今、アラフィーに増えている「2拠点」居住最新事情!

スローライフが謳われ、ネットやSNSの普及、働き方改革などによってリモートワークも浸透してきた昨今。増えているのが1カ所にとどまらず、2拠点をベースにした暮らし方。そこで住まい情報に詳しい「SUUMO」副編集長・笠松美香さんに、アラフィーの2拠点居住の最新事情を教えていただきました。

アラフィーの「2拠点」居住、最新事情

《若い世代とは違う⁉》《人気の土地は?》《費用は?》
リクルートのデータを見ると、エクラ世代の2拠点目の滞在日数は年間30〜60日が最も多い。「心にゆとりができた」など暮らしや心境にも変化が現れている。2拠点居住に詳しい「SUUMO」副編集長、笠松美香さんにうかがった。「欧米にはもともと『デュアルライフ』という言葉があり、ふだんは都心で働き、週末は郊外の自然の中の家でゆっくり過ごすライフスタイルが定着しています。日本では最近、50代後半くらいでは老後の趣味を楽しむために夫主導で、40代後半〜50代前半の共働きのご夫婦は、ふたり一緒に遊べるところを求めて2拠点居住を始めるケースが多いよう。事前に何泊も滞在したり、地域のイベントに参加し地元の人や先に移住している人と人間関係を深めておくことで、その後の生活がスムーズにいくようです」。

エクラ世代への「2拠点」居住アンケート調査

2拠点目への1年間の平均滞在日数

2拠点目への1年間の平均滞在日数のアンケート

2拠点目の所在地選定時の重視事項

1位 主な住まいから行きやすいエリアであること

2位 自然・景色・気候などがよい

3位 趣味や仕事などで以前からよく訪れる場所であること

4位 買い物など日常生活に不便がない

5位 以前から興味があった・憧れの場所であること

2拠点居住実施後の変化

1位 心にゆとりができた

2位 新しいことに挑戦する機会ができた

3位 趣味が充実した

4位 オンオフの切り替えがよりできるようになった

5位 仕事の効率やモチベーションが上がった

リクルート住まいカンパニー「デュアルライフ(2拠点生活)に関する意識・実態調査」より(いずれも50代の回答のみを数値化)
最近は南房総などの里山も人気

Q1.エクラ世代に人気のエリア、おすすめの場所は?

A.別荘地のほか、最近は南房総などの里山も人気。LCC発着の都市もおすすめです

「スキー全盛時代を知るアラフィー世代には蓼科や長野県内の別荘地など、なじみのあるエリアが人気です。ほか、伊豆高原や三浦半島、館山やいすみ市など、南房総の里山地域、鎌倉や京都も人気。都市として充実している福岡や札幌などもおすすめです。飛行機を使えば国内どこでも2時間以内。LCCの発着がある都市なら片道5000円以内、時に2000円ほどで行けることもあり、意外にお得」

Q2.一戸建て、分譲マンション、賃貸マンションならどれがいい?

A.住む場所、どう過ごしたいかで変わる住居スタイル。かかる維持費も考えて

「土地柄にもより、別荘地ならやはり一戸建てだと思います。都市として充実しているところなら戸建てにこだわらず、駅近のタワマンという選択肢も、都心の暮らしにプラスするにはいいかもしれません。里山地域で畑つきの古家を買うケースも多いですね。賃貸の場合、かかる費用は家賃のみですが、購入した人は固定資産税や維持費など、本拠点とダブルでかかると考えていいでしょう」

住居スタイルはどう過ごしたいかで変わる

Q3.2拠点目の暮らしで気をつけることは?

A.台風など災害前後のメンテナンスやゴミ回収に気をくばって

「別荘地のように管理会社が入っていない場合、ゴミ捨て等で近隣のかたとトラブルが起こるケースもあります。暮らしていくうえで地元のかたとのコミュニケーションは大切。空き家に見えないよう草刈りをまめに行ったり、台風の予報が出たら2〜3日前に行って周辺の物が飛ばされないよう準備し、台風後も見にいく必要があります。近隣と協力して対処できるといいですね」

Q4.税金はかかる? 住宅ローンは組める?

A.住民税がかかるのは住民票がある自治体のみ。住宅ローンは組めないことがほとんど

「住民票が本拠点の住居にあるなら、2拠点目での住民税はかかりません。ただ、その土地にお世話になるので、ふるさと納税で気持ちを示すのもいいのでは。また本拠点で住宅ローンを組んでいたら、2拠点目で組めるローンは限られています。別荘地でない場合、土地が「山林」や「畑」となっていて、宅地として評価されないなど、住宅ローンが組めないことがあり、その場合は現金での購入になります」

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