「一度来てくださったお客さまに二度三度足を運んでもらうためには、おいしい料理はもちろん、どれだけ喜んでこの時間を過ごしてもらうかが大事」と話す、ご主人の山岸隆博さん。
コースは、茶懐石を思わせる山海の幸を盛り合わせた「杉板八寸」から始まり、食欲を誘う酸味のあるジュレがかかる先付、シンプルで真っ当な煮物椀、目の前でにぎって出す寿司など、緩急をつけた流れ。いろいろな料理を食べつくしたい人には、おいしく、楽しく、歓喜を誘う。
また、楽しみは料理にとどまらない。書道や茶道を学び、華道は嵯峨御流(さがごりゅう)の華範というご主人の心づくしのもてなしが、非日常感をぐんと高めてくれる。