1955年創業の日本ホームスパンは、現代のニーズに合わせた生地をつくることで、今や世界的に知られる存在だ。2代目である菊池完之社長は、’80年代からデザイナーズブランドとの取引を開始し、2001年にはパリの展示会にシルクのテープを使用したツイードを出品。その美しさと品質の高さに、フランスの世界的ハイブランドがいち早く注目。展示会直後に直接コンタクトがあり、翌年から取引を開始した。翌年のパリコレでは、日本ホームスパンのツイードがランウェイを飾ったという。
こだわりの職人技 世界に誇る美しいツイード「ホームスパン」【Made in Japan 岩手・花巻 】
ホームスパンとは“家庭で糸を紡ぐ”ことの意味。eclat4月号では、岩手の花巻市で伝統技法とデザイン力で海外ブランドからも指名される美しく、ハイクオリティのツイードを紡ぐ「日本ホームスパン」をご紹介。

ホームスパンとは、“家庭で糸を紡ぐ”ことを意味する。「一般的には、羊の毛を紡いだ手織りの製品というイメージが強いですが、わが社では現在、シルクやレーヨン、ポリエステルなども使用して、さまざまな材料でつくるツイードと呼ばれる織物を主に取り扱っています」と日本ホームスパンの菊池完之社長は語る。ホームスパンはもともとは英国で生まれたもの。岩手県では、明治時代初期に牧羊が始まり、さらにスコットランドから織機一式を輸入したことで、農家の副業として定着した。
1955年創業の日本ホームスパンは、現代のニーズに合わせた生地をつくることで、今や世界的に知られる存在だ。2代目である菊池完之社長は、’80年代からデザイナーズブランドとの取引を開始し、2001年にはパリの展示会にシルクのテープを使用したツイードを出品。その美しさと品質の高さに、フランスの世界的ハイブランドがいち早く注目。展示会直後に直接コンタクトがあり、翌年から取引を開始した。翌年のパリコレでは、日本ホームスパンのツイードがランウェイを飾ったという。
1955年創業の日本ホームスパンは、現代のニーズに合わせた生地をつくることで、今や世界的に知られる存在だ。2代目である菊池完之社長は、’80年代からデザイナーズブランドとの取引を開始し、2001年にはパリの展示会にシルクのテープを使用したツイードを出品。その美しさと品質の高さに、フランスの世界的ハイブランドがいち早く注目。展示会直後に直接コンタクトがあり、翌年から取引を開始した。翌年のパリコレでは、日本ホームスパンのツイードがランウェイを飾ったという。
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ゆっくりと織ることで機械でも手織りの品質を実現
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明治時代にスコットランドから輸入されたものをもとにした手織り機。修繕しつつずっと現役で働き続けている
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さまざまな素材とさまざまな色の糸
この取引が大きなきっかけとなって、機械化を導入した同社。「もちろん周囲には、手紡ぎ手織りで行ってこそホームスパンだと反対する声が圧倒的に多く、半ば独断で機械化を導入しました。重量、生地幅、品質を一定に保ち、量産を進めるために機械化は必須。ただ私たちは、手紡ぎ、手織りの風合いにはいっさい妥協したくない。そこで、全国の生地産地から機械を探し、最適な機械を見つけ出しました」。機械は、さらに社長自らの手で改良を加え、試行錯誤の末、手織りの風合いを保てる領域に調節した。「織るスピードは、通常1分間で120~150回のところを、60回まで落としました。ゆっくりと動かすことで、太さにばらつきがあり繊細で複雑な手紡ぎの糸も、ふんわり美しく織り上がるんです」。その結果、日本ホームスパンのつくる美しくハイクオリティのツイードは、世界でも唯一無二の存在となった。
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糸の染色は、何十年も前からこの部屋で。思い描く色に毛から染めることも
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これが運命を変えた、一流ブランドを虜とりこにしたシルクのリボンテープ
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美しいツイード地
花巻市にある同社の工場では、今も創業当時から使われている2台の手織り機がある。年間数百を超える生地サンプルはすべてこの手織り機でていねいに織られ、国内外のブランドに提案されている。糸の原料も現在は、羊毛、シルク、リネン、和紙など2000種類を超える。もちろん出したい色を実現するために糸の染色から行うことも。現在ここで働くのは、社長含め13人。ベテランの職人と同じくらい若者の姿も見られ、伝統を受け継いでいくと同時に世代交代も理想的なかたちで進んでいる。
「最近は、デパートなどの売り場を見ても正直、並んでいるものは同じようなものばかり。ほかにないものをつくり上げ提案してこそ、ファッション。だからそういう心意気のあるクリエイターをもっと応援していきたいし、そのためには、生地づくりも“進化”と“深化”を目ざしたいと思っています」
「最近は、デパートなどの売り場を見ても正直、並んでいるものは同じようなものばかり。ほかにないものをつくり上げ提案してこそ、ファッション。だからそういう心意気のあるクリエイターをもっと応援していきたいし、そのためには、生地づくりも“進化”と“深化”を目ざしたいと思っています」
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