安全性は?値動きは? 初心者でもわかる仮想通貨【お金の未来予想図】

お金の世界をあまり知らない初心者さんは、その波に乗り遅れないよう、今から備えをしたいところ。お金初心者のふたりが“仮想通貨”について一から専門家に教えてもらいました。

値動きが激しい仮想通貨。この先は?

安全性は?値動きは? 初心者でもわかる仮想通貨【お金の未来予想図】_3_1
取引量が増えれば、仮想通貨の相場が安定する
ライターM 
聞けば聞くほど、仮想通貨が魅力的に思えてきました。仮想通貨取引所に口座を開けば購入できるんですよね。簡単そうだから、やってみようかな。

尾河先生
ただ、まだまだ課題もあるんですよ。一番は、相場が不安定なこと。仮想通貨の取引量はまだ少なく、しかも、一部の人の間だけで取引されている状態。なので、流出などの事件があると、所有者がいっせいに売りに出し、価格が大幅に下落してしまったり。

編集K野 
値動きがある……、外国為替みたいですね。

尾河先生
今後取引量が増え、多くの人が利用するようになれば、相場は安定してくると思います。そうすると、ますます取引量が増え、決済としての利用も高まるはず。特に企業間決済が仮想通貨でできるようになると、一気に広がるでしょうね。国内だけでなく、海外との取引に使われるとか。それを見越して、金融機関が、仮想通貨的なもの(*3)の開発に取り組みはじめました。
安全性は?値動きは? 初心者でもわかる仮想通貨【お金の未来予想図】_3_2
編集K野
仮想通貨には、企業が積極的に取引に使いたいと思うようなメリットはあるんですか?

尾河先生
いろいろありますよ。例えば、アメリカと取引する際、円をドルに換える必要がありますが、双方が同じ仮想通貨を使えば、換金しないですむ。外国為替手数料が不要になりますし、1ドルが何円かという為替レートの変動の影響も受けません。送金手数料も、外貨を送金するよりは安いでしょうし。

ライターM
アメリカで1ビットコインの品物を買うのに、日本で所有している1ビットコインを払えばいいわけですね。

尾河先生
ええ。ただし、現在は仮想通貨の購入の際、日本で買うなら円で支払う必要があるので、仮想通貨と円との間に為替リスクは生じてしまうのですが。
いずれにしても、仮想通貨の市場が整うには、数年から十数年かかると思います。今後さらに改良された仮想通貨が出てくるでしょうし、淘汰もすすむでしょう。なので、今すぐに仮想通貨を手に入れる必要はないと思います。ただ、仮想通貨が一般的になったときにとまどわずにすむよう、今からアンテナを張り、苦手意識をなくしておくことをおすすめします。
※3 仮想通貨的なもの
金融機関が開発している、ブロックチェーンを基盤とした仮想通貨。仮想通貨とは、本来特定の管理者を置かないものだが、特定の企業や団体が管理するため、従来の仮想通貨とは異なる。三菱UFJフィナンシャル・グループのMUFGコインや、みずほフィナンシャルグループやゆうちょ銀行、その他数十の地方銀行が共同で開発するJコインなどがある。

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