平和と希望のワイン「アスリナ」 南アフリカの黒人女性醸造家の“夢”とは?

ワインの世界において、女性醸造家はまだまだ数少ない。そんななか、自身のブランドをもつ南アフリカ初の黒人女性醸造家ヌツィキ・ビエラさんが話題となっている。本誌連載「飲むんだったらイケてるワイン」番外編として、ご紹介。
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「まさか、自分がワインの醸造家になるとは、夢にも思っていませんでした。私が育った小さな村では、測量士が花形職業。祖母からは『測量士を目指しなさい』と言われていました」とヌツィキ・ビエラさんは屈託のない笑顔を見せた。
 生まれたのは南アフリカのクワズール・ナタール州にある小さな農村。家は貧しく、母は遠くの町に出稼ぎに行き、祖母がわずかな年金でヌツィキさんの従妹を含め、8人の孫たちを育てていたという。祖母は学歴こそなかったが、意思が強く聡明な女性で、孫たちに「学問を身につけなさい」と常に語っていたという。
 「子どもの頃から、学問が身を立ててくれると祖母に教え込まれました。私は勉強が好きでしたから懸命に勉強し、高校を卒業しました」。
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 その後、ヌツィキさんはメイドとして働きはじめ、実地で英語を覚えた。転機が訪れたのはちょうどこの頃。彼女は、「より高い教育を受けたい」と、様々な奨学金制度を手当たり次第に調べたという。その中で、学費と生活費のすべてをカバーしてくれるのが、南アフリカ航空の奨学金制度だった。だが、これはステレンボッシュ大学でワイン醸造を学ぶことが条件づけられたものだった。それまで、ワインとはまったく無縁の生活だったが、ヌツィキさんは、「これしかない!」と奨学金を受けることを決意し、ステレンボッシュ大学の醸造科に入学したのだった。

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