“ブラピのロゼ・シャンパーニュ” 「フルール・ド・ミラヴァル」が誕生!【飲むんだったら、イケてるワイン/WEB特別篇】
8月下旬、ワインの世界にニュースが流れた。それは「ブラピが手がけるロゼ・シャンパーニュが日本に登場する!」というもの。それは、どのようなシャンパーニュなのだろうか?
「世界№1ロゼ」として名を馳せるのがコート・ド・プロヴァンスの「ミラヴァル・ロゼ」だ。オーナーのブラッド・ピット氏とアンジェリーナ・ジョリーさんがシャトーヌフ・デュ・パプの最高峰として知られる「シャトー・ド・ボーカステル」を所有するファミーユ・ペラン(ペラン家)のマーク・ペラン氏とタッグを組んでリリース、発売5時間で売り切れると同時に、世界的影響力を持つ専門誌『ワインスペクテーター』が選ぶ”ベスト・ワイン2013”でロゼワインとして唯一のトップ100入りを果たした。
そして2015年、ジョリー・ピットとファミーユ・ペランが“完成の極致を目指すロゼ・シャンパーニュ”として新たにチームを組んだのが、気鋭のレコルタン・マニピュラン(小規模生産者)として知られる「ピエール・ぺテルス」のロドルフ・ペテルス氏だった。ペラン氏との親交が深かったことから、プロジェクトに参加したという。
シャンパーニュの名前は「フルール・ド・ミラヴァル」。シャルドネのピュアな酸味とミネラル分に、ピノ・ノワールのベリーのニュアンスが溶け込み、熟成を経て、魅力的な味わいに仕上がっているという。醸造家は、ピット氏、ペラン氏、ぺテルス氏の3名で、ピット氏はブドウの収穫と“アサンブラージュ(ブレンド)”に関わっているという。ペラン氏は、果皮を果汁にコンタクトさせ、色素と味わいを抽出する“セニエ”の技術を提供、ぺテルス氏は白ブドウだけのシャンパーニュ“ブラン・ド・ブラン”の技術を伝授した。ピット氏のセンスが加味され、三者による美しいロゼ・シャンパーニュに仕上がったという。ピット氏は、現地でのインタビューで「ロゼ・ワインで成功した経験をもとに、ロゼのシャンパンにも挑戦してみた。私にとってワイン造りは、愛してやまない特別な財産」と語ったという。
実は、「フルール・ド・ミラヴァル」の魅力は、実に奥深い。“セレブ・シャンパーニュ”の顔を持ちながらも、稀代の俳優のパッションとセンス、通好みの生産者「ピエール・ぺテルス」のシャルドネのブレンド技術、そして赤ワインの名手のロゼ造りの経験といった英知が結集されているからだ。
「フルール・ド・ミラヴァル」は10月末から日本にお目見え予定だが、この秋から冬にかけての大きな話題となるに違いない。もし出合えたら、年末年始のテーブルシーンを華やかに演出してくれることだろう。
問い合わせ=ジェロボーム TEL:03-5786-3280
取材・文/安齋喜美子
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