造っているのはカロリーヌ・ラトリヴさんで、シャンパーニュ地方でも数少ない女性のセラーマスターのひとり。エレガントで、どこか知的なニュアンスは、彼女ならではのセンスだろう。シルキーな酸味とふくよかな果実味。レモンの奥に白いバラの香りが隠れている。深みのある味が、どこか大人の女性をイメージさせる。それも、“決して華美ではないのに、凛として人を惹きつける女性”だ。有名メゾンのシャンパーニュが大輪のバラなら、こちらは可憐な白い花といった趣おもむき。そして、花びらの質感はしっとりと美しい。
このシャンパーニュの魅力は、日本料理やアジアン・エスニックなど、幅広い料理に合うところにもある。お正月なら、おせちに合わせるのもいい。包容力があるところも大人っぽくて、なんだか「私たちのシャンパーニュ」だと思えるのだ。