【相続】相続は最後のきょうだいゲンカ!?【5大家族問題・解決のヒント】【5大家族問題・解決のヒント】

50代が直面する「親の介護」「相続」「お墓の承継」「子どもとの関係」「夫婦のこれから」の5大悩みにフィーチャー。どう考え、どう行動すれば心が軽くなるのかをそれぞれの専門家がアドバイス。今回は、大人になってからの“きょうだいのもめ事ナンバー1”の「相続」についてお答え。

相続

「相続財産=親の愛情のバロメーターではありません」――上級相続診断士・一橋香織さん

相続は、最後のきょうだいゲンカといわれています
 親が亡くなったあとの、きょうだい間での相続トラブルを心配する人も少なくない。これまでに2000件以上の相続問題を扱ってきた一橋香織さんも、「実際に直面するまでは、『わが家はきょうだいの仲がいいから大丈夫』とか、『たいした財産がないから、争いようがない』と思っていても、いざ相続となると、もめにもめる。そうした事例は少なくありません」と、警鐘を鳴らす。

「相続は最後のきょうだいゲンカといわれています。特に、親がどちらも亡くなったあとの2次相続は要注意。相続財産=親の愛情のバロメーターだととらえてしまうのか、金額の大小にかかわらず、きょうだいがもめるケースは多いですね。幼少期にまでさかのぼって、お互いに、当時の不満をぶつけあってしまったり」
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「そうならないためにも、親が元気なうちに、相続についてちゃんと話し合っておきましょう。ただし、親も、年をとって弱気になれば、子どもそれぞれに“おいしいこと”をいう危険性があります。のちのち、『私にはこういっていた』『オレはこう聞いた』ともめないよう、話し合いは、きょうだいを含め、家族全員そろって行うことが重要です」

 そこで確認すべきは、財産の内容と同時に、親がどう考え、どうしたいと思っているか。

「『同居し、世話をしてくれている長女に、感謝の意をこめて多めに財産を残したい』など、親の気持ちがわかれば、きょうだい同等の遺産分割でなくても、納得できるかもしれません」 一橋さんによると、距離が開いてしまったきょうだいでも、顔を合わせ、昔話などをしているうちに、わだかまりが解けるケースが多々あるとか。相続にかぎらず、家族がしっかりとコミュニケーションをとることは、問題解決の第一歩といえそう。
教えてくれたのは……
ひとつばし かおり●笑顔相続サロン代表。著書に、『家族に迷惑をかけたくなければ相続の準備は今すぐしなさい』(PHP研究所)など。

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