【中谷美紀「日記をつける」ということ〈後編〉】想いを言葉にする重要性とは?

昨年、ニューヨークのオフ・ブロードウェイで舞台『猟銃』を演じた中谷美紀さん。稽古初日から千穐楽までの59日間の日記を、一冊の本にまとめた。インタビュー後編では、文字にすることの重要性を教えてくれた。
 中谷美紀
ドレス¥390,000(参考価格)(ディオール)・イヤカフ¥285,000・ネックレス¥4,900,000・〈右手〉リング(人さし指)¥3,100,000・(中指)¥195,000・バングル(手首側から)¥1,150,000・¥1,150,000・(6点ともディオール ファイン ジュエリー)/以上クリスチャン ディオール

書いたことが、いつのまにか実現してしまうことも

書くことは、自分の想いを残すこと。そして実現への近道、だったりもする。「実は私、何げなく書いたことが、そのとおりかなう、ということが、本当によくありまして。何年か前に書いたものがたまたま出てきて、それを見て、あれ!? もうかなっている!って」

それっていったい、どんなこと?

「これはちょっとあの、のろけみたいになってしまうのですが、夫と出会う前に、理想の男性の条件を書き出したことがあったんです。例えば煙草を吸わない、異業種である、旅が好き、自然が好き、芸術が好き、健康のために運動する、などなど。そして今になってみたら、彼はまさに、そのとおりの人だったんです!」

文字だけでなく、言霊も。

「この『猟銃』も“いつかニューヨークで演じたいです”って、初演のときにいっていたんです。再演のときには、あまりに大変なので、もう二度と演じないと宣言していたのですが、それがなぜか、いつのまにか、実現する運びに」

文字にする、言葉にする。そこにはなんらかのパワーが、存在するようだ。

「そう思うと、日記をつけるのが楽しくなりますね。なりたい自分をイメージして、夢日記をつけてみる。毎日が楽しくなるかもしれません!」

舞台『猟銃』NY公演が WOWOWで6/8放送・配信!

舞台『猟銃』NY公演がWOWOWで放送・配信!

’23年3月、俳優・中谷美紀&伝説のバレエ・ダンサー、ミハイル・バリシニコフ、奇跡のコラボレーションで行われた舞台『猟銃』NY公演が、スペシャルドキュメンタリー映像つきでWOWOWにて6月8日16時~放送・配信。制作の過程と、すべてが爆発する本番の舞台映像は圧巻。
※次回の放送・配信は7/20(土)18時~

『オフ・ブロードウェイ奮闘記』 中谷美紀 幻冬舎文庫 ¥869

『オフ・ブロードウェイ奮闘記』
中谷美紀
幻冬舎文庫 ¥869
怒って泣いて笑った、怒濤のオフ・ブロードウェイでの毎日。役をとことん追求し、『猟銃』に身も心も捧げる日々の記録は、舞台を支えるもうひとつの物語。新しい自分を求めて奮闘する40代の中谷さんの姿に、勇気がわいてくる。

中谷美紀

中谷美紀

1976年1月12日生まれ。東京都出身。’93年俳優デビュー。『壬生義士伝』(’03年)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞、『嫌われ松子の一生』(’06年)で同賞最優秀主演女優賞、『自虐の詩』(’07年)で同賞優秀主演女優賞、『ゼロの焦点』(’09年)で同賞優秀助演女優賞、『阪急電車 片道15分の奇跡』(’11年)で同賞優秀主演女優賞、『利休にたずねよ』(’13年)で同賞優秀助演女優賞。’11年初舞台『猟銃』で紀伊國屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞優秀女優賞、『ロスト・イン・ヨンカース』で読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞。
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