気品漂う香りのベルガモットを栽培する『みかん家 にしごみ』【有元葉子、美味しいものは高知にあり】

料理研究家・有元葉子さんが、近年、夢中になっていると話す「高知」。その魅力を、有元さんの次女で高知在住のくるみさんがご紹介! イタリア原産の柑橘として知られる「ベルガモット」をはじめ、季節によって温州ミカン、文旦などを栽培し販売する『みかん家 にしごみ』。太陽と仁淀川のきれいな水で育つ柑橘を堪能しに思わず足を運びたくなる、その魅力をたっぷりとお届けします。

みかん家 にしごみ

太陽と仁淀川のきれいな水で育つ柑橘

みかん家 にしごみ

有元くるみ

料理家、デザイナー。’14年、キッチン道具とサーフボードを積んだキャンピングカーで西日本をまわる旅で高知の魅力にとりつかれ、翌年移住。高知の食を紹介する活動も展開。

高知産ベルガモット! 夢のように素敵な香り!

高知の話をしていて、「高知にはベルガモットもあるのよ」というと、誰もが「えっ、ベルガモットですか!」と興味津々な顔になります。

紅茶のアールグレイの香りづけに使うことで知られるベルガモットは、イタリア原産の柑橘。でも、実物は私も高知で初めて見ました。グレープフルーツを小ぶりにしたようなきれいな果物で、丸のままでもうっとりする特別な香り。香水の原料にもなるだけあって、どこか気品のある匂いです。

柑橘農家である『みかん家 にしごみ』の西込浩一さんは、たぶん日本で初めてベルガモットの栽培に成功したかた。べルガモットの貯蔵庫を見せてもらったくるみがいいます。

「倉庫の扉を開けただけで、ほかの柑橘とは違う鮮烈でさわやかな香りがたちこめて、癒されるよう。西込さんに教えてもらったのだけれど、ベルガモットの皮を切り取って、内側の白い部分を外側に押し出すようにカーブさせると、表側の皮からシューッとそこいらじゅうに香りのミストが広がるの。すごく素敵な天然の芳香剤です」

実の部分はおいしくないといわれるベルガモットですが、西込さんのものは実もフレッシュでなかなかの風味。少し苦味があるレモンの感覚で、お菓子や料理にも使えます。文旦、ポンカン、温州みかん、小夏、はるか、ブラッドオレンジ、ベルガモット……。高知は南イタリアみたいな柑橘の宝庫。どこか憧れの異国の空気が漂っていて、だから無性に出かけたくなるのです。
『みかん家 にしごみ』の柑橘園
日がポカポカと当たる気持ちのいい山の斜面にある『みかん家 にしごみ』の柑橘園。みかんの栽培に適した石灰質の土壌で、仁淀川の美しい水とたっぷりの太陽、家族や仲間の手作業で、さまざまな種類の柑橘がていねいに育てられている。柑橘園から車で10分ほどのところに販売所や貯蔵庫がある
『みかん家 にしごみ』のベルガモット
秋から冬は看板商品の温州みかん、冬から春は土佐文旦、初夏は小夏などを出荷。ベルガモットは2月ごろから収穫され、最初はグリーン、のちに黄色い皮になり、それぞれに香りが異なるのも魅力。店頭販売あり。電話やネットでの注文も可。
『みかん家 にしごみ』の西込浩一さん

高知市春野町弘岡中668

【TEL】088・894・2531

09:00~18:00

【休】火曜

www.nishigomi.com

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