読書の秋! 最近読んで、おススメしたくなった本5選【ウェブエクラ編集長シオヤの「あら、素敵☆ 手帖」#41】

エクラ読者の皆さまには、本好きの方が多いんです。本といえば、小説からハウツー本から手当たり次第に読むシオヤですが、最近手に取った本の中から5冊を、ご紹介させてください。
ウェブエクラ編集長 シオヤ

ウェブエクラ編集長 シオヤ

50代女性のための雑誌&ウェブメディア「エクラ」のウェブ担当編集長。155cmのアラフィー。ビューティ・小柄担当多め。鈍感肌。盛ってます。
読書の秋ですね! 出版社勤務の編集者という職業柄かシオヤは「読書家でいらっしゃるんでしょう……?」とお声がけいただくことがあるのですが、はたして我が身を振り返ると年間に読み切る本の数は頑張っても50冊程度。編集者としては「いえ、それほどでも……」というのが実情です。子供の頃から活字ばかり(マンガ・雑誌等含む)目にしてきましたが、とにかく手に取るものが雑多なので、案外新刊小説などはそこまで読んでいないなぁという自覚があります。

そんな身で大変おこがましいのは重々承知なのですが、勝手ながら「この1か月に読んで、興味深かった本」をご紹介させていただきたいと思います。一口に興味深い、と言っても方向性は様々ですが、読書の秋を楽しむヒント?に少しでもなれば幸いです。
恋ははかない、あるいはプールの底のステーキ の表紙
『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』(川上弘美 著)
書評を読んで「面白そう!」と珍しくすぐに入手した新刊小説です。主人公は、著者である川上弘美さんご自身が投影されているような60代の小説家。そこにアメリカで過ごした子供時代からの友人男女が数人登場し、つかず離れずの大人の恋のようなそうでないような友情のような家族づきあいのような……という関係性がたゆたうコロナ禍での生活が描かれています。若い頃、50代、まして60代の大人たちが恋愛したり、フラリと連絡取りあったり、なんて想像もできなかったものでした。……が!令和の今、50代になってみると分かるのです。「ちょっと上の60代のお姉さま達の関係性って、こんな感じなのであろう」ということが。登場人物たちも孫ができたり、離婚してたり、人それぞれですが「なんだか自由で、ゆったり楽しそうで、ちょっと色っぽくていいなぁ……」と、この先への憧れの余韻が残る小説なのでした。
伝説の編集者 坂本一亀とその時代 の表紙
『伝説の編集者 坂本一亀とその時代』(田邊園子 著)
4月に坂本龍一さんの訃報を聞いてから、たくさんの坂本さんに関する本が出版され、シオヤもファンとしていろいろ拝読してまいりました。こちらは、その教授のお父様、坂本一亀氏について書かれた本です。よく知られたことですが、坂本一亀氏は『伝説の編集者』とあるように、三島由紀夫や埴谷雄高、高橋和巳……といった錚々たる作家を見出した有名な文芸編集者でいらっしゃいました。この本自体は20年前に出版されたものですが、教授も亡くなった今読むと「よくぞまとめてくださっていたものだ……」という気持ちでいっぱいになります。戦後、生き延びた若い人たちが熱い使命をもって文学にむかっていた、その気概と時代背景が鮮明に浮かび上がってきますし、父と子の巡りあわせのようなものも感じられて、200P強の薄めの文庫本とは思えない重厚な読後感。しかしながらとても読みやすく、昭和の文学に興味がある方にはぜひおすすめしたいです。
清水ミチコ 大人のピアノ 超入門 の表紙
『知識ゼロからの大人のピアノ超入門』(清水ミチコ 著)
さて、ガラッと毛色は変わりますが、目からウロコだったこの本。シオヤは毎年ライブ詣でを楽しみにしている清水ミチコファンであり、エッセイなども多々拝読しているのですが、ピアノの教則本を書いていらっしゃるのは知りませんでした。というのも最近、「子供のころに少し習ったピアノに、改めてトライしたい」という気もちがむくむくと沸き上がってまいりまして……。そんな中見つけたのが、この本。開いてみると「知識ゼロから」とタイトルにあるように、楽譜が読めなくても、指がイマイチ動かなくても、なんだかあの有名なメロディが弾けちゃう! という摩訶不思議に楽しい本なのです。指や音階の動きが、ものすごく分かりやすく図解されていたり、指のくぐらせ方やリズムの取り方といった基礎もバッチリおさえられているのですが、それを面白く、まったく飽きさせずに愛をもって解説されているところが、さすが清水ミッちゃん……! とまた新たなリスペクトが沸き上がってしまったのでした。中に「ゆるトレ」というワードがよく出てくるのですが、ハノン風の音階などもゆるーくトレーニングできるようになっており「忙しい大人に必要なのは、コレですよね……」と、今ではゆるくピアノにむかう後押しになってくれています。
水晶玉子のオリエンタル占星術 2024 の表紙
『水晶玉子のオリエンタル占星術 幸運を呼ぶ366日メッセージつき 開運暦 2024』(水晶玉子 著)
この数年、発売されるやいなやゲットしているのが、水晶玉子先生のこちらのご本。生年月日から導きだした27の「宿」別に、その年の運勢を毎日占っている、すごい情報量の本なんです。シオヤは毎日この自分の「宿」のメッセージをチェックして家を出るのが習慣なのですが……当たります。つい頼りにしてしまうほど! 1日20字程度のメッセージなのですが、「そういえば、玉子先生、こう書いてた……!」と後になってびっくりすることもありますし、「きょうはあまり良くない日だから、おとなしくしていよう」とか「ちょっとあの人に連絡してみようかな」とか、一日を過ごす指針のようなものを授けてくれる存在です。ページをめくるたびに、ものすごい文字量なので「これを書くのは本当に大変ですよね……!」と案じつつ、実際に毎年玉子先生が苦労しながら書いていらっしゃる様子を伺ったりもしているので、毎日ありがたく拝読しております。開運メッセージ自体は2024年1月からの記述ですが、23年秋からの運勢も載っているので、お得です(笑)
小林ひろ美 美容のこたえ の表紙
『美容のこたえ』(小林ひろ美 著)
エクラでもおなじみの美容家、小林ひろ美さんの久しぶりの新刊です。シオヤは長年、公私ともにお世話になっており、その輝く清らかなお肌を間近に見てきているのですが……。いや、本当に綺麗なんです! ひろ美さんのお肌って!「もともとのキレイなお肌をそのまま奇跡的にキープされているんだろうな」と思いたくなるところなのですが、子どもの頃から海とサーフィンを愛し、鎌倉からフロリダ、カリフォルニア、ブラジル……と海と太陽たっぷりの土地で過ごしたために、長くガングロ状態でいらしたことも、本にはしっかり書いてあるのです。若い頃の肌落ち状態から、どうやって立ち直り、今の健やかに輝くお肌になっていったのか……ということは普段からよく伺っているのですが、それが一冊にまとめられているのがこのご本。まずは保湿。お金をかけずに、手とまわりにあるものを使って、優しくコツコツと……というのが、ひろ美流お手入れの基本なのですが、それはひろ美さんの清く正しく明るく楽しいご性格と、生き方そのものなのだなぁ、と思います。この年になると、明るくキレイな先輩たちは、つくづくこの先を生きる希望です!
新しい本も、古い本も、つらつらと勝手な思いを書き連ねてしまいましたが、こうして見ると、自分が無意識に「この先、明るく生きるヒント」を本に模索していることに気づきます。50才、どう働くか、どう楽しむか、どう健やかにいられるか……。読書の秋、さらにヒントを探していきたいと思います。

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