シームレスな口当たりとフレッシュでフルーティーな味わい。10年の熟成を経ても失われない若々しさに、ワインのプロフェッショナルも「これは、これから20年熟成可能なワイン」と太鼓判を押すほど見事な仕上り。
ヴーヴ・クリコの最高級ライン「ラ・グランダム 2008」が登場。その優雅さに酔いしれたい!【飲むんだったら、イケてるワイン/特別編】
ドミニク・ドゥマルヴィル氏にインタビュー
新しくリリースされた「ヴーヴ・クリコ」の最高級ライン「ラ・グランダム」は、個性的な魅力に満ちている。唯一無二のその魅力を最高醸造責任者が語ってくれた。
華やかさで多くの女性を魅了する「ヴーヴ・クリコ」から、今年4月、同社の最高峰キュヴェ「ラ・グランダム 2008」、「ラ・グランダム ロゼ 2008」が登場、早くもシャンパーニュファンをざわめかせている。
シームレスな口当たりとフレッシュでフルーティーな味わい。10年の熟成を経ても失われない若々しさに、ワインのプロフェッショナルも「これは、これから20年熟成可能なワイン」と太鼓判を押すほど見事な仕上り。
シームレスな口当たりとフレッシュでフルーティーな味わい。10年の熟成を経ても失われない若々しさに、ワインのプロフェッショナルも「これは、これから20年熟成可能なワイン」と太鼓判を押すほど見事な仕上り。
その理由は、なんといってもヴィンテージの素晴らしさにあると、最高醸造責任者のドミニク・ドゥマルヴィル氏は語る。
「2008年はピノ・ノワールにとって今世紀最良と言ってもよい年でした。『ヴーヴ・クリコ』ではふくよかで華やかなピノ・ノワールを主要品種としていますが、2008年にはその美しさが最大限に表現されていました」。
ドゥマルヴィル氏はこの個性を生かしたいと思い、ピノ・ノワール比率を92パーセントまで上げた。これによってコクや深みも増したという。
「でも、ブラン・ド・ノワール(黒ブドウのみのシャンパーニュ)をつくろうとは思いません。8パーセントのシャルドネできらめくような酸味を加味し、ピノ・ノワールのふくよかさを引き立てたいと思っています」。
「2008年はピノ・ノワールにとって今世紀最良と言ってもよい年でした。『ヴーヴ・クリコ』ではふくよかで華やかなピノ・ノワールを主要品種としていますが、2008年にはその美しさが最大限に表現されていました」。
ドゥマルヴィル氏はこの個性を生かしたいと思い、ピノ・ノワール比率を92パーセントまで上げた。これによってコクや深みも増したという。
「でも、ブラン・ド・ノワール(黒ブドウのみのシャンパーニュ)をつくろうとは思いません。8パーセントのシャルドネできらめくような酸味を加味し、ピノ・ノワールのふくよかさを引き立てたいと思っています」。
「ラ・グランダム」とは“偉大なる女性”の意。1772年に創業したクリコ社の2代目フランソワ・クリコの妻で、夫亡き後メゾンを大きく発展させたバルブ・ニコル・ポンサルダン(マダム・クリコ)へのオマージュとして1962年に誕生したものだった。
マダム・クリコは18世紀半ば、まだ女性がビジネスに携わるなど考えられなかった時代に、「品質はただひとつ、最高級だけ」という信念を掲げてメゾンを統率、ナポレオンが発したヨーロッパ大陸経済封鎖の下、自社のシャンパーニュをロシアに売り込み、メゾンを大きく発展させた。当時の桂冠詩人プーシキンや文豪トルストイも“クリコ社のシャンパーニュ”を飲んだことが記録に残っている。
また、彼女がシャンパーニュづくりそのものに与えた影響も大きい。瓶口に澱を集める動瓶作業“ルミュアージュ”の発明や、ブレンドスタイルのロゼにいち早く着手するなど、革新の気概をもっていた。一方で、退職者のための“リタイアハウス”を用意するなど、愛情に満ちた人柄でスタッフからも慕われていた。ドゥマルヴィル氏によれば、“ラ・グランダム”とは、当時の従業員たちがマダム・クリコにつけた愛称であったという。
類まれなる美しさを備えたシャンパーニュは、大切な人と大切な日に開けたい。白い花束のようなフローラルな香りが、幸福な時間を彩ってくれるはずだ。
マダム・クリコは18世紀半ば、まだ女性がビジネスに携わるなど考えられなかった時代に、「品質はただひとつ、最高級だけ」という信念を掲げてメゾンを統率、ナポレオンが発したヨーロッパ大陸経済封鎖の下、自社のシャンパーニュをロシアに売り込み、メゾンを大きく発展させた。当時の桂冠詩人プーシキンや文豪トルストイも“クリコ社のシャンパーニュ”を飲んだことが記録に残っている。
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