美しいものを求めて アートに触れる白金の散歩スポット五選

趣のある古くからの商店街がちらほら残る、白金エリア。美術館を中心に、ギャラリーや工芸店、レストラン、焼き菓子屋さんと、魅力が詰まった秋のアート鑑賞に適した散策スポットをご紹介。

1.世界的にも貴重な美しきアール・デコの建築 東京都庭園美術館

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スタートは、ラリックの女性像が並ぶ玄関から ラリックのガラスレリーフが迎えてくれる、東京都庭園美術館の玄関。床のモザイクも美しく、何度訪れてもため息が出る。
白金エリアを代表する美術館のひとつは、旧朝香宮邸を展示空間とする東京都庭園美術館。アール・デコの装飾様式を取り入れた邸宅は、華美ではないが細部まで美意識が行き届いている。大広間などの内装はフランスの装飾美術家アンリ・ラパンが担当、その他の内装および建物の設計は宮内省内匠寮(たくみりょう)が担当しており、日仏の美しき合作ともいえる。「お部屋ごとに凝っていて、市松のベランダに出たときはハッとさせられました」とモデルの田沢さんもすっかりお気に入りに。贅沢に無垢の素材を用いる幾何学的でシンプルな造形は、今なお古びることがない。
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2階の南向きのベランダは、きりっとしたモノトーンの世界ながら、庭を見下ろせてゆったりと和めるスペース。往時はご夫妻の居室からのみ入ることができたプライベートな空間だった。この部屋を含め、2階の私的な居室の内装の多くは宮内省内匠寮が担当した
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大階段も宮内省内匠寮による設計。アール・デコのエッセンスをよくつかみ、大理石、鋳鉄、ガラスによるジグザグ構成が力強い。装飾過多に陥ることなく美をつくすあたり、近代日本が生んだ最高の"数寄屋"といえるかもしれない

花の意匠であふれる館内

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    大客室のシャンデリアはラリック製『ブカレスト』。電球のつく部分がツリガネ草の花のようでかわいい 

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    大食堂の壁面。銀灰色の石膏の花模様が橙色の大理石とコントラストをなす

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    妃殿下居間の暖炉カバー。百合と同心円を市松に構成

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    大客室のドアには、エッチングガラスを用いたマックス・アングランによる斬新な意匠が。銀引きフロスト仕上げで表情が繊細

『アール・デコの花弁 旧朝香宮邸の室内空間』(本館)~12/25

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旧朝香宮邸の空間の魅力を、そのディテールとあわせて紹介する展覧会。平日のみ、本館のカメラ撮影が可能(シャッター音には注意)。同時開催は、『クリスチャン・ボルタンスキー アニミタス-さざめく亡霊たち』(新館および本館)。人々の記憶、匿名の個人や集団の生と死をテーマに創作を続けるフランスの現代美術家の、東京での初個展となる。
●10:00~18:00(11/25~27は~20:00) 
㊡第2・第4水曜 
観覧料/当日一般¥900 
東京都港区白金台5の21の9 
☎03・5700・8600(ハローダイヤル)
コート(共布ベルトつき)¥58,000・ニット¥24,000・パンツ¥28,000 /オンワード樫山 お客様相談室(ベイジ) リング¥158,400・バングル¥445,000/ハルミ ショールーム(オー) バッグ¥22,000/エッセイラゾーナ川崎店(ファビオ ルスコーニ)ローファー¥23,000/銀座ワシントン銀座本店(ファビオ ルスコーニ ペル ワシントン)

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