安全性は?値動きは? 初心者でもわかる仮想通貨【お金の未来予想図】

お金の世界をあまり知らない初心者さんは、その波に乗り遅れないよう、今から備えをしたいところ。お金初心者のふたりが“仮想通貨”について一から専門家に教えてもらいました。

仮想通貨の安全性は?

ライターM
でも、仮想通貨のネムが取引所から大量流出したという事件がありましたよね?

尾河先生
あれは、その取引所のセキュリティの問題。仮想通貨が登場して9年になりますが、その間、ブロックチェーン自体が攻撃されたのは1度だけで、被害額も1000万円程度です。それに、盗まれた仮想通貨がどこに流れたのか、ネット上で追跡が可能。この事件も、発行元のネム財団が、ネット上で流出したネムを追跡し、「犯人が盗んだネムを換金しにくくした」と発表しています。

編集K野
どこまでも追跡されるなら、悪用しづらいですね。

尾河先生 
仮想通貨が、現金に比べてマネーロンダリングや違法決済のリスクが少ないといわれるのはそのためです。もっとも、行きついた先が「どこの、誰なのか」までは、現状ではわかりません。利用者にしてみれば、個人情報が保護されて安心ということになるのですが。いずれにしても、仮想通貨に搭載される機能はどんどん進化しているので、安全性や利便性は、さらに高まっていくことが期待されています。
安全性は?値動きは? 初心者でもわかる仮想通貨【お金の未来予想図】_2_1
MUFGコインやJコインなど、企業によるプライベート型仮想通貨
金や銀といった貴金属を含め、お金として使われている(きた)主なものを分類。実物が存在する「アナログ」と、ネット上でのみ存在する「デジタル」に分けられ、さらに、管理者がいない「パブリック」と、特定の管理者がいる「プライベート」に分けられる。
※1 ビットコイン
世界で初めて登場した仮想通貨。’08年に、サトシ・ナカモトという謎の人物(複数人という説もある)がネット上に投稿した論文をもとに開発され、’09年から取引がスタートした。
※2 ブロックチェーン
金融取引などの記録を、コンピューターのネットワーク上で管理する技術のひとつ。ビットコインの基盤となっている仕組みで、分散型台帳などとも呼ばれる。「誰がどこにいくら送付した」といった取引履歴が「ブロック」で、このブロックをつないで保存された状態を「ブロックチェーン」という。取引履歴は暗号化されているうえに、特定の団体や個人が独占的に管理するのではなく、複数のコンピューターに分散した状態で保存されているのも特徴。それによって、ブロックのどこかのデータを改ざんしたとしても、ほかのコンピューターで保存しているデータとの整合性がとれなくなるので、不正がしにくく、安全性が高いといわれている。
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