空に溶け込むようなスミレやチェリーの華やかな香り、キャンティ・クラシコ【飲むんだったら、イケてるワイン】

2019年2月15日
イタリアと・トスカーナ地方で作られるサンジェヴヴェーゼ種主体の赤ワイン“キャンティ・クラシコ”。なかでも2400年前からブドウ栽培が行われていた“キャンティの塊”ともいえる土地でつくられたイケてる”一本を、ワイン&フードジャーナリストの安斎さんがご紹介。

イケてる理由:メディチ家の末裔が守りぬく“魂”にほれぼれするキャンティ・クラシコ

Badia a Coltibuono(バディア・ア・コルティブオーノ キアンティ・クラッシコ・リゼルヴァ)

バディア・ア・コルティブオーノ キアンティ・クラッシコ・リゼルヴァ 2012」

空に溶け込むようなスミレやチェリーの華やかな香り、キャンティ・クラシコ【飲むんだったら、イケてるワイン】_1_1
スミレやチェリーの華やかな香りがふわりと空(く)に溶け込む。キャンティ・クラシコがこんなにエレガントだったなんて――。そんな感動を覚えたのが「バディア・ア・コルティブオーノ キアンティ・クラッシコ・リゼルヴァ 2012」だった。
 
キャンティ・クラシコとは、イタリア・トスカーナ地方で造られるサンジョヴェーゼ種主体の赤ワインのこと。なかでもワイナリーがあるガイオーレ・イン・キアンティは、2400年前からブドウ栽培がなされていた“キャンティの魂”ともいえる歴史的な土地。オーナーのエマヌエラ・ストゥッキ・プリネッティさんは、ブドウの質の向上に努めたり、女性初のキャンティ・クラシコ協会会長に就任するなど、懸命に仕事に取り組んできた。「古きよき時代の“本物のキャンティ”を伝えたい」という強い思いからだった。

実は彼女は、かのメディチ家の末裔(まつえい)でもある。今でこそワイン業界で活躍する女性は多いが、仕事を始めたのは、まだ女性への偏見もあった時代。「雑用からのスタートよ」と、“お姫さま”は柔らかな笑顔を見せる。

このワインなら、イタリアンのほか、すき焼きなどの和食にもよく合う。優雅さの奥にある親しみやすさが最大の魅力だ。造り手を映したような深みのあるワインを手にすると、自然に背すじがのびるから不思議だ。
空に溶け込むようなスミレやチェリーの華やかな香り、キャンティ・クラシコ【飲むんだったら、イケてるワイン】_1_2
サンジョヴェーゼ種主体にカナイオーロ種、コロリーノ種などをブレンド。香り高く、シルキーなタンニン。ブドウはオーガニック栽培。キャンティ・クラシコは1716年にコジモ3世に最初の原産地呼称を認められたワインのひとつ。作家の村上春樹氏も来訪。750㎖ ¥7,000/日欧商事
教えてくれたのは……
あんざい きみこ●ライフスタイル誌やワイン専門誌で料理やワイン、旅などの記事を手がける。国内外のワイナリーや醸造家取材も多数。著書に『葡萄酒物語』(小学館)。シャンパーニュ騎士団シュヴァリエ。

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