新緑の曼殊院と般若心経。

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5月中に京都へお出かけになる方は、曼殊院を参拝されてはいかがでしょうか。現在、今上陛下ご即位を記念して宸翰など寺宝の一部を特別公開中です✨

過去に上皇陛下がいらした際、お目を止められたのが、後奈良天皇宸筆の『紺紙金泥般若心経』。今上陛下も異本を愛知県の岩瀬文庫でご覧になり、お誕生日の会見で言及なさったことがありました。

戦乱が続いた室町時代、朝廷の財政が逼迫し、後奈良天皇の即位式は10年遅れました。即位後も天災、飢饉、疫病が続いたため、手自ら金泥で写経の上、宮中で修法を行わせて祈念され、経巻を諸国に寄進すべく使者に託された由。

曼殊院に伝わったこの経巻と弊社はご縁がありまして、平成元年に複製を小部数発行しております(写真2、3枚目)。バブルの絶頂期にあって「困難な時を思え」という勧誡だったとしたらカッコいいですが、どちらかというと豪華本の最後の冒険なのではないでしょうか🙄 

しかし、その解説はかなり詳らか。

曼殊院本の般若心経は「安房国」(房総半島の南部)に宛てて書かれています。しかし、戦乱のためか現地へ運ばれることなく使者の手許に残ったままに…。そしてその後も持ち主を転々とし、曼殊院に入った経緯もよくわかっていないのだとか。岩瀬文庫本(「参河国」(※三河)宛て)も、近代に京都の古書店から購入されたものですから、往時の朝威の衰えが察せられて何とも切ない。これらを含めて現存するのは七巻だけですが、よくぞ残ってくれたと思います。

そんな『般若心経』の実物を、令和元年の今、上皇陛下・天皇陛下のお心にも思いを致しながら鑑賞されてはいかがでしょうか。公開は5/31までです。
(編集B)

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