今から年末まで!この季節にしかない味。京都 和菓子カレンダー

2018年9月15日
季節の移ろいや情景を簡素にして見事なまでに美しく表現する京都の和菓子。1882年創業の老舗、塩芳軒では二十四節季に合わせてほぼ半月ごとに菓子を変えて販売。その一瞬の美しさとおいしさを求めて、いざ京都へ!

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菊の香(9 月下旬)
秋の始まりを感じさせる端正な菊のきんとん。大納言あずきをひと粒のせ、中はこしあん。
初雁(9 月下旬)
秋の訪れとともにやってくる渡り鳥の雁。羽二重を軽く鉄板で焼き、中は粒あん。
こぼれ萩(9 月下旬)
緑に染めた白あんにピンク色のいら粉を散らし、秋草の萩に見立てた葛饅頭。
菊日和(10月上旬)
メレンゲを加えた羽二重製の菓子。わずかに形を変えた、椿、梅、桜も人気。
月うさぎ(10月上旬)
秋の夜長、月の光が題材の上用饅頭。丸を楕円に変えると冬の雪うさぎに。
まさり草(10月上旬)
古くから愛されている菊。白と紫のういろうを重ね、指とへらを使って8弁の花に形づくる。
光琳菊(10月下旬)
尾形光琳が好んで描いたデフォルメされた菊。上用の天を焼き、中はこしあん。
山路(10月下旬)
丹波栗を緑のこなしで包み茶巾絞りに。秋が深まると茶色に変わる。中はこしあん。
黄葉(10月下旬)
焼きいもを濾(こ)したあんで作ったいもきんとん。日の光を浴びて輝く様を銀箔で表現。
照葉 (11 月上旬)
紅葉した木の葉が照り輝く様を表した菓子。こなし色のグラデーションが絶妙。
初霜 (11 月上旬)
地味ながら存在感のある黒糖きんとん。氷餅の量が多くなると銘が初雪になる。
並木道 (11 月上旬)
色づく銀杏並木をイメージして作った菓子。こなしにすじを入れ、中はこしあん。
錦秋( 11 月下旬)
錦色に染まった深山の情景。紅葉がすすむにつれオレンジの量が増やされる。
落葉 (11 月下旬)
オレンジのあんを包んだういろうに木の葉の型を押し、ニッキで落ち葉を浮き彫りに。
のこり柿(11月下旬)
オレンジと白の2層のこなしでこしあんを包み、四角の形とひと粒のごまだけで柿を表現。
山もみじ(12 月上旬)
紅あんを道明寺で包み、氷餅をまぶした菓子。深まりゆく秋の風情が感じられる。
椿(12月上旬)
マシュマロのようなふんわりとした食感の羽二重を変形させ白椿に。中は白あん。
雪餅(12 月上旬)
雪の白さをシンプルに表したつくねいもきんとん。中は食感の異なる粒あん。
京都の和菓子には味のよさや姿形の美しさはもちろんのこと、自然をいかに伝えるかという心がある。「季節の移ろいと人の情感を重ねながら形にしていくのが和菓子やと思います。花鳥風月や歳時に託すことが多く、それを時におおらかに、時に間近で緻密にとらえ、自由な心で形にしています」と語る塩芳軒の5代目主人・髙家啓太さん。
 塩芳軒では二十四節気に合わせてほぼ半月ごとに菓子を替え、9月後半ごろからショーケースの中は秋めいてくる。一年の中でも題材が豊富なときで、先駆けは重陽や秋草、名月。やがて菊や紅葉となり、菊は重陽の菊を表す「菊の香」から「菊日和」「まさり草」「光琳菊」を経て、1月下旬の「寒菊」まで長く続く。紅葉の菓子は変化の妙があり、「山路」「照葉」「初霜」「並木道」「錦秋」「山もみじ」などが順に登場し、葉先の色づきに始まり、紅に染まり、霜に震え、最後は朽ち葉へと移り変わる。素材も秋になると新物の栗やさつまいも、山いもやあずきが出まわり、白あんに小麦粉を混ぜて蒸してよく練ったこなしという生地や羽二重餅がよく使われ、味わいも増す。「わずかな違いで表現しているので、想像力をもって味わっていただくといろいろな秋を感じてもらえます」。小さな秋ながら、奥深く、楽しみはつきない。

塩芳軒

1882年創業の菓子司。洗練された風味と美しさをもった菓子を手がける5代目・髙家啓太さん。●京都市上京区黒門通中立売上ル飛弾殿町180 ☎075・441・0803 9:00 ~17:30 ㊡日曜、祝日、月1回水曜不定休 取り置き可 生菓子¥400

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