【秋に読みたいおすすめ本4選】シリアで起きた悲劇をもとにした『歩き娘 シリア・2013年』ほか

エクラ世代におすすめしたい書籍を厳選! シリアで実際に起きた悲劇をベースにした『歩き娘 シリア・2013年』、見て読んで楽しい日本美術案内『最後に、絵を語る。』ほか今読みたい4冊を紹介。

『歩き娘 シリア・2013年』

『 歩き娘 シリア・2013年 』

死が日常になった国で生きる少女から、あなたへ

サマル・ヤズベク 柳谷あゆみ/訳

白水社 ¥3,300

歩くのをやめられない奇病のため、母の手やベッドにつながれて内戦下のシリアで生きる少女。口はきけないけれど、豊かな精神世界をもつ彼女の手記の形で、物語が紡がれていく。著者は、アサド政権ににらまれ亡命した女性作家。シリアで実際に起きた悲劇をベースにした作品だ。爆弾の降り注ぐ街の地下室で、いつか手記を見つけて読んでくれるかもしれない「あなた」に向けて、主人公は書き続ける。「歩き娘」の誰にも止められない歩みに託された願いに、胸が痛く熱くなる。

『猫と罰』

『 猫と罰 』

漱石の飼い猫が送る9度の“猫”生にキュンのち涙

宇津木健太郎

新潮社 ¥1,760

日本ファンタジーノベル大賞に輝いた物語の舞台は、文豪たちの愛猫が集う奇妙な古書店。語り手は、夏目漱石の『吾輩は猫である』のモデルだった黒猫だ。転生を繰り返し人間に絶望した彼が9度目、最後の生で得たものは!? 創作という行為の真髄と人の心を、猫の視点で掘り下げる。

『最後に、絵を語る。』

『 最後に、絵を語る。 』

見て読んで楽しくディープにわかる日本美術案内

辻 惟雄

集英社 ¥2,530

伊藤若冲ら「奇想の画家」を世に知らしめ、92歳の今も現役の美術史家が、平安時代のやまと絵に始まり狩野派、円山派へと続く日本の絵画のメインストリームを語りつくす。国宝からマニアックな作品まで100点を超える図版とともに披露される、知識の広がり&深みといったら!

『あらゆることは今起こる』

『 あらゆることは今起こる 』

芥川賞作家がリポートする「ADHD、私の場合」

柴崎友香

医学書院 ¥2,200

40代後半でADHD(注意欠如多動症)と診断された著者。片づけられない、遅刻が多い、話が飛ぶ、いつも疲れている……などなど子供時代からの困りごとや、治療による変化が繊細かつ克明につづられていく。生きづらさを抱えたすべての人を安堵させ、背中を押してくれる一冊。

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