仏画の中にも、絵師の遊び心あり?

2018年9月21日

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六本木のサントリー美術館で、『京都・醍醐寺 真言密教の宇宙』展が始まりました。

あいにく内覧会の会場にいられたのは15分ほど。その間、鎌倉時代の巨大な『五大尊像』(展示は10/15まで)をじっくり観察。ほとんど煙にいぶされておらず、珍しく隅々まで見やすい仏画です。

その、不動さまを中心とする異形の明王像の中に、ちょっとお茶目な表現を発見。軍荼利明王の体に絡みつくヘビたちのうち、なんと2匹も正面顔でこちらを見ているのです。

そもそも動物の横長顔を正面から捉えるのはむずかしいもの。お手本となる儀軌でも、こんな凝った描写はしていないはず。それをあえて描き込むのは、「オレ、描けちゃうもんね!」という絵師の自負の表れでしょう。ただ、形が似ている火炎の輪郭線とヘビの舌をぴたりと揃えているのは、ちょっと遊びすぎな気も…。

一方で、正面性を強調しすぎると、アンリ・ルソーの絵に見るような素朴さや稚気が出やすくなります。ヘタウマな感じなら、なおさらのこと。『五大尊像』の奥に展示されている、平安仏の『大威徳明王像』の水牛はまさにそんな感じ。『ONE PIECE』のチョッパーに似ていてかわいいので、こちらもどうぞお見逃しなく。

展示室の最後にあった、江戸時代の『松桜幔幕図屏風』も魅力的。醍醐の花見への追慕を感じさせ、こんな屏風がもし家にあったら、毎日秀吉気分が味わえそうです✨ 

展覧会は11/11までの開催で、途中展示替えあり。
(編集B)

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