数値高めだと病院ではどんな検査・治療をするの?【アラフィーのコレステロール値】

コレステロール値が高くなったら、まずは生活習慣の改善が必要。それでも数値が高めな人は、病院での受診も視野に入れて考えて。そこで今回は、病院で行う検査・治療について、静風荘病院特別顧問・天野惠子先生に詳しく教えていただきました。
お話をうかがったのは
静風荘病院特別顧問 天野惠子先生

静風荘病院特別顧問 天野惠子先生

同病院の女性内科・女性外来担当。性差医療研究の第一人者。著書は『女性の「コレステロール」「中性脂肪」はこうして落とす!』(PHP研究所)など。

頸動脈エコーで問題があったり、糖尿病がある場合は薬で治療

薬で治療をすべきかどうかを診断するために行われるのが頸動脈エコー。

「これは頸動脈に超音波を当てることで動脈硬化の程度を調べる検査。コレステロール値が基準値内でも頸動脈エコーで血管内にプラーク(血管壁の肥厚)や血栓が見られる場合があるので、閉経後の女性はまずこの検査をすることが大切なのです。検査で問題があったら薬による治療を行います。また、脂質異常症があってほかの危険因子があり、生活習慣を改善しても数値が正常にならない場合や、脂質異常症と糖尿病が合併している場合も、薬での治療が必要です。一般的に使われるのが、血液中のLDLコレステロールを減らす“スタチン”という薬。この薬を服用すれば一年ほどで血管内のプラークが消える場合が多いです。そのまま薬を続けてもいいですし、生活習慣に気をつければ薬をやめることも可能です」。

頸動脈エコー

頸動脈エコーは、首の頸動脈に超音波を当てることで、中内膜肥厚度(血管壁の厚さ)やプラークの状態などを画像で見て、動脈硬化の進行具合を調べられる検査。

頸動脈エコー

よく使われる薬はスタチン

スタチンは、コレステロールを合成する酵素を阻害して肝臓のLDL受容体の数を増やし、血液中のLDLコレステロールを減らす薬。動脈硬化による冠動脈疾患や脳血管疾患の予防に効果があるとされ、脂質異常症の薬物治療で最も広く使われている。糖尿病患者の冠動脈疾患のリスクを減らすこともわかっている。スタチンには以下のような種類がある。

・プラバスタチン
・シンバスタチン
・フルバスタチン
・アトルバスタチン
・ピタバスタチン
・ロスバスタチン
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