ブラームスが聴きたくなる、9月の終わり。

2018年9月26日

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夏が来れば思い出すのは尾瀬で、秋が来ればブラームス。9月も後半になると、身体がサンマを求めるがごとく、何だか無性に聴きたくなってしまいます。

クラリネットや弦楽器の低音弦はそもそも寂寥感を帯びやすいものですが、ブラームスにかかれば、ぐっとメロウな琥珀色。野の草の緑が褪せ始め、黄色い煙るような光を感じるようになると、クラリネットソナタやその編曲版のヴィオラソナタがじんわり沁みてきます。

秋は秋でも「晩秋」の趣が強くなるのは、『クラリネット五重奏曲』。ピアノの『4つの小品』の第1番「間奏曲」なども、冬が来る前の冷たい雨の夜という印象。淋しい気分の雨降りなら梅雨時でも似つかわしいはず。窓ガラスを伝う雨粒を、見るともなく眺めるようなムードがたまりません。

音楽室の肖像では気むずかしそうなオジさん顔のブラームスですが、20歳の頃はなかなかのイケメンでした。しかめっ面の肖像とは正反対に、晩年の作品の方が比較的ピュアなのがおもしろいです。
(編集B)

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