとんどなく……。さて、何が違うのか。

私的推察(浅知恵)では、というか当然といえば当然なのですが、その“おどろかし”自体がドラマの主軸では決してないということ。緻密に描かれる物語のその芯にあるのは、凄惨な事件を通してこそ浮かび上がってくる切々とした人間ドラマ。事件をなんとか未然に防ぎたいという朴訥で誠実な刑事の逼迫した想いとか、事件によって届くことのなかった切ない恋ごころとか、遮断されてしまった家族や人と人の深い繋がりとか……。巧みにちりばめられていく伏線、巧妙に構築された繊細にして骨太な物語と展開、それゆえに、胸に迫る登場人物の痛ましいほどのリアルな心の叫び。
私がシーズン3の登場を何よりも心待ちにしているドラマ「キングダム」にいたっては、朝鮮王朝を舞台に繰り広げられるゾンビもの。全身血みどろで腐って崩れたゾンビが大集団かつ全速力で迫りくるシーンの数々は、それはそれは震えおののく恐怖の連続なのでありますが、ゾンビという“異質”なものは、人間の計り知れない欲望や哀しみ、執着など、心の深淵に潜む暗い闇をより鮮明に映し出す何よりも効果的な仕掛けであって、だからこそ最終的に心に残るのは、異質なものへの恐怖ではなく、人の闇の深さと脅威、そして、それに必死で立ち向かおうとする人々の勇気。

序盤から謎が満ち満ちて……。悪鬼はどのように生み出されたのか⁉
そんな脚本家キム・ウニの最新作がこの「悪鬼」。タイトルからも想像されるように悪霊だとか、幽霊だとか、そんな禍々しい“異質”が至るところで登場します。なのに、やっぱり観ている人の心を占めるのは、生きている人間たちのそれぞれに抱える圧倒的な心のリアル。
物語は、主人公の女性サニョン(キム・テリ)に、父ク・ガンモ(チン・ソンギュ)の訃報が届くところから動き出します。公務員試験に受からず、バイトの掛け持ちでギリギリの生活を余儀なくされていたサニョンですが、さらに追い討ちをかけるように母が振り込め詐欺の被害に。そんな最中の訃報だったのですが、サニョンにとっては寝耳に水。父ガンモは古い館に母(サニョンにとっては祖母)とふたりで暮らしていたようなのですが、サニョンは母から幼い頃に父が亡くなったと聞かされていたのです。なぜ、母はそんな嘘をつき続けていたのか。そして、父の葬儀で遺品として受け取った古い髪飾りに触れた途端、サニョンの身体に異変が起こり始めるのです。

一方、民俗学者のヨム教授(オ・ジョンセ)は、面識のないガンモ教授から「娘を頼む」という遺言の手紙を受け取ります。実は、ヨム教授には霊や悪鬼が見えるという特異性があり、サニョンと出会ったヨム教授は、彼女が悪鬼に取り憑かれていることを知るのですが……。
と、これはほんの序盤の展開。なのに、すでに得体の知れない謎が満ち満ちている感じなのですね。そんななか、母を騙した振り込め詐欺犯が首吊り自殺するという事件が。その手首には何かに抵抗したような赤いアザがくっきりと残っており、実はサニョンの父も首吊り自殺をしており、同じように手首に赤いアザが残されていたのです。なのに、そこに誰かいた形跡は全く見当たらず……。さらに、祖母もまた、父を追うように首吊り自殺を遂げてしまうのですが、やはり、その手首に残っているのは赤いアザ。ところがです。この祖母の死により、サニョンには父と祖母の遺産が入ることになり……。

自殺と赤いアザは、やはり悪鬼によるものなのか。だとすれば、悪鬼は何を企み、何をしようとしているのか。なぜ、サニョンに取り憑いたのか。そして、悪鬼はどのようにして生み出されたのか。
悪鬼に取り憑かれたサニョンと、悪鬼が見えるヨム教授は、その真相を探るべく動き出します。その一方で、過去に同様の手首にアザの残る自殺事件を担当してきたベテランのソ刑事(キム・ウォンへ)は、一連の事件が何者かによる殺人に違いないと確信し、新人刑事のイ・ホンセ(ホン・ギョン)とともに独自に捜査を進めるのですが……。
複雑に張り巡らされた疑惑と謎は、異質な悪鬼の存在によって、観ている私たちをさらなる混乱へと導くわけですが、先に進めば進むほど、ハラハラドキドキが止まらなくなるのはもちろん、どんどんとその迷路にはまり込んで方向感覚さえ失うような体感。さすが、脚本家“キム・ウニ”マジックです。しかも、今回、物語のベースとなっているのは、韓国に古くから伝わる民俗学。つまり、私たち庶民の生活に根付いて生み出された風習や習慣が土台となっているわけで、そこに込められているのは必死で生きようとする人々の願いや希望。そして、何よりも果てしない欲望。だから、巨大悪に立ち向かうスペクタクルというよりも、私たち自身の内側に潜む悪鬼との闘いとでも言いましょうか。

ベテランから新人まで、演技派揃いの俳優陣からも目が離せない!
そして、特筆すべきはやっぱりサニョンを演じた女優キム・テリ。31歳にしてハツラツ高校生を違和感なく演じた「二十五、二十一」のフレッシュな演技が記憶に新しいところですが、悪鬼の表出した時の妖艶とか、童顔テリにしてゾクっとさせる美しさとか、サニョンなのか悪鬼なのか……という繊細な表現力とか、必見です。後半からエンディングへの怒涛の展開は圧巻。ネタバレになるので詳しくは語れませんが、もう絶品。
さらに、注目なのは、今回サニョンとともにキーパーソンとなるヨム教授を演じるオ・ジョンセ。コメディの神とも呼ばれる彼ですが、今回は笑いを一切封印。最初から最後まで2枚目に徹するオ・ジョンセが意外にも似合っていて(演技派だから当然だけど)、上質なコートやスーツの着こなしも上手い! そして、そして、今回イケメンはお預け覚悟で臨んだ私ではありましたが、嬉しいことにおりました一人。そう、新人刑事に扮したホン・ギョン。昨年のドラマ「弱いヒーロー Class1」でいきなり認知度を上げた、まだまだ新鋭ではありますが(俳優デビューは2017年)、最初はちょっとやなヤツからの引き込み方テクに結構手練れ感ありまして。私的には予想だにしない胸キュンまで。特に、8話からの9話。胸締め付けられずにはいられませんから。

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「キングダム」
1シーズン全6話、しかも1話50分前後。スピンオフで配信された「キングダム:アシンの物語」に至っては1話のみ。だから、忙しい方でもそれほどお手間を取らせませんので、ぜひ、観てほしい。
朝鮮王朝時代の中期を舞台にしたいわゆる“ゾンビ”ものですが、脚本家キム・ウニの緻密に練り上げられたストーリー展開はもとより、細部まで凝りまくった映像も素晴らしく、血まみれのゾンビが折り重なって山となっているシーンとか、ある種の芸術作品かと見まごうほどのクオリティ。だから、オカルト苦手な私でも夜中に一人でも全然観られましたのでご安心を。
朝鮮王朝時代の中期を舞台にしたいわゆる“ゾンビ”ものですが、脚本家キム・ウニの緻密に練り上げられたストーリー展開はもとより、細部まで凝りまくった映像も素晴らしく、血まみれのゾンビが折り重なって山となっているシーンとか、ある種の芸術作品かと見まごうほどのクオリティ。だから、オカルト苦手な私でも夜中に一人でも全然観られましたのでご安心を。

ということで物語ですが、時代劇に必須要素の王室の権力をめぐる陰謀が全ての発端となります。朝廷の実質的な支配者である領議政のチョ・ハクチュ(リュ・スンリョン)は、娘を現王の後妻として嫁がせ、男児を産ませて王室の権力をほしいままにしようと企みます。その娘王妃チョ氏(キム・へジュン)は、父の希望通りに現王の子を身籠るのですが、何やら隠された秘密がある体。そんななか、現王が謎の疫病にかかり、人を襲う化け物となってしまうのですが、ハクチュらはその事実を押し隠します。その秘密を嗅ぎつけたのが、世子イ・チャン(チュ・ジフン)。現段階では唯一の王位継承者ではあるものの、母の身分が低いために、王妃に男児が生まれるとその地位も危うく、それゆえ王室では味方のない孤独な立場。父である王がかかった疫病の真相を探るべく、チャンは医官の元に赴くのですが、すでに疫病は拡大しており、ゾンビと化した化け物が夜毎に暴れまくり、そのたびに増殖する一方。チャンは生き残った女医のソビ(ペ・ドゥナ)らとともに、ゾンビと死闘を繰り広げながら、その真相を探っていくという展開です。

まわりは敵ばかりという世子を演じるチュ・ジフンの孤高とか、ゾンビとの壮絶な闘いに血に染まりながら疲れ果てていく姿とか、チュ・ジフン好きな私としてはたまらないわけですが、それにも増して心奪われるのが王妃役のキム・へジュン。野心のために手段を選ばない残忍とか、チョ一族に娘として生まれた悲哀とか。さらに、疫病の原因となる“生死草”の発端の物語が描かれるスピンオフ「キングダム:アシンの物語」もお見逃しなく。こちらは泥と汗にまみれた、女優チョン・ジヒョンの哀しみと美しさが壮絶。
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「サイン」
私を怒涛の韓流沼に引き摺り込んだ友人編集者が長年の韓ドラ歴の中でもNo.1と激推ししているのがこの作品。2011年の放送作は、今見ると照明とかカット割りとか、流れるリズムとか、多少なりとも古臭い感じもありますが、韓国では放送当時、初の法医学を扱ったメディカルサスペンスドラマとして高視聴率をマークした傑作で、先の読めない展開といい、幾重にも重なる事件が複雑に絡みあう構成といい、権力対倫理のせめぎ合いといい、脚本家キム・ウニの出世作でもあるゆえに(映画監督の夫との共同執筆)見応えは至るところでずっしり。

ドラマは、韓国の人気アイドルが不審死を遂げたところから始まるのですが、有能な法医官であるこの物語の主人公ユン・ジフン(パク・シニャン)が解剖を担当することになるも、死因をなんとしても隠蔽したいある権力により、急遽ライバルの法医学学科長のイ・ミョンハン(チョン・グァンリョル)に交代することに。倫理の法医官ジフンは、真実を突き止めるため、なんと遺体を略奪し、派遣されてきたばかりの新人検視官コ・ダギョン(キム・アジュン)を巻き込んで解剖を決行。その結果、死因は他殺と断定されるのですが、またもや何者かの権力の手により、真実は闇に葬られてしまうという。この事件によって、地方に左遷させられたジフンが検視官ダギョンとともに、さまざまな事件を究明していくというのが次なる展開ですが、亡くなったジフンの父が関係する20年前の事件も浮上し、ドラマが進むごとに、ミョンハン+絶対的権力VSジフンの攻防が激しいまでにヒートアップしていくという次第。倫理の人ジフンは、権力に打ち勝つことができるのか。

今度こそ、今度こそ、と追い詰めながらも、その壁は強固にして天を突き抜けるごとく巨大。そして、迎える衝撃のラスト。私的には大好きだった日本の脚本家、野沢尚のテレビシナリオとしては最後の作品となった「砦なき者」を思い出し、久しぶりにまたしても深すぎる感慨に包まれたという次第。設定も舞台も登場人物も全然違う別物のドラマではありますが、お時間あれば、「サイン」とともにそちらもぜひ、チェックしていただければと思います。
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山崎敦子
旅行記事に人物インタビュー、ドラマ紹介、実用記事から、着物ライターとさまざまな分野を渡り歩き、今では美容の記事を書くことも多くなったさすらいのライター。襲いかかるエイジングと闘いながら、ウキウキすること、楽しいことを追い求め続ける日々を送る。
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