【夏の文芸エクラ大賞】人生の勇気&ヒントをくれる注目作「明日への活力賞」5冊

’24年6月~’25年5月の一年間に刊行された文芸作品から、エクラ読者に読んでほしいと本音でおすすめできる本を選んだ「文芸エクラ大賞」。今回は人生の勇気&ヒントをくれる注目作「明日への活力賞」受賞作品を紹介。
【夏の文芸エクラ大賞】人生の勇気&ヒントをくれる注目作「明日への活力賞」5冊_1_1

『うそコンシェルジュ』

『うそコンシェルジュ』

“うそも方便というけれどこんなふうに使えば……
津村記久子
新潮社 ¥1,980
表題作と続編は世代を超えた友情の話のようでもあり、心が温かくなった」(K野)。みのりがうそで人助けをするプランを考えるとそれに協力する人々も現れて……。真面目なみのりの“うその心得”も忘れがたい。

『対談集 ららら星のかなた』

『対談集 ららら星のかなた』

詩人ふたりの言葉のセンスにも惹かれる
谷川俊太郎、伊藤比呂美
中央公論新社 ¥1,980
食べ物やペットのことから老いや死まで、有名な詩人同士が語り合った対談集。「各々がかつての結婚の話も語っていてびっくり。お互いに尊敬の念を抱きつつ、自由自在に会話を繰り広げる姿に感動した」(山本)。

『魔法を描くひと』

『魔法を描くひと』

画期的なヒロイン像を描いた女性たちの言葉が刺さる!
白尾 悠
KADOKAWA ¥2,145
戦前のアメリカで、世界的アニメスタジオに入社したものの、女性だからと実力を評価されなかったレベッカとその仲間たちの戦いとは。「アニメ創世期の様子がいきいきと描かれ、人生前向きにと思わせる」(細貝)。

『たぶん私たち一生最強』

『たぶん私たち一生最強』

本音で語れる女友だちは人生の宝!
小林早代子
新潮社 ¥1,760
高校時代からの女友だち4人が“一生最強”でいるために20代後半で選択した暮らしとその後の人生とは。「“お金・愛・仕事のうち2つに満足していれば幸せ、男はいてもいなくても”と考える女性たちが爽快」(斎藤)。

『キミコのよろよろ養生日記』

『キミコのよろよろ養生日記』

いやいや運動を始めた著者に苦笑しつつ共感
北大路公子
集英社 ¥1,870
「人気エッセイストの乳がん治療後の日記だが、ユーモアとぼやきは健在。なぜか元気をもらえるのはキミコ節のおかげ?」(山本)。体育会系編集者に激励され、失われた体力を求めて運動を始めた著者が“登山に挑む!?

文芸エクラ大賞とは?

私たちは人生のさまざまなことを本から学び、読書離れが叫ばれて久しいとはいえ、本への信頼度が高いという実感がある世代。エクラではそんな皆さんにふさわしい本を選んで、改めて読書の喜びと力を感じていただきたいという思いから、’18年にこの賞を創設。

選考基準は、’24年6月~’25年5月の一年間に刊行された文芸作品であり、エクラ読者に切実に響き、ぜひ今読んでほしいと本音でおすすめできる本。エクラ書評班が厳選した、絶対に読んでほしい「大賞」をはじめ、ほかにも注目したいエクラ世代の必読書や、書店員がおすすめのイチ押し本を選定。きっと、あなたの明日のヒントになる本が見つかるはず!

▼4人の選者
文芸評論家 斎藤美奈子
本や新聞、雑誌などで活躍。本誌で「オトナの文藝部」を連載中。文学や社会への鋭い批評が支持されている。

書評ライター 細貝さやか
本誌書評欄をはじめ、文芸誌の著者インタビューなどを執筆。特に海外文学やノンフィクションに精通。

書評ライター 山本圭子
出版社勤務を経てライターに。女性誌ほかで、新刊書評や著者インタビュー、対談などを手がける。

書評担当編集 K野
女性誌で書評&作家インタビュー担当歴20年以上。女性誌ならではの本の企画を常に思案中。
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